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桜人 ―― 源氏異聞  作者: 塔真 光
第8章 かぐや姫
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8-5

 桜子と悠斗、速仁の三人は、頭中将が口を開くのをしずかに待った。

 だが、頭中将は黙して語らず、ふたたび庭に目をやった。さきほどから風が立ち、水面がこまかく波うっている。

『須磨の、春の海を思いだすな……』

 頭中将は、ひとりごとのようにそう言ったあと、となりに座っている夕霧に、あらためて顔をむけた。

『なぜ光る君は、お越しにならないのかな?』

 夕霧は眉根をよせ、

『父上は女君たちへのお世話でお忙しいかと思いまして、お呼びしなかったのです』と、

ぶっきらぼうに返答した。

『それは、そうだな、アハハ』

 笑いはしたものの、頭中将の顔つきは、ものたりなげだった。


「それでは、いまからでも光る君さまに、ここへお越しいただきましょうか?」

 桜子は、頭中将にそう言うと、つぎには悠斗と夕霧、速仁の顔を順番に見ながら言葉をついだ。

「絵合せの集まりの当人でいらっしゃいますし、この日記絵も描かれた光る君さまのお知恵を借りて、頭中将さまからのご質問を、みんなで考えましょうよ」

「そうしようか……」と、

悠斗は首をたてに振った。

 だが夕霧は、

『孫姫がそう仰るなら、わたしはそれでけっこうです』と、

あいかわらず切り口上だ。

 速仁も、無言でかすかにうなずいたものの、桜子に見えないようにうつむいたその目は、あきらかに不満いっぱいだ。

 ――光るじいさんなんて、これまで、ろくに役にたっていないぞ! ペラペラおしゃべりするだけじゃない。それに、またおれのことをからかうんだろうな……。やだな……。来ないで欲しいな……。


 桜子は目を閉じた。

 ――光る君さま、お越しください。ご親友の頭中将さまもお待ちです。

 桜子が心のなかで唱えたとおり、光源氏と頭中将は、たしかに親しい間柄だ。頭中将は、光源氏の最初の正室である葵の上の兄である。そしてその義兄弟が、梅雨どきの宮中の一室で、外聞の悪い艶話に夜をすごしたこともあった。〈雨夜の品定め〉とよばれるこの女性談義にあおられ、そのとき十七歳の光源氏は、数日後に、空蝉の女君の寝所へ忍びこんだのである。

 ふたりが、たがいに相手の女性遍歴をからかいつつ、ふざけ半分で同じ女性を争ったこともあった。しかも二度だ。最初は、ふたりともに深窓の佳人だと誤解していた末摘花。つぎは、老女の源典侍である。光源氏と頭中将は、男友だちとして軽口をたたきあいながら、それぞれ末摘花や源典侍に言いよったのである。

 葵の上が亡くなったあとも、光源氏と頭中将との親しい交流はつづき、須磨に退居していた光源氏のわび住まいを、頭中将が訪れたこともあった。頭中将は、光源氏のいない京の都が味気なく思われるあまり、謹慎中の人間を訪れて(とが)められることもいとわず、須磨にやって来たのである。光源氏にとっては、都からわざわざ須磨まで来てくれた唯一の友だった。ふたりは、その日一夜(ひとよ)を、泣き笑いつつ語り明かしたのだった。

 それから一年半後、光源氏が都に帰還してからは、若き冷泉帝のもとでふたりが宮中の政治を担った。たしかに、絵合せのように名望を争うことはあった。だがそれは、十代後半の、遊び感覚でおこなっていた恋愛競争と大差はなかった。つねに光源氏が優位に立ち、そのことで頭中将は悔しい思いをするが、ふたりの友情が引き裂かれることはなかったのである。


 桜子は、そんな親友どうしの光源氏と頭中将が、この水上の殿舎で旧交を温めて欲しかった。そしてそれが、新帖につながる鍵になってくれることを願っていた。

 だが、光源氏はいっこうに姿をみせない。

『どうされたのだろう?』

 頭中将は小首をかしげた。

 夕霧は、

『やはり女君たちにかまけて……』

と言って眉をひそめ、速仁はホッとした顔つきだ。


『夕霧の君が言うとおりかもしれないな、アハハ。だが残念だ……』

 肩を落とす頭中将のまえで、桜子は呆然としていた。

「す、すみません。祖母から分けてもらった力を、わたし、なくしてしまったのかも……」

 いまにも泣きだしそうな桜子に、夕霧が、

『そういうことはないと思いますよ。わたしは孫姫に呼びだされて、ほれこのとおり、ここにいるのですから』

と声をかけた。

 悠斗も桜子を励ました。

「夕霧さんの言うとおりだと思う。それに、万が一、光る君を呼びだすことができなくなったとしても、夕霧さんに手伝ってもらい、おれたち三人で源氏の新帖を探しだせるはずだ。心配ないよ」

