表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩 冬の線路

作者: 素子枝 朗

僕はもう哀しいかな

あの街へ戻ることはない


雪が線路を隠してしまう

僕らは火を灯し 線路を暖める


僕はもう哀しいかな

あなたの前に戻ることはない 決して


雪が積もれば列車が困る

僕らは火を灯し 雪をとかす


あなたが住むあの街へ

つづく線路を暖める

僕は決して行かないけれど

列車があそこへ着くように

夜通し線路を暖める


冷気は僕らを苦しめる

いろんなことが思いどおりにはならない


手袋で無造作に頬を拭い

線路の炎を見つめる


吐く息は熱い

僕は決して負けることはない 冬に 雪に

過去に

今にだって


僕は線路を暖める

決めたことを生きている


遠くの街は遠いまま

僕は線路を暖める


列車よ走れ 僕たちの

仕事を支えに あの街へ












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