表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

手の届かない季節

作者: レオポン

冬。白い息を吐き出しながら、心の中で夏を恋い焦がれる。


夏。それは僕が愛して止まない季節。古くからの春秋合戦なんて、僕には全く無意味だ。春には、その中に夏の香りを探す。秋には行ってしまった夏の残り香をたどる。そして冬。真っ白な雪と吐息の中で僕は、手の届かない夏に思いを馳せる。


夏は、君の気配がするから好きだ。海になってしまった君。君の名前も、年齢も、なにもかもを、僕は知らない。ただただ、「今年の夏が終わったら、海になるの。」そう言った儚げな君の笑顔だけが僕の胸を駆け巡る。この言葉の真意を、僕は未だ知らない。でも、彼女のあの笑顔は僕にその言葉を信じさせるには十分だった。

一夏の恋。大人はそう言うかも知れない。でも僕は、この胸の気持ちを一生忘れない。恋とは言えないかも知れない。それでも僕は、ずっと夏を恋い焦がれ続けている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