 そう言って力づける悠斗に、ようやく桜子は、うなずきを返した。


『いたしかたない。光る君とは、物語のなかだけで、争ったり遊んだり、楽しむとしよう』

 頭中将はそう言うと、桜子にむきなおった。

『式部殿は、物語を楽しく、あわせて深くも読める条件を備えている人にこそ、新帖につながる品を渡せと、わたしに言いつけられた。その条件のあるなしを見きわめるために、〈絵合〉帖にでてくる絵を見せ、その反応を探るように、ということであった。たしかに、口ではなんとでも言えるかもしれないが、心根は、おのずと外に現れ、いつわることはできないからな……。というわけで、はなから質問などはないのだ』

 頭中将は、

『アハハ』と、

たからかに笑った。


 桜子たちは驚いた。頭中将は夕霧と昔話にふけっているだけだと思っていたのに、実際は、自分たちの言動をひそかにうかがっていたのだ。

 桜子と悠斗は、かぐや姫談義にうつつをぬかしてしまったと、悔やんだ。きっと門前払いされてしまう。そのうえ、質問は投げかけられないのだから、正しく答えられるまでなんども来たらよい、というわけにもいかない。これで、新帖の手がかりは永遠にうしなわれるのだろうか。桜子と悠斗は顔を青ざめさせた。

 ふたりのよこで速仁は頬を紅潮させ、右拳をつよく握りしめた。

 ――ここは、おれの出番だ! つべこべぬかすなら、力ずくで取るまでだ!


 いきり立つ速仁をしりめに、頭中将はスクッと立ちあがった。おおまたで塗籠へむかい、なかへ入ると、すぐにもどってきた。そして、ふたたび庭を背にして簀子縁に座り、桜子のまえに蒔絵の手箱を置いた。

『このなかに、式部殿からの預かりものが入っている。持ってゆきなさい』


 桜子は、また驚いた。頭中将にむかって、

「で、でも、わたしたちに、それを頂戴する資格があるのでしょうか?」と、

おそるおそる口を開いた。

「なにを言っているんだよ! あげると言われたのだから、もらえばいいよ!」

 速仁は、拳をつくったまま桜子に叫んだ。じれったくてしかたなかった。

 すると悠斗が、言いきかせるような口調で、速仁に語りかけた。

「でもな一宮、物語を楽しく読んだり、深く読んだりできる条件って、なんだと思う? おれ、それを知りたいし、それを知ることが、もっと多くの人に源氏物語の世界に親しんでもらうことにもつながると思う」

 速仁は、不満顔をわずかにやわらげた。

「ああ、わかった。それじゃ、その条件を教えてもらってから帰ろう」

 速仁はそう言うと、頭中将にむかって、

「お願いします。悠にいちゃんに教えてあげてください。悠にいちゃんは、物語が大好きなんで……」

と、殊勝に頭をさげた。

『わたしからもお願いもうしあげます』と、

夕霧も口添えした。

『大学の君は、文学と歴史学の学徒として、源氏の物語を懸命に勉強しておられます。わたしも大学寮におりましたので、勉学の厳しさがよくわかります。どうか、その向学心を良として、伯父上のご厚意を賜りたくぞんじます』


『うーん、困ったな。式部殿からは、そういうことを伝えろと、言いつかっておらないからな……。まっ、よかろう。なにせ、婿殿からの頼みだ』

 そう言って頭中将が須磨の日記絵に目をむけたとき、悠斗がまた口を開いた。

「その条件は、おれたち三人で考えたいと思います。まちがうかもしれないけど、おれたちで考えたい。頭中将さんには、おれたちの考えが正しいかどうか、それを教えてもらえないでしょうか」

