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LUCK and MAGICIAN and KNIGHT the WORLD (運と魔術師と剣士の世界)  作者: 雪氷見♪
クエスト『盗賊団の討伐1編』
31/96

LMKW29

 30,000PV突破!!

[4日目]

 俺はドウナを葬った後、他のメンバーを見て回る。


 ミカヅキとフェイは太った男と戦っている。けどチームワークの欠片もないな・・・


「.........ユキさん......勝った!!」

「お兄ちゃんに続かなきゃ!」


 2人のモチベーションが上がったのか攻撃速度が上がった。けど、チームワークの欠片も無いんだよな・・・フェイは何時ものように投げナイフで攻撃している。あ、ミカヅキに当たりかけた。うーん、何であんなに仲が悪いんだろ?


「ぐへへ、お前等じゃおでには勝てねえべ。」

「ムッキ―!そんな事無いもん!!」

「.......その通り..........!」


 あ、2人の息が合った。


「【グザ・ドリア】!!」

「【ウォルバライカ30サーティー】!!」


 ミカヅキは大きなタメに入る、そしてフェイはナイフを空中に滑らして行く。フェイがナイフから手を離すとそのナイフは空中で停止する。フェイは総勢30個ものナイフを浮かした。何時もの投擲用ナイフと共にギルシュ・ヴェルグも幾つか浮いていた。


「うらあぁぁぁああ!!喰らえ!!」


 フェイに気を取られていたがミカヅキの方もタメが終わった様だ。ミカヅキが斧を下段に構える。そしてミカヅキが消えた・・・。正確には瞬間移動の様に太った盗賊の後ろに移動した。少し後、盗賊の腹から血が溢れる。


「うヴぉるああぁぁぁぁああ!!いでぇ、いでええぇええよおぉぉぉおお!」


 ミカヅキの攻撃で盗賊はHPを4割程失った。6割残るってタフだな。そこにフェイが、


「行け.......ウォルバライカ。」


ナイフとギルシュヴェルグを飛ばす。ノーマルのナイフはお腹に刺さるだけで止まる。だがギルシュヴェルグはそんな優しい武器では無い。焔翔ひしょうで火傷を負わし、爆裂で爆破、ウィンドシュレッドで腹を貫き、バジリオンボルトで激痛を与える。うわー俺がやったのより酷い事になったな。ご愁傷様です。


