LMKW53
52話の後書きに書きましたが、もう一度書いておきます。キャラクター紹介1の方にユキ・ミカヅキ・摩耶・ユウのイメージ画像がアップしてあります。良ければ見てみてください。
[7日目]
今、フィールドではミカヅキとヨミナの勝負が繰り広げられていた。
「【大斧投げ】!!」
「描けた!【水渦】!って、きゃあ!!」
ヨミナの描いた魔術陣から出た水の渦をミカヅキの斧が真二つに割りヨミナに直撃した。
「ううぅ・・・」
「【アックスドライバー】!!」
ミカヅキが投げた斧を拾い、ヨミナに3回転回し切りを喰らわせる。
でた・・・やっぱり酷いな。
「っし!私の勝ち~!!」
まあ、そうだよな。後衛は近づかれたら負けだよな。
「勝者、ミカヅキ!!」
で、次の試合は誰対誰だっけ?
・・・・・
ああ、リオ対ルュミか。
「リオちゃん、ルュミちゃん~!次やるから来てくれ~!」
「はぁーい!!」
「分かりましたー!」
2人の試合は意外にアッサリ決着が着いた。
結果から言うとリオの圧勝だ。
何故そんな事に成ったかと言うと、ルュミが魔法を発動する前にリオが接近してワンサイドな勝負に成った。
因みに今は10分間の休憩中だ。
皆にジュースを配っておいた。
何故、俺がジュースを配ったのかは不明だ。ミカヅキが強請った所為で他の人にも配らないといけなくなった。まだ、買ったばかりなのにもう殆ど無くなったな・・・また、買いに行くか。
「ユキさん.........次の試合も.........頑張って.........ね」
「ありがとな。ふぅ、次の相手はユウか。」
フェイの頭をわしわしと撫でながら思いにふける。
そう言えば、次はユウとの勝負なんだよな。
そして、余談なんだが俺には、とある「ポリシー」が有る。その1つがユウとの勝負には徹底的に勝つという物だ。
何故そんなポリシーが有るかと言うと、初めに行ったのはユウの方からだった。2人で戦略ゲーをしている時にで決定的な差が着いてから、只管甚振られ続けて大喧嘩した事が有った。今でもあの時の屈辱は覚えている。
こうした事から俺はユウとの勝負では徹底的に叩き潰すと決めている訳だ。
そんな本当に如何でも良い事を思いだしながらフェイの頭を撫でていると、何時の間にか10分経っていたようだ。早速、試合を始めるらしい。
「ユウさんが試合なので私が審判をしますね。」
「アルファ、頼んだぞ。」
「はい!」
ユウが相手か・・・焔翔で真上から一方的に攻撃するか。よし、そうしよう。
だが此処でユウが予想外の行動を取った。
装備していた鎧を外した。
・・・・・
は?
「よし、やるぞ!」
「おいおいおいおいおいおい!!!!!ふざけんな!!何が、『よし、やるぞ!』だ!!」
「良いんだよ。コレが俺のユキ、お前対策の作戦だ。」
「は~?」
「ユウさん本当にそれで良いんですか?」
「おう!だからアルファ、始めてくれ。」
「は、はい。ユキ対ユウの試合を始めます。3.........2..........1...........試合開始!!」
あろう事かユウは早速ロングブレードを俺目掛けて投げつけて来た。スキルは使っていないので簡単にかわす事が出来た。
だが、あまりに簡単に避けれて油断していた所をユウに回り込まれて、いきなり鳩尾を殴られた。
今回もスキルは使っていない。
「ッツ!プレイヤースキルでゴリ押しかよ!!」
「違ぇよ!!【ファスト・ジャブ】!【ファスト・ジャブ】!【ファスト・ジャブ】!【ファスト・ジャブ】!【ファスト・ジャブ】!」
「んなぁ!?」
ユウの2職目か。これだと、「武闘家」とか「モンク」って所か?と言うか、鳩尾痛ぇ。
続けざまの連撃を腕で防ぎながらバックステップで逃げる。
どうする!ここまで連撃喰らってたら焔翔使う余裕無いぞ!
俺はユウの攻撃を防ぎながら思考する。仕方無いアレやるか。
「【爆裂】!!」
俺とユウの間に爆発を起こす。俺もユウも各々後ろに吹き飛ばされる。やっぱりユウは硬いな。HPを確認すると俺のHPは約4割、ユウのHPは約1割減っていた。
「【解放】!【制限解放】!!【ファスト・ジャブ】!!!」
「焔よ来い【焔翔】!!焔よ来ッ!」
2重を発動しようとして阻止される。ッツ!!何度見ても速いな!!
鎧の重さが無くなった所為か速度が本当に可笑しい。
「だあ、くっそ!【爆裂】!!」
「ぐぅ・・・【セカンド・スタンプ】!!【サード・ストライク】!!!」
再び中間に爆裂を使って距離を取る。ん?少しダメージの通りが良かった気がする。
ユウは爆裂を一直線で突き抜けて来た。左からフックを放った後、右でストレートを打ち込んで来る。両手でしっかり防いだがダメージをかなり受けた。
「【フォース・インパクト】!!!!」
「まだ、続くのかよ!!」
右足で思い切り横腹を蹴られた。内臓が捻じれる感覚。気持ち悪い。
「【フィフス・ブレイク】!!!!!」
「がっ!?」
右拳を止めていた左手の力が抜けた瞬間に頭を勢い良く殴られた。俺は後ろによろめき、倒れた。そして、意識が遠くなって行き完全に途切れた。
気が付くと見た事の無い小部屋にいた。
・・・・・
「ハァ・・・」
部屋に俺の溜め息の音が響く。
ただ漠然と負けたのが分かった。
ああ、何かムカついて来たぞ。完全に読み負けたな・・・
・・・・・
少し落ち着いてから体を起こす。ボロ負けした・・・ああ、やっぱり駄目だイライラする。
「と言うか、此処何処だよ!!」
俺の声が響く。
横になっていたベットから降りて扉から部屋を出る。
外に出てみると見た事のある場所だった。闘技場の廊下だ。振り向くと蘇生部屋と書かれていた。
「ハァ、戻るか。」
トボトボと皆の元に向かう。
フィールドに着いた時に中心にいたのはユウとミカヅキ、アルファだった。
ユウがいるってことは決勝戦か。
「あ、お兄ちゃん!見ててねー!絶対勝つよ!!」
どうやらユウの奴、今回は鎧を着て戦うらしい。本当に俺と戦うためだけに職業選択したのかよマジでムカつくな。
「それでは、2人共準備は良いですか?」
「良いよー!!」
「こっちも行けるぞ。」
「ユウ対ミカヅキ、3..............2............1............勝負開始!」
「【解放】!【制限解放】!!」
ユウがスキルを発動した。序盤から本気で行くらしい。
対してミカヅキは頭の上で斧を回している。
「行くぜ!【フル・アタック】!!」
「行くよ!奥義!!【イギラ・アックス・ウェルショナ】!!!」
ユウの突進に合わせてミカヅキが斧を振り下ろした。
その瞬間、地面が割れた。そして、割れた地面の隙間から白い光が溢れだして視界を覆い尽くした。
10秒程して光が収まったのを確認して俺は目を開けた。
フィールドには仁王立ちしたミカヅキと尖った岩に下から体を貫かれたユウがいた。
皆が呆然としていた。
そして、ユウは光の粒となって消えた。
「お兄ちゃん、勝ったよー!!」
俺はそんなミカヅキの台詞に返事をする事も出来なかった。ただ、唖然としていた。
夏休みの方が忙しい気がする・・・




