LMKW11
第2章スタート!!そして祝総合評価100P越え!!
[2日目]
随分と早くに目が覚めた。まだ太陽さえ出ていない。だが、眠くない。電気を点けて俺はもう一度夏休みの宿題をする事にした。そして2.3時間程やった事で社会科の宿題が終わった。
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何故だろう全く眠くならない。勉強してたら眠くなると思ったが全く眠気が襲ってこない。異常な出来事に心配になり俺は昨日やった事を思い出してみた。
結論から言うと、昨日は殆どゲームしかしてねぇ.......
俺はそれ以外に眠くならな原因は無かったのでゲーム機本体の説明書きを見てみる事にした。
分かったことは2つ。
1つ目はこのゲーム機の本体の名前が「リミュール」というのが分かった。書き方はこう「Re.μlu」。・・・これ振り仮名が振って無かったら絶対読めねぇだろ。
2つ目はプレイ中、プレイヤーは半睡眠状態になるらしい。説明書きに書いてあった。つまりだ俺はいつも6.7時間寝るから、12~14時間プレイすればもうその日は寝なくて良いという訳だ。なんという、廃人機能・・・
昨日、俺達は9時~17時半プレイしたから4時間半寝たのと同じ訳だ。そりゃ眠く無いよな。一度休憩がてらログインする事にした。ついでにちゃんと部屋の電気は消しておいた。
「GAME START」
ログインと同時にメール音が鳴る。3通メールが来ていた。1通は運営から、2通はユウからだった。まず内容がショボそうなユウのメールから見る。1通目に書いてあった内容は「どうしよう全く眠く無い......」という物だった。2通目は摩耶から半睡眠状態の事を聞いたというメールだった。内容的に2通とも一斉メールだな。
次に運営からのメールを見る。内容はイベントの予告だった。因みに、こんな感じだ。
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「第一回夏休みイベント決定!!」
皆様、『LMKW』をプレイして頂きありがとうございます。この度「第一回夏休みイベント」が決定しました。初の運営実施の大規模イベントと言う事で、開催は日曜日に決定いたしました。詳しいことは下記をご覧ください。
日時:7月22日(日)
開催時間:午後2時~午後5時まで
集合場所:1の町、鏡の噴水周辺
制限:無し
形式:個人参加型
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面白そうだな。よし、この日までレベル上げするか。俺はフレンドリストを確認する。やっぱり3人共ログインしてたか。3人とも一緒にいるだろうから、仕切っているであろうユウにチャット通話を申し込む。
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『やっと来たか。』
『なんか上から目線だな、おい。』
『ハハハ。』
何故か腹を抱えて笑ってるユウの顔が頭に浮かんだ。
『そんな事より今どこだ?』
『1の町の喫茶店で3人でだらけてる。』
『やっぱ2人共そこに居たか。』
『おう。』
『じゃあ、今から行くからちょっと待ってろ。』
転移ポータルに入る。2の町の転移ポータルからログインしてきたのだから、すぐに入れる。余談だがギルドや自分の家はログイン先や死に戻り先に指定することが出来る。自分の家か......買うか。即決した。閑話休題。
1の町に転移してきた訳だが、早速ユウ達がいるという喫茶店を探す事にした。かなり走り回ったが全然見つからない。と言う事で再びチャット通話。
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『おい、まだかー』
『どこだよ?』
「此処だよ。」
『「おわ!!」』
後ろから声をかけられた事に驚いて声が漏れてしまった。
「ユキ、脅かすなよ・・・」
「脅かしたのはそっちだろうが!!」
「まあまあ、白君落ち着いて。」
「それで、お前等は俺が居ない間何してたんだ?」
ジト目になりながら聞く。
「ああ、それな。今から話すからもう一回喫茶店戻ろうぜ。」
「ん。分かった。」
喫茶店は俺のいる場所の真後ろにある建物の2階に有ったらしい。そんなん気付くか!!
喫茶店に入った俺はアイスコーヒーを注文する。此処はNPCのお店の様だった。
「それで?俺が1人夏休みの勉強してる時にお前等は何をしてたんだ?」
「まずアイテムの整理だろ。そのあと装備の新調、そして情報収集して、ココリスの森のボスに挑んで負けてきた。」
「なんか楽しそうだな、おい。」
「楽しそうじゃなくて、楽しかったよー」
「ミカヅキ、お前は相変わらず空気が読めないな・・・」
「それでどのくらいボスに善戦できたんだ?」
「うーん。ボスの攻撃を俺が防いでミカヅキちゃんが沼の近くに寄ってきたボスを攻撃、そして俺が受けたダメージを摩耶さんが回復ってローテーションしてたら。ボスのHPが5割切ったあたりでマッドマンの数が2倍になった。」
「・・・ご愁傷様。」
「アレ、絶対1の町の街道に置くボスじゃないだろ。」
「それは、確かにそうかもな。」
「今、ユウ君が言ったような方法の押し切りも出来なくは無いと思うけど。遠距離職とパーティーを組んで戦わせるのが目標だったんじゃないかな。そう考えるとあのボスが1の町のボスだったのは納得がいくな、私は。」
「なるほどな、プレーヤー同士のパーティー結成を目的にしてた訳か。」
「俺、そんな事、考えもしなかったわ......」
「うーんと、よく分かんないね。」
他にもどんなものを買っただの、新しい力を手に入れただとか、2の町の街道に行って中盤で死に戻りしたとかいろいろ聞かされた。そして一番の驚きは、デスペナルティーの追加が有ったらしい。所持金30%損失。俺の所持金が今、約50万だから死んだら15万も飛んでいくのか・・・恐ろしいな。すぐに家買いに行くか。
「悪いけど俺このあと少しだけ用事あるからパーティー抜けるな。」
「何だよ、面白くないな。」
「アホか時計見ろ時計。」
「げ、もう6時か。」
「俺も朝ごはん作らないといけないんだよ。」
「わかった、分かった。金だけ払ってさっさと行け。」
「ん。じゃあな。」
俺はユウに350G渡してから、パーティーを脱退した。そして朝ごはんを作りにログアウトする訳では無く。2の町に向かった。
俺は2の町に転移した後、不動産屋へ向かった。
「やー坊ちゃん今日はどんな御用ですかな?」
「家を買いたいんだけど良い所無いか?」
「今、有るのはこんな感じで御座いますよ。」
そう言ってNPCのオジサンが物件を進めてくる。そして思った。建てる所からかよ!!もうこれは物件と言っていいのかわからないが、俺は土地を10万G、建物を25万Gで購入した。NPCは明日、一日でできると言っていたが、普通に考えて無理だろ。出来たらファンタジーだろ!!と思った後、この世界がファンタジーだったことを思い出した。
ログアウトする前にいい加減初期装備なのは嫌なのでついでに防具を買いに行く事にした。
そして俺は防具を軽く見て回った結果、銀の胸当てと両手にも銀の小手という何とも微妙な装備となった。街中では外すか、街中戦闘行為不可だしな、うん。因みに代金は12,000Gだった。ログアウトした。
今日もあと1話更新します。




