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LUCK and MAGICIAN and KNIGHT the WORLD (運と魔術師と剣士の世界)  作者: 雪氷見♪
フリー『PVP大会編』
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LMKW54

[7日目]

 ユウ主催のPVP大会はミカヅキが繰り出した1撃で、ユウが1発KOするという前代未聞の結末で幕を閉じた。

 そして、今はその後の打ち上げを1の町の居酒屋でやっていた。因みに全額ユウの奢りだ。


「オッチャン!焼き鳥の12種盛り合わせおかわり~!!」

 「あいよー!!」


 ユウがお店の店主(NPC)に大声で注文を入れる。因みに俺は生ビール片手に馬刺しを食べている。未成年?ゲームなんだし、それ位は勘弁して欲しい。


「おじしゃん.........ビール..........もう1本...........」

 「あいよー!」


 早くもフェイが出来上がり始めている。

 他の奴等は・・・っと。

 ミカヅキはルュミ、ヨミナの3人で高椅子に座りながら足をブラブラさせている。見ていて微笑ましい光景だと思う。口には出さないけど。


 アルファはニコニコしながら焼き鳥を食べるユウを見ている。

・・・・・

 何か怖いな。近付かない様に気負付けておこう。


 轟はリオンと一緒に話し込んでいる。あの2人って意外に仲良いんだな。


 学校の廃人3人衆は5の町への街道のボス攻略と掲示板の話を並行で行っている。何と無くハイレベルな話なのだけは分かった。っと、酔いが回りだしたか。 


 他は・・・摩耶か、摩耶はリオ、リナの双子姉妹と一緒に何やら装備の話をしている。さり気無く聞き耳を立てる。


「摩耶さんはどんな服が良いと思いますか~?」

「出来ればペアルックでお願いします?」

「そうね・・・折角なんだし金髪を生かすようなあまり派手じゃ無い服が良いかもね。」

「ブラック、グレー、ホワイト、グリーン、ピンク」

「このあたりですか~?」

「私ならグレーかな。それじゃあ、2人は他の皆に合う服はどんなのだと思う?」

「「他の人ですか?」」

「うん。」


 何かあの一帯って金色だな。


「えっと、ミカヅキちゃんならピンク?」

「ユキさんならブルーとかブラックですね?」

「他は?」

「ユウさん、アルファさんはイエローとかスカイブルーが似合いそうかな。」

「ルュミちゃんならブラックかオレンジ?」

「うん、そんな感じ。じゃあ、2人は?」

「銀色!」

「イエロー!!」

「綺麗に分かれちゃったか・・・なら、その2つの色が混ざった服が良いんじゃないかな?」

「「うん!!」」


 何か腹黒さとかで決められてる感じがして嫌だな。

 そんな事を考えているとフェイが酔っぱらって倒れ込んできた。長椅子なので横に寝かしてやる。うん?少し長さが足りないか。

 そんな感じで考えているとモゾモゾと動きながらフェイが俺の脚の付け根に頭を乗せて来た。

 飲みにくいな・・・まあ、良いか。

 俺は再び聞き耳を立てた。


「それじゃあ、2人は他の人にどんな服が似合うと思う?」

「「うーん。」」

「じゃあ、まず、ミカちゃんから。」

「「フリフリの服?」」

「まあ、そんな感じ・・・か。じゃあ、ユウ君。」

「うーん、鎧きてるイメージしか湧かない。」

「私もー」


 何かユウの扱いが雑だな。まあ、俺に害が出なければ問題無い。寧ろさっきの敗北の腹いせにもっと聞きたいな。


「じゃあ、白君は?」

「可愛い服?お嬢様みたいな。」

「バトルドレス?」


 おい、コラ。どんなイメージだよ!!

