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ド田舎無職の俺の近所に異世界の国が引っ越してきた件  作者: 藤原湖南
第6章「『御柱』ジュリ・オ・イルシア」
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登場人物紹介(ラヴァリ)

ラヴァリ・サイファルド(19)

174cm67kg

赤髪に顎髭を生やした青年。顎髭のせいか年齢より大分上に見られがちだが、実はかなり若い。実は「舐められないように」と意識して顎髭を伸ばしている。

モリファス帝国特務部隊「ペルジュード」の一員で最年少。諜報をメインに行う部隊であり、相当な能力と家柄でないとは入れないという特徴がある。


ラヴァリは「変身メルヴァルト」と呼ばれる魔法を得意としており、潜入のスペシャリストであった。外見をほぼ同じに作り変えてしまうものであり、その外見に応じた声帯まで作成するという存外高度な魔法である。小橋ジム来訪時にべルディア=猪狩一輝であることを誰も疑わなかったのはこのためである。

ただし性別や体つきまで変えることはできない(やろうと思えばできなくはないのだが、魔素の薄いこの世界では不可能であった)。この魔法と隠密魔法を組み合わせるのが彼のやり口である。

隠密魔法の達人であったヴェスタ・アルメディオとはいいコンビであった。隠密行動に特化したこの2人を早々に失ったことは、ペルジュードにとってほぼ致命的な打撃であると言える。


そして上記から分かるように、実はこの際にかなり魔力を使っている。そこにもってきて許嫁のプレシアとは夫婦になることを前提とした「魂絆の法」を結んでしまっていた。

メジアにおいて、夫婦などの強い関係があり、かつ魔力の高い人間の間では魔力をブーストするための魔術的契約が結ばれることが稀にある。ノアの「魔紋」やジュリの「同化の法」もその亜種と言える。

「魂絆の法」では一定の制約の上で2者間で魔力や生命力の融通をし合うことが可能となる反面、融通した側の魔力が一気に削られ得るという強烈なデメリットもある。ラヴァリはただでさえある程度消耗したところに死にかけのプレシアを救うために魔力を送り込んでしまったため、一気に魔力欠乏症が進行してしまったわけである。


本編では今際の際における彼の心情描写を敢えて行っていないが、プレシアを救えたというある程度の満足感はあったのではないかと推測される。

それで自分が死んでしまっては本末転倒ではあるのだが、未熟な彼は自分が「死病」に掛かり、かつ一気にステージ2に進行する可能性に考えが及んでいなかったのだろう。この点は本編にもある通り、べルディアの認識の甘さが招いた悲劇であるとも言える。


ちなみにオルランドゥ魔法学院の出身であり、ノアの後輩に相当する。年齢が9歳も離れているため面識はないが、歴史的な才女であったノア(そしてそのライバルであるエオラ)のことは話に聞いていたようである。


1歳年上のプレシアとは許嫁であり恋人。親によって決められた関係ではあったが、感情に走りやすく情熱的なラヴァリにとって、大人しく献身的なプレシアとの相性はよかったようである。

この一件が終わり、モリファスが平穏になった段階で婚姻を挙げるつもりではあったようだ。なお、肉体関係は数年前からある。プレシアが魔力補給のために男に抱かれなかったのは、ラヴァリに操を立てていたからというのは本編にある通りである。


趣味は「ヴァルニ」と呼ばれるカードゲーム。実はルールがテキサスホールデムに酷似している。べルディアなどペルジュードの男連中とはしばしばこのゲームに興じていたようだ(なお圧倒的にべルディアが強い)。



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