『よし、わかった。そうしよう』

 頭中将は即答し、桜子も悠斗にうなずき返した。だが、速仁は不安げな顔だ。

 ――まちがえたら、どうするのだよ……。

「あのぉぉ、もし悠にいちゃんと桜ちゃんが考えちがいをしたとしても、式部ばあちゃんからの預かり物は、渡してもらえますよね」

 速仁は、おそるおそる頭中将にたずねた。

『ああ、わかっている、わかっている。わたしに二言はない』

 頭中将のすばやい約束に、速仁の顔がパッと明るくなった。

 ――それじゃ、考えるのは桜ちゃんと悠にいちゃんに任せて、おれは、のんびりしてようっと。


 夕霧と頭中将がふたたび思い出話しをかわしはじめたよこで、悠斗は桜子に、自分の考えを伝えた。

「桜ちゃんのお祖母さんが、おれたちに〈絵合〉帖の絵を見せようとした意図はなんだろう。それが鍵だと思う」

「はい……。でも、いったい……」

 桜子が考えあぐねていると、速仁が口出しをしてきた。

「式部ばあちゃんは、かぐや姫の絵が好きだったからじゃない?」

「そういう単純なことではないと思うよ。宮ちゃんも、しっかり考えなさいよ!」

「へぇへぇ。――でもな、式部ばあちゃんの部屋でかぐや姫の絵を何枚も見ながらおしゃべりしたとき、楽しかったじゃない。式部ばあちゃんも笑っていたよ」


 悠斗は、月にもどるかぐや姫の運命を、また思いうかべた。

 ――桜ちゃんがかぐや姫になりさえしなければ、たしかに、あのお話はおもしろいよ。かぐや姫について桜ちゃんや一宮と話しをしたとき、すごく楽しかった。きっと紫式部も、さっきのおれとおなじように、三人でおしゃべりして楽しかったんだろうな……。

 そう思いめぐらしていた悠斗の顔が、突然、キラッと輝いた。

「おれ、なんとなくわかったような気がする!」

 悠斗は顔を空にむけ、ちいさく叫んだ。


 桜子と速仁が頼もしそうにみつめるなか、悠斗があらためて口を開いた。

「一宮が言ったとおりだ」

「エッ、おれが言ったこと!? だったら、悠にいちゃんの考えはまちがっていると思う。だって、おれ、考えなしに言っただけだから……」

 首をすくめる速仁に、悠斗はキッパリと言いきった。

「いや、おまえが言ったとおりだ。物語を楽しく、そして深く読むということは、おれが思うに……」

 ひとりで読むなり、読み聞かせてもらったりするなりして物語に触れたあとで、その内容についていろいろな人と意見を交換することが、読書という行為のひとつの過程だ。はじめは漠然としていた自分自身の考えが、同好の人たちと語りあうことをつうじて整理され、しだいに明確な形になっていく。そして、新しい発見だってある。それが、ふかく読むということではないだろうか。

「じつはおれ、〈須磨〉の帖で、光る君とかぐや姫とを重ねあわせる読み方ができることを知らなかった。桜ちゃんに指摘されて、なるほどだと思ったよ」

 悠斗は、手で首筋をかきながらそう言うと、さらに話しつづけた。――

 源氏物語が書かれて約一五〇年後に、名場面を抄出して絵巻が制作された。絵と詞書(ことばがき)からなる国宝「源氏物語絵巻」の誕生だ。残念なことに、その大部分はうしなわれ、〈絵合〉帖については詞書しか残っていない。だが〈東屋(あずまや)〉帖のなかで浮舟の女君が姉の中君といっしょに物語を楽しむ、その場面を描いた絵が現存している。女房が詞を読みあげ、浮舟と中君がむかいあって物語絵を見ているのだ。

「これって、おれが幼稚園でしてもらった読み聞かせだよな。かぐや姫はなぜ光っているのかとか、なぜ竹のなかにいるのかとか、みんながいろいろと先生に質問して、けっこう盛りあがった記憶がある。読書は、ひとりでも楽しいけれど、あんなふうに大勢でするのも楽しいと思う。そういうことを、桜ちゃんのお祖母さんはだいじに思っておられたのじゃないだろうか?」


 速仁は、悠斗の説明が半分ほどしか理解できなかった。

 ――悠にいちゃんは、ときどき難しい言葉を使うからな……、

と、額にちいさくシワをつくっていた。だが、おおよそのことはわかった。

「物語について友だちとおしゃべりしたら楽しい、ってことだよな」

 速仁がそう言うと、桜子もうなずいた。

「おばあちゃまは、絵や物語について、親しい者どうしが、競うように語りあうことの大切さと楽しさを、〈絵合〉帖のなかで書かれたのだと思う」

『はい、そうですぞ、孫姫』

 頭中将が、話しの輪のなかに入ってきた。

『絵合せの最後の一番で、光る君が須磨の日記絵を出してきた。それを見て、わたしの心は騒いだが、それは、絵の出来映えに恐れいり負けを覚悟したからだけではない。四年まえの、光る君を須磨に訪ねたおりの厚い友情を鮮明に思いだしたからなのだ。あのとき須磨で、わたしたちふたりは詩歌をいっしょに朗詠したのだよ』

「白氏文集の〈ひの悲しび涙そそく春のさかづきうち〉ですね」

 桜子が目を輝かせてそう言うと、頭中将はおおきくうなずいた。

『語りあえる友を持っていることが、漢詩にかぎらず、物語をふかく味わうのに役だつのだ。孫姫は、すばらしい友をふたりもお持ちだ。まさしく、源氏の新帖を読むに値する方にちがいない。サッ、これを受けとり、新帖を探しだしなさい』

