登場人物紹介(メリア・スプリンガルド)
メリア・スプリンガルド(182)
167cm44kg B77W52H79
長い金髪に切れ長の目をした女。見た目は30代後半~40代前半ぐらい。整ってはいるがかなりキツい印象を与える女性で、実際に誰にでも高圧的な態度を取る。
元々はこれほど痩せてはいなかったようだが、魔素の薄いこの世界での活動が限界に近付いており骨と皮のような体つきとなっている。応急措置的に魔力供給を受けたため少し動けるようにはなったが、なおこのままでは永くは生きられない状況にある。
「田園調布の魔女」として日本を長年影から操って来た女。といっても彼女の関心はあくまで「自己の保身」にしかなく、それを守る程度において政治に干渉している。
日本が過去に経験してきた危機が何とか破滅的な結果に終わらなかったのは彼女の魔法によるものだが、しかし第二次世界大戦の敗戦など日本にとって都合のいい帰結ばかりではないのはこのためである。
なお、彼女の魔法の本領は発揮されていない。というより、残りの魔力と寿命を鑑みると「使えて1回」という性質のものである。
この本領がどのようなものであり、どのような場面で使われるかは本編後半~終盤で明かされることになるだろう。
150年ほど前に異世界の「ネプルーン大陸」から転移してきた。メジア大陸とは違う大陸であり、既に相当程度荒廃した大陸である模様。
彼女はその「神族」と呼ばれる存在と自称している。いわばジュリに近い立場であるはずなのだが、ジュリからは「デミゴッド」と下に見られている。どうも純血ではないようであり、次元転移も単独によるものではないらしい。
複数人でオーストラリアに転移したらしいが、何らかの理由で130年ほど前に来日。そこから政府の保護を受けて田園調布に住んでいるようだ。なお、偶然なのかどうか分からないが、魔力補給のやり方は魔族であるアムルに酷似している。彼女もまた「神族」の一種である可能性がある。
彼女は自分にとって相性のいい魔力を持つ柳田家を、代々従者兼「食糧」として雇っている。彼女に魔力を補給し続けねばならないため、柳田家は短命の家系である。
どうも柳田家の寿命は代を重ねるごとに短くなっているらしく、柳田秀一郎の父は「もう十分な魔力が吸えなくなった」と殺害されている。
なお、魔力補給の手段はかつては性交だったらしいが、彼女の体力の低下に伴い血を吸わせるというものに変わっている。
これは実は彼女が慢性的な魔力欠乏症になったことと無縁ではない。彼女の衰弱は長年魔素の薄い環境に置かれたことによるものであり、それに伴い魔力欠乏症から派生する「死病」の慢性患者となっている。
慢性の「死病」患者は、第二段階特有の肉体変化とそれに伴う身体能力の爆発的向上を、理性を保ちながら発動することができるという特質を持つ。勿論これには理性を失い破滅的な帰結をもたらす「急性化」リスクを大いに抱えているのだが、メリアはこのことに気付いていない。
ユウが「滅魔の剣」で魔力漏出させていなければ、恐らく急性化からの第三段階移行でイルシアはおろか関東地方に甚大な被害が出ていたであろう。
実は転移したばかりの人格はもう少しマトモであったようである。人格の変容も上記に関連するものであるらしいが、元々の彼女がどういう人間であったかは本編後半に譲る。
家族は柳田秀一郎のみ。ただ、彼も所詮下僕であり食糧に過ぎない。
なお、血縁者は存在する。これについてはそのうち登場することになろう。彼女が本格的に存在感を示すようになるのは、むしろこれからと言える。
(※前作にも血縁者が出ているが、「彼女」ではなく別の血縁者である)
趣味は特にない。敢えて言えばサディスティックに政治家をもて遊ぶこと。
自分に反発した人間は決して許さず、基本的には自然死に見せかけた形で殺害している。綿貫の父、綿貫信平もその被害者である。