 残ったがたいの良いオジサンは思った以上にメンタルが「もやし」だった様で逃げ出してしまった。・・・いや「もやし」は言いすぎたな俺もあんなの見せられたら逃げ出すか。


 俺達はユウを町に置き、もやしのオジサンを追いかける事にした。




 うーん、盗賊の砦みたいな所に来てしまったな。さて、俺達はこの後どうするかな。


「お前等、どうする?」

「私は突撃したーい!」

「私もそれで良いかなー」

「私もそれで宜しいかと思います。」

「私は.......ユキさんと........同じで.......」


 ん?女子の比率が高いな・・・まあ、此処は気にしたら負けだろう。

と言う事で俺達は盗賊の砦に突撃する事にした。




「おい、誰だ止まれ!」


 まあ、普通に作戦も無く正面から行くと誰何すいかされますよね・・・


「えーっと。」

「お前等見ない顔だな?海の向こうに?」

「ん?」


 急に何を言っているのかと思ったが合言葉だったらしい。俺達が敵だと判断したらしく砦の中から大量の盗賊が出て来た。


「お兄ちゃん?どうするの?」

「正面突破で良いんじゃないか?」

「ユキさんに.......同意.......」

「まあ、それしか無いんじゃ無いかな。」

「そうですね。」


 事前に打ち合わせた通りミカヅキが特攻する。


「おりゃあぁ!【地割り】!!」


 スキルの発動と同時にミカヅキが斧を振り下ろす。そして地面が割れた。


「うわああ落ちる!!」

「誰か助けてくれーーー」

「うわぁぁぁああああ!!」

「おわわあああわっわわ」


 盗賊達が割れ目に落下して行く。俺達ってNPCに容赦無いよな・・・半数近くを地割れで失った盗賊達を掃討して行く。


「【ホーリーレイン】!!」

「【ウィンドシュレッド】!!」

「【エルブリット】、【エルブリット】、【エルブリット】、【エルブリット】、【エルブリット】!」

「【ヴァリアステイ】!!」

「【ウォルバライカ】.......!」


 ミカヅキは光の雨を降らせ、俺は敵を風で斬り伏せる。摩耶は風の弾丸を連射し、アルファは敵の行動速度を下げる。そしてフェイは無数のナイフを何度も飛ばした。





「やりすぎたな。」


 俺は凸凹に窪んだ地面を見てつぶやく。ハッキリ言って確実にオーバーキルだ。多分だがこの5分の1で砦内の敵まで倒せただろう。ミカヅキなんかはMP切れでへばっている。皆が回復したら砦の中を攻略するか。


 俺は皆が回復している間、手に入ったアイテムを確認する。大切そうな物はちゃんとロック掛けないとな。

 盗賊達のドロップアイテムを整理している時にふと思ったがこれって全部盗品なんじゃないか?・・・俺は何にも気づいていないぞ、うん。


 そんな他愛も無い事を考えていると皆が回復を終えたらしい。


「お兄ちゃん、早く進もうよー」

「分かった分かった。」


 そう言って俺達は盗賊の砦の中に足を踏み入れた。っておわ!

 足元から槍が出て来た。危ない危ない。トラップが仕掛けられてるのか。うーん、これは案外攻略が難しそうだ。


 俺はもう1度中に入る。次は何も無かった。ふぅ、良かった良かった。そう安心した所に上から槍が降ってきた。


「おわ!」

「ユキさん.......大丈夫?」

「ああ、ぎりぎり。」

「良かった.......」


 心配されるのって何か良いな。少し心が温まった気がしたよ。結局俺は、その後も罠を片っ端から発動させながら進んだ。




 首領が居そうな部屋まで来るのに俺は結局計78個の罠に引っ掛かった。後半はもう自棄やけになっていた。


「開けるぞ。」

「白君。気負つけてね。」

「おう。」


 扉を開けると同時に3本矢が飛んでくる。気を張っていたのでしっかり3本とも斬る事が出来た。ついでに一度、毒矢を喰らって最悪だったのを思い出した。


「ああ、もう疲れたー」

「お兄ちゃんでもボスだよ。」


 前を向くとミカヅキの言う通り盗賊の首領、もといボスが居た。名前はバルトロン。LVは 63 。ちょっとキツイな。


「【仲間パーティー付与エンチャント・ATK・SPD】!!」

「摩耶サンキュ。」

「お前達か先程から我の子分を葬っていたのは。」

「そ・お・だ・よっと!!」


 ミカヅキが返事をしながらバルトロンに斧を叩きつける。


「ほう、やるな。」


 そう言いながらバルトロンはミカヅキの斧をショーテルで受け止める。また変わった武器を使うんだな・・・案外ユウは連れて来なくて良かったかもしれない。


 その後、ミカヅキの攻撃を全てバルトロンは受け止めた。


「そろそろ、我も本気を出すとするか。」


 そう言ってバルトロンは帽子を脱いだ。意外に髪が長い。帽子の中で纏められていた様で少し癖が付いている。


「【呪術:髪結い】」


 そうバルトロンが呟くと長髪がうねうねとうねり始め最終的に4本の腕となった。便利だな。俺もその魔法使いたい。


「ふはははは、これが我の真なる姿成り。」


 そう言いながらバルトロンは計6本の腕でショーテルを振り回している。これは思っていた以上にキツイな!!


「【バジリオンボルト】!」


 俺は指で銃を作り、バルトロンに向かって撃った。

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