 頭中将はそう言うと、蒔絵の手箱の紐を解き、ふたを取った。

 なかに、一本の檜扇(ひおうぎ)が納められていた。


 桜子は扇を開いた。和歌が一首、流れるような筆づかいで扇面に書かれているのが目にとまった。

『世に知らぬ 心地こそすれ 有明の 月のゆくへを 空にまがへて――それは、光る君が、朧月夜の女君と取りかわした扇に書きつけた和歌だ。〈花宴(はなのえん)〉帖のなかでのできごとだったと思う』

 頭中将の説明に、桜子と悠斗はうなずいた。そして桜子が、

「これは、おばあちゃまの手跡(しゆせき)です」と、

懐かしそうにつぶやいた。

「すると、桜ちゃんのお祖母さんは、その扇子を手元におきながら、〈花宴〉を構想されたんだな」

 悠斗の言葉に、桜子はおおきくうなずいた。そして、〈花宴〉の文章をそらんじた。

「濃きかたに(かす)める月を()きて、水にうつしたる心ばへ、目()れたれど、ゆゑなつかしう持てならしたり」

 はたしてその扇には、宵闇に浮かぶ十六夜の朧月が金泥(きんでい)で描かれ、群青の池水にもその月影が銀白色で映してあった。


 源氏の新帖へ導いてくれるはずの第四の品が手に入った。だが、扇と新帖とのあいだに、どのようなつながりがあるのだろうか。開けたままの扇を膝のうえに置き、それをみつめている桜子にも、そして両脇から扇をのぞきこんでいる悠斗と速仁にも、さっぱり見当がつかなかった。

「この扇に見覚えはないのですが、おそらく、祖母が秘蔵してきた品だと思います。同じような物を、わたしたちはこれまで三つ探しだしました」

 桜子は頭中将に、仁和寺で笛を、鳥辺野で鏡を、そして紫野の檪谷七野(いちいだにななの)神社では榊を得たことを、あらためて語った。

「この四つ目の扇が、最後の品なのでしょうか? そして、この四つの品には、どのような意味が隠されているのでしょうか? それに、なぜこの異界は、このように水があふれる世界なのでしょうか? これも、新帖となんらかのかかわりがあることなのでしょうか? 祖母は頭中将さまに、なにも言っておらなかったでしょうか? 」

 やつぎばやに桜子から問われた頭中将は、首を左右に振った。

『式部殿は、扇の意味をわたしになにも仰らなかった。笛や鏡、榊のことも初耳だ。水がこのように押しよせていることにも、わたし自身が驚いている。――だが、新帖につながる品は、おそらく全部で五つあるのではないかな……』

 頭中将が五という数を口にすると、桜子たちは目をおおきく見ひらいた。

 頭中将は両腕を組み、ゆっくりと言葉をついだ。

『式部殿は吉田神社の拝殿よこで、わたしを物語のなかへ送りかえすとき、その日のうちに五つの寺社に参詣したいと、たしか仰ったような憶えがある。夜明け直前に屋敷からまっすぐ吉田神社に行かれたわけだから、そのあとで四カ所の寺社へむかわれたのだろう』

 桜子たち四人は、顔を見あわせた。式部がおこなった参詣の順番が見えてきたのだ。


 桜子が順路について考えを述べようとしたとき、頭中将の体が透きとおりだした。庭をおおいつくしていた水も、はげしく波うちながら、引き潮のように退いていく。

『わたしの務めはおわった。この殿舎も、すぐに消えるだろう』

 頭中将は桜子にそう語ると、悠斗と速仁の顔も見ながら言葉をついだ。

『だが、檜扇を与えられた者には、この庭に咲く藤の花を愛でる時間も与えて欲しいと、式部殿は春日神に祈願しておられた。源氏の物語は、藤壺の宮から若紫へとつながる〈紫のゆかり〉の物語でもあるから、と仰っていたよ』

「ありがとうございました」

と桜子が声かけると同時に、頭中将の姿がすっかり消えた。


 簀子縁に取りのこされた桜子たち四人は、ふたたび顔を見あわせた。

 桜子が、晴れやかな表情を浮かべて、

「おばあちゃまは、吉田神社から紫野へ、つぎに仁和寺をまわって野宮へ、最後に鳥辺野に行かれたようですね」

と、悠斗に話しかけた。

「ああ、きっとそうだ」

 悠斗が力強くうなずくよこで、速仁も拳をあらためて握りしめた。

 ――ヨーシ、こんどは六条御息所だな。死霊にも生霊にもなった、おっかない女の人だ。最後の品は、おれがもらってやるからな、桜ちゃん!


「おばあちゃまからの、もうひとつの贈り物をいただきにいきましょうよ!」

 桜子は、みんなを誘い、薄紫の光にあふれる庭へおりていった。水はすっかり引いたが、庭の南端に、取りのこされたように池泉が姿をとどめていた。

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