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記憶欠落した魔法師  作者: 鹿煎餅
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~追憶~

投稿は初めてなので暖かい目で見ていただけると幸いです。

「なんで……どうしてこんなことに………」

 辺り一面平原の中、平原には不釣合なほど大きなクレーターの中心に1人の子供が立っていた。

「嘘…だろ……なんで…なんで……僕が……僕がやったのか……?」

 虚ろな表情で喋る少年、しかしその時の記憶は無い、それなのに、この惨状を自分がやったという事は漠然と分かっていた。

 しかし、もうそこにあったはずの村はもう無い……跡形もなく。

「誰か!誰かいないの!?村長!皆!パパ!ママ!███!誰か!誰か返事してよ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねえってば!!」

 何度呼んでも誰の返事もない。

「ねぇ…なんで……なんで誰もいないんだよぉ……」

 何度読んでも誰の返事もなく少年は座り込んでしまう。

 その少年の目の前になにか靄のようなものが集まり形作っていく。

「何を叫んでいる?こうなることを望んだのはお前だろう?」

 少年は目の前の得体の知れない物体が喋ったことに驚いたが、それ以上にコイツが喋った内容に驚いた。

「望んだ…?僕が?そんなはずない!」

「ふむ、記憶をなくしているのか、まぁいいその方が良い暇潰しになる、小僧、精々生きろ、生きるための力は貸してやろう、ただし、それに伴う激痛で精神を保つことが出来たら、だがな」

 すると、その靄のようなものは少年の身体に吸い込まれて行った。それと同時に、身体に激痛が走った。それは少年ではとても耐えられないほど耐え難いものだった、が、少年は身体に激痛が走りながら己に誓った。

「絶対に……何年……かかっても…絶対……絶対に……村を……村のみんなを……絶対に……」

 しかし、少年はそこで気を失った……。

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