LMKW24
[4日目]
帰り道、2人で気が滅入るような真っ直ぐな道を戻っていると12時を回った。さて、戻ったらフェイの為に短剣を作るか。
「フェイ、やっぱり遠くないか?」
「そう.........ですね。」
雑談を交えながら進んで行く。
「それでフェイはこの後どうするんだ?」
「ユキさんは......?」
「俺は短剣を作って、勉強するつもり。」
「じゃあ.......私も薬作って........夏休みの宿題します.......」
「ん。」
そしてやっとこの1直線も終わりを迎えた。次は俺が新しい魔法で茨を焼き払う事にした。俺は右手で銃の形を作り構える。
「【バジリオン・ボルト】!!」
一瞬閃光が走りその後に空気が焦げた匂いが広がる。そして茨の壁には1㎝程の丸い穴が空き、そこから燃え広がる。おおおぉ、今までで一番派手だな。完全に焔翔の事を忘れている俺であった。
バジリオン・ボルトは、指先から縮小版の雷を撃つ魔法だ。・・・以上。
「じゃあ、戻るか。」
「........はい!」
家まで戻ると俺は早速、短剣作りを始める。銀を溶かしている間に再び岩を削る。8彫した所で岩の削るスペースが無くなった。
「暇だな。」
・・・・・
・・・・・
「ボー」っと赤い銀を眺める。
・・・・・
そろそろ、流し込むか。そうして俺は短剣を作ってログアウトした。
「ふぅ、今日は何か疲れたけど楽しかったな。」
ベットの上で今日の事(昨日の事)を振り返ってみる。
フェイと再会したり、一緒にギルドを結成したり、クウォーツ・アイをフェイが一人で倒したり、マジック・タートルに遣られかけたフェイを助けたり、バーニング・ドラゴンと2人で戦ったり、ワリシュナとデッド・ビーを1人1匹倒したり・・・ホントに色々あったな。でもよく考えたらフェイと会ってまだ2日しか経って無いんだよな・・・何でだろ?もっと長い時間をフェイと一緒に過ごしていた気がする。ゲームってすごいな。
ふぅ、勉強するか。色々と思い出して干渉に浸ったあと、勉強する事にした。社会と数学は終わったので次は国語でもするか。
「1問目は、古文か・・・」
「レ点を付けるのは・・・ココとココか。」
「次は1.2点とレ点を着けなさいか。」
「ココに2でココでレ点か、んで最後に1と。」
「っし。」
その調子で勉強を進める。結局6時まで勉強した。
「ハァ、俺すげー体に悪い生活してるよなぁ。」
昼間に寝ながらゲームして、夜に勉強する生活リズムだもんな。
「取り敢えず食器を棚に直すか。」
そして朝から俺は洗濯をしたり、掃除機をかけたりと家事を済ませた。家でも家事、ゲームでも鍛冶か、フフフ。何というか不気味な笑いが漏れた。
「お兄ちゃんどうしたの!?」
嘉月に見られてしまったらしい。
「いや、何でも無い。」
「何でも無い事無いよ!!今お兄ちゃんすごい目しながら『フフフ』って笑ったんだよ!?」
「ユウの真似だ。」
「ああ、成程。」
それで納得するらしい。妹がバカで有り難いような嬉しくないような.......
「それでお兄ちゃん朝ご飯は?」
「冷蔵庫にパンが有るから出してくれ。」
「はーい。」
「だから、ハイを伸ばさない!!」
「はい!」
「よろしい。」
毎度恒例となっている突っ込みを入れながらコップとジュースを準備する。
「ふぅ、何とか9時までに家事が終わった。」
「そうなのお兄ちゃん?」
「ああ、あとは洗濯もの干すだけだ!!」
「ふーん。じゃあ私、もうログインするね。」
「コップは片付けろよ。」
「はいー」
新しいパターンが登場した。
「さて、俺も干してしまうか。」
「GAME START」
家の扉の前にログインする。現在の時刻は9:28だ。さて、取り敢えず工房に向かう。しっかり銀のナイフが20本出来上がっていた。MPが少し上がったので銀のナイフ6本まで付加することが出来た。一度、寝室に行く。5分後に出てきて付加を再開する。再び寝室に行く。付加する。三度、寝室に行く。最後の2本を付加する。ふぅ、終わった。時間を見るともう50分だった。
「さて、フェイを呼びに行くか。」
「はい........きましたよ。」
「ああ、フェイか・・・」
俺は何故かフェイが怖いよ・・・・・兎に角、噴水に行くか。
「はい、コレ。【爆裂】と【焔翔】と【ウィンドシュレッド】と【バジリオン・ボルト】を付加した短剣。」
「これ.........マジックポーション.........」
「サンキュ。」
「それじゃあ、噴水に行こうか?」
「........はい!」
そして俺達はきっちり5分前に噴水に到着したのだが、摩耶達以外は来ていなかった。
「よお、摩耶。」
「あ、おはよう白君。」
「後ろの3人が摩耶のギルドメンバーか?」
「そうなの。この小さい女の子がヨミちゃん。」
「『ヨミナ』です!摩耶さんの初のギルメンです。13歳です!」
ヨミナと言う子は栗色の髪色をしたオカッパ頭の子だった。LVは 32 だ。そんな事よりこの子、俺より背が低い!!いやー俺より背が低いのってミカヅキ以来だなー。
「それでこっちが咲くん!」
「『咲音 リオン』です。初めまして『紅翼の銀少女』さん。」
「おいコラ、そのあだ名で呼ぶな。」
「白君・・・」
「普通に『ユキ』って呼べ。」
咲音 リオンは無駄に真っ青な髪色で無駄に図体がデカい。そして無駄に筋骨隆々。見ているだけで「いらっ」とする。(俺とは違いすぎて)LVは 38 。
「最後はトドくん。」
「摩耶!何度も言うが俺は『轟』だ!!トドだと別の生き物だ!」
「よろしくな、トド君。」
「お前も摩耶の幼馴染とか言うだけあるな、オイ!」
何というかあまり特徴が無い。唯一の特徴はこのゲームでは珍しいメガネだ。あとは藍色の髪に背中に背負った弓、ほかには・・・もう無いな。LVは 35 だ。
「ねぇ、白君?フードを被った子、名前が出ないんだけど?」
「ああ、アイテムの効果だ。フェイ自己紹介。」
「はい.......『フェイ』です。........よろしくお願いします.....」
「フェイちゃん?どこかで聞いた事が有るような・・・」
「気のせいだろ。」
因みに今のフェイのLVは 42 だ。あと摩耶は 40 で、俺は 53 。ん?なんか俺だけ高くね?そこに、
「お兄ちゃああああぁぁぁあああん!!」
と叫びながらミカヅキが走りこんで来る。あまりの速さに避けられないと俺は悟った。そして目をつぶって衝撃に備えたのだが何時まで経っても突進が来ない。恐る恐る目を開けると割り込んだフェイがミカヅキを銀のナイフで止めていた。と言うか斬りつけてる。街中で戦闘などすると視線が集まるから勘弁してほしい物だ。
フェイに斬られたミカヅキは起き上がらない。いや、起き上がれない。フェイはバジリオン・ボルトを付加した剣で斬ったのだろう。証拠にミカヅキのHPゲージの横に麻痺のマークが付いていた。うわー痛そう。
「じびでる(痺れる)!!」
「良くやった、フェイ。」
「ユキさん........」
フェイが噴水の側部に座って頭を向けてきたので、俺はフェイの頭を撫でておいた。
今日も眠いですねー・・・以上。




