LMKW12
こっちも、祝5000PV!!
[2日目]
俺はログアウトした後、朝食を作った。嘉月は「7時には、ログアウトする―!」と言っていたので。それまで数学の宿題を片す事にした。
嘉月が5分遅れでログアウトしてきた。
「こら嘉月!ゲームをするので怒ったりはしないけど、遅刻はするなって言っただろ。」
「お兄ちゃんがお母さんみたいなこと言ってるよー」
「返事は?」
「はい。」
「よろしい。次に、遅れたらご飯は抜きにします。」
「・・・」
その後、嘉月がご飯に遅れた事は無かった。閑話休題。
「それで嘉月、結局ユウ達と何してたんだ?」
「ん~とね。」
嘉月が言ったことは殆どユウの言った事と同じだった。
「あ、あとユウさんが「ユキが来たら面白い情報教えてやるよ。」ってにやけながら言ってたよ。」
「うわぁ・・・嫌な予感しかしねぇ。」
「後は3人で決めた今後の方針もあるよ。」
「まったく何、決めたんだよ。」
「それも、4人揃った時まで言うなって言われたー」
コッチも手を打たれていたようだった。こういう所だけ手回し早いよなアイツ。そのあと俺達は食器を片づけて、というか食器洗浄機に入れただけだけだが。各々の部屋に戻ってログインした。
「GAME START」
目を開けると2の町のポータルの前だった。ユウ達はログインしていなかった。取り敢えずミカヅキと合流することにした。
「お・に・い・ちゃ・んー!!」
俺の背後からミカヅキによるタックルがクリーンヒットした。
「く八ッ!」
かなり痛かった。分かり易く言うと俺のHPの半分が飛んで行った。もう1発食らったら死ぬな俺。いや、一回死んだらミカヅキも自分の危険性に気付くか?・・・無いな。取り敢えず回復薬を3本飲んで体力を回復する。
「ハァ、取り敢えず。LV上げに行くか?」
「さんせーい。」
「じゃ、行きますかっと。」
俺は立ち上がってポータルに向かって歩いていった。
1の町の街道で俺達は戦っていた。何と戦っていたかというと、
「カッ、金もってそうな上玉が転がり込んできやがったぜ。」
「兄貴行けますかい?」
「な~に、弱気になってんだ!!こっちは10人、相手は2人だぞ!!」
「そ、そうだ、そうだよな!」
「野郎ども行けるな~!!」
「「「「「「「「お~~~~~~~」」」」」」」」
PKと戦うところだ。正直に言おう「物凄くめんどくさい」と。相手のLVは下っ端ポイのが全員 20、気弱な事を言っていた男が 23、眼帯を付けた盗賊の親玉みたいなのが 22だ。ってアイツが一番強いのかよ......因みに俺達のLVも上がっている。ミカヅキが28、俺が29だ。俺は夜の狩りに1人だけ参加していないが、マシュロンの時の貯金が有った。
「突撃ィィィいい!!」
「「「「「うおおぉぉぉ」」」」」
下っ端が5人突っ込んできた。
「ミカヅキ、めんどくさいからとっと終わらせるぞ。」
「了解ー。お兄ちゃん、先行くよ?」
「ん。」
そういうとミカヅキが5人の中に突っ込んで行く、敵目前で急ブレーキをかけて止まった。
「「「「「かかれ―――!!」」」」」
一斉に襲い掛かる下っ端軍団。そしてそのタイミングを狙っていたミカヅキは、
「【アックスドライバー】!!」
斧を逆手に1回転、2回転、3回転、4回転........襲いかかってきた敵を細切れにしていく。歩く凶器だな......おっと、そろそろ俺も行くか。
「焔よ来い【焔翔】!」
焔翔を使い飛び上がる。群がってきた下っ端には、
「【爆裂】、【爆裂】、【爆裂】。」
爆裂の3連撃をお見舞いする。一瞬で下っ端のゲージを消し飛ばした。残っているのは、気弱そうな男と親分だけだ。
「く、くそ!!お前等何なんだよ!!」
「・・・そう言えば俺等ってそういうの考えた事無かったな。」
「まあいいや『ユキ』、俺の名前は『ユキ』だ。じゃあな、オッサン。【爆裂】!【爆裂】を剣に付加、【灼熱剣(魔剣)】」
左の指先に赤い光を宿して剣を撫でる。付加完了。翼を羽ばたかせて一瞬で接敵する。力一杯剣を振り下ろす。相手も少しはやるようで剣で受け止める。だがそれでは防げないのが爆裂をエンチャントした灼熱剣。相手の剣とかち合った瞬間に俺の剣が爆発する。顔に被弾した相手は致命傷だな。
「ぐあああぁぁぁああああ!!」
「うわ、痛そう.......」
「ぐううぅっぅ・・・てめぇ、ぜってぇ殺してやる!!!」
「ごめん、それは勘弁で。」
後ろにというか上空に退避する。仰向けから起き上がった相手に氷槍を連射、両手両足を拘束する。・・・?なんかデジャブ感が.......ま、いっかー
「うわああああぁぁぁぁぁあああ」
「お、おいちょっと待てって」
弱気な男が逃げっていた。呼び止めても一目散に走り去っていく。うーん、俺的にはアイツとやりたかったんだけどな。あれ?なんか俺、戦闘狂みたいだな。深呼吸、深呼吸。
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戦闘終了
「撃破ボーナス」
・1200 EXP+312 EXP 4/10
「ドロップアイテム」
・眼帯 ・山賊の帽子 ・1500G
※LVが 30 に到達しました。『副職業』の枠が1つ増加しました。
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そこにユウからのチャット通信が入る。
・・・・・
『はい、ユキです。』
『電話か!!んで今ログインしたんだけど、何処だ?』
『えっと、1の町の入口かな?』
『分かった、今から行くわ。』
『ん。』
・・・・・
また電話音が鳴った。今度は摩耶からだ。
・・・・・
『あ、はい。ユキです。』
『あ、白君?』
『摩耶か。今さっき俺PKに襲われてさー』
『えー!?大丈夫だった?』
『おう、大丈夫。』
『白君じゃなくて、PKの人達。』
そう言われて下を向くと、顔面を爆破された挙句、仰向けで氷漬けにされた。眼帯の厨二くさいオジサンがいた。・・・色々と大丈夫じゃないなこれは......
『白君?』
『あ~大丈夫、大丈夫。でも、こういう場合ってどうすればいいんだ?』
『自警団に引き渡せばいいんじゃないかな?近くに自警団の人が1人がいるから連れて行くね。』
『あ、うん。お願い。』
そう言って摩耶が通話を切った。翼を消してから俺は2人を待つことにした。
2人が来てくれた頃には、かなりの人だかりが出来ていた。まあ、往来だし仕方ないと言えば仕方ないか。
「自警団の『デュエム』です。この度はありがとうございました。最近、急にこういう輩が増えて困ってたんですよ。この男『グード』は大規模な盗賊の頭の一人です。おかげで一つ悪の実を摘むことが出来ました。これで残っている大規模な盗賊たちのグループは残り2組です。それでは、本当にありがとうございました。」
そう言ってデュエムさんがグードを手際よく縄で縛り上げ連れて行った。因みにデュエムさんはNPCだ。
「クエスト【盗賊団の討伐】を受注しました。」
「あ、クエスト出現した。」
「とりあえず場所移さないか?」
「確かに、視線が痛い。」
そう言って俺達は場所を移動する。移動したのはこの間の喫茶店だった。
明日も2話更新です。明後日は頑張って3話目指します。