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