 悪意が無さそうなのが逆に傷つくんだが・・・


「他には?」

「執事服に、」

「清楚系なスカート?」


 おい、摩耶。何さり気無く他のも聞いてんだよ・・・

 ドレスにスカートって頭可笑しいんじゃ無いか・・・


「まあ、白君にはそこら辺が似合う・・・か。マイナーな所でチャイナドレスとかかしら。」

「「それだー!!」」


 何が「それだー」だよ!ダメだ・・・これ以上は俺の精神衛生上、良くないな。

 取り敢えず聞き耳を立てるのを俺は止めた。


「ハァ・・・」

「大丈夫........ユキさんなら...........ドレでも似合う.........から.......」

「グゥ・・・」


 何故かフェイに止めを刺されるのだった。




 打ち上げが始まってから2時間が経った。ルュミ、リナ、リオ、ヨミナ、廃人3人が帰った。

 今は、皆で一か所に集まって話している。因みにフェイは寝たままだ。だから皆に俺の所に集まって貰った形だ。


「たくっ、ユウ!お前な2職目で武闘家選択するとか本当に何考えてんだよ。」

「お、負け惜しみか?」

「くぅ・・・」

「俺はPVPでも金や経験値、稼ぎたいんだよ。」

「ああ、そうですか。」

「そうだよ。」

「お兄ちゃん、その女ばっかりずるいよー!!」

「ミカヅキ、煩い。」

「ぶー!」


 急にミカヅキが膨れる。そんな事を言われても正直言って困る。それで無くてもかなり足に倦怠感が出ているのに・・・

 別にフェイが重い訳では無い。2時間が長すぎただけだ。


「うう、オジサン!ビールおかわり!!」

 「あいよー!!」

「あ、俺も~!」

 「あーいよ。」

「おっさん、俺にもくれ。」

 「あーいーよ~!!」


 レパートリー豊富だな。因みに上からミカヅキ、ユウ、俺だ。

 注文してすぐに店のNPCが運んできてくれた。今、気が付いたけど多分、コレかなりかかるな。100,000G・・・いや、200,000Gか?


・・・・・


 まあ、払うのはユウだしな。

 取り敢えず俺は無関係だ。


「そう言えばこのゲームってカラオケとか、ボーリングとかって無いよな。」

「ん?ユキ知らないのか?」

「また、そのパターンか・・・」


 何か俺だけ知らない事、多いよな。


「パターン?まあ、兎に角。そんな物作ったら現実でカラオケ屋やボーリング場が幾つも廃業するだろ。」

「ああ、成程な。」

「他にも有るのか?」

「現実で出来る娯楽は大抵な。」

「ふーん。」


 そんな事を聞きながら摘まみのポテトを食べる。


「そう言えば、ユウ。お前って本当に酔わないよな。」

「やっぱり、酒でも酔わなかったわ。」

「見たら分かるっての。」

「お前も酔ってねえじゃん。」

「俺はフェイに状態異常回復薬貰ってるんだよ。」

「ふーん。」


 ユウは現実でも酔わない。船酔い、バス酔い、車酔い、新幹線酔い、飛行機酔い。どれもなった事が無い。

 俺が車酔いで青ざめている時にケロッとした顔で不思議そうな顔をされたのは今でも覚えている。


「まあ、酔えた方が良い時も有るんだけどな。」

「酒の力って奴か。」

「そう、それそれ。」

「誰かに告るのか?」

「いや、別に。」

「じゃあ、何だよ!」

「いやな、忘れたい時ってのは何事も有るんだよユキ君。」

「何か、ウザいぞ。」


 そんな話を軽く交えながら話を続けていた。




 1時間後。何人かが帰って殆どが酔いつぶれたためお開きに成った。因みに代金は238,950Gだった。

 高っ・・・

 ユウが渋りながら払っているのを見て少し満足した。


「じゃあな、ユウ。ごちそうさん。」

「ああ。」


 他の皆に挨拶をして別れる。一緒に残ったのはフェイだけだ。

 そして、挨拶をしていく人の中で1人ツッコミたい人がいた。

 シャドウ居たのか?

 間に合った・・・

 次回は遂に運営公式のイベント『夏休みスイカ割り大会編』です。

 2日休憩挟みます。

 次回の更新は8月10日9時です。

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