LMKW39
ブックマーク150件達成!!
50,000PV達成!!
[5日目]
「ふぅ、そろそろ先に進むか。」
「そうだな。」
「ユウ君そう言えばここのボスって何なの?」
「えっと、確か木?」
「木?ユウお前頭大丈夫か?」
「お前に心配される筋合いは無い!!枯れ木型のボスって事だよ!!名前は『スモークウッド』だった筈だ!!」
「ああ、そういう事か。」
スモークウッドか。何か燻製とか作れそうだな。今度やって見るか。
「へー、じゃあとっととボスの部屋まで進むか。」
俺達は岩から降りて再び山道を登りだした。
「暑い・・・」
「ユウ黙れ、もっと暑く感じる。」
「お兄ちゃん何とかしてぇ・・・」
「人を青いネコ型ロボットみたいに扱うな!!」
「白君、本当に何とかならない?」
そんな事言われてもな・・・ってあ!!
「ちょっと待ってろ。」
「え!!お兄ちゃん何とかできるの!!」
「良くやったユキ!!」
「白君、偉い!!」
「俺は猫、犬じゃねえぞ!!」
くそ、腹立つな。まあ良い。今はこの暑さを何とかするのが先だ。俺はイベントリから鉄釜を取り出す。
「ハァ、やるぞ。清水、神水、聖水、疎は純なる氷を産み出す素材なり【氷槍】」
俺は鉄釜目掛けて氷槍を放つ。氷槍が鉄釜の中心にヒットすると同時に先から拉げ、鉄釜一杯に氷が出来上がった。
「おお!!氷だ!!」
「お兄ちゃん、早く砕いて!!」
「白君・・・」
もう、摩耶がグダってるな。速めに砕いて配るか。俺は1度鉄釜から氷を取り出し、空中に投げる。
「【ウィンドシュレッド】!!」
イメージはケーキの様に縦横で4等分だ!2度風の刃が煌めき氷が4つに割れた。
「うぉわ!!」
そしてここで想定外の事態が起きた。切った氷が空中で4つに割かれた。このままでは1つしか間に合わない!!俺は何とか氷を1つキャッチした。
急いで他の氷を見てみると1人1つしっかりキャッチしていた。ミカヅキに関してはヘッドスライディングでだ。皆、そこまでして落ちて無い氷が使いたかったのか・・・
結局、氷は無事に4つ出来上がった。
「ああ、冷たい・・・」
「きもちいよぉ・・・」
「最高・・・」
「疲れた・・・」
上から摩耶、ミカヅキ、ユウ、俺だ。4人共、胸の前に氷を抱えて進む。もちろんタオル(俺の)にくるんでいる。
「ああ、快適快適。」
「お前等コレで戦闘するつもりか?」
「もちろん!!」
「マジか・・・」
「ユキお前は如何なんだよ。」
「・・・」
いや、だってさ、暑いんだよ!仕方無いって!!熱中症には気負付けましょうって言うじゃん!!!まあ、ゲームだから熱中症には成らないけどさ。干からびて死ぬだけだけどさ!!
「白君、来たよ!!」
「分かった。【ウォーターブラスト】!!」
こちらに歩いて来たゴプロに先制攻撃を叩き込む。
「だあ、くっそ!!こっちだ!!」
ゴプロを引きつけて場所を移動する。一緒に追って来たミルロには摩耶達が後ろから攻撃する。上手く分断した後は地道にゴプロのHPを削るだけだ。
「4体か。」
俺は氷を抱えたまま回避し、ゴプロのHPを削る。ああ、もう、指鳴らし難い!!
氷が邪魔で倒すのに何時もより時間が掛かってしまった。まあ、それはミルロと戦っていた摩耶達も同じなのだが。
「戦闘になると氷スゲー邪魔。」
「そうだよな。」
「ボス戦のあと、もう1回作り直してくれ。」
「ん。」
さすがにこれもってボス戦は無理だな。
「じゃあ、また進むか。」
「そうだな。」
あの後、俺達は4回の戦闘を経てボスの部屋まで辿り着いた。因みに氷は半分ほど解けている。
「ふぅ、じゃあ名残惜しいけど氷とはここでお別れだな。」
「そうだな。」
俺達は氷をボスの前の大部屋で捨てた。いや、もうホント名残惜しいよ。そんな事を考えていると、
「お、おいユキ!!」
「ん?」
ユウがテンパりながら近寄って来た。
(おい、摩耶さん見てみろよ。)
(?)
言われた通り摩耶を見て何が言いたいか分かった。氷を胸の前で抱えてたから服が濡れて下着が透けていた。ああ、そういう事か・・・
(いやー、眼福、眼福♪)
(お前な・・・)
少し半眼でユウを見ながらも、チラチラと摩耶の方を向いてしまう俺であった。いやまあ、俺だって男ですから。あ、摩耶が気付いた。
「白君!!服乾かして~!!」
「え゛!?」
いや、何で前隠さないまま俺の方に走って来るの!?普通隠すよね!!
「ちょ、おい、摩耶!前隠せって!!」
「あ、そっか。」
いや、遅いから・・・さて、どうやって服を乾かすか。
・・・・・
う~ん。さっきみたいに魔法で何とかなるか?乾かすから火属性の魔法だろ。爆裂は論外だから。焔翔かな?
「焔よ来い【焔翔】。」
「摩耶、少し熱いぞ。」
「え、熱いの!?」
俺は焔の翼を摩耶の胸元に当てる。ああ・・・
一応、焔翔で出した翼には感覚が有るのでかなりこの状況は良くない。頼むから俺の理性よ持ってくれ・・・
「白君、ありがと。ちゃんと乾いた、けど暑いね。」
「ああ、それは良かった。」
「よし、じゃあ俺も準備するか。ユキ、摩耶さん、ミカヅキちゃん少し離れて。」
「ん?何するんだ?」
「まあ、見てなって。」
取り敢えず俺達はユウから距離を取る。
「よし、バーン【召喚】!!」
ユウが片膝を着いて、腕を上から下に振り下ろすと。小さいドラゴンがポンと言う音と共に表れた。大きさは50㎝位なので大きめのぬいぐるみみたいに見える。
「よしよし、よく来たなバーン。」
ユウがドラゴンの頭を撫でながら言う。近所のオジサンか!
それとどうやらバーンと言うのはドラゴンの名前らしい。LVは 10 だ。 1 じゃないんだな。
「戦えるのか?」
「もちろん。」
「なら良いんじゃないか?」
「よし、行くか!!摩耶さん達も行きますよ!!」
俺達はボスの部屋に踏み込んだ。
私用の連続により更新活動の一時休止を行います。活動報告にも書いておりますが。期間は7月25日~8月5日です。楽しみにしていた読者の皆様申し訳ありません。更新再開は8月6日です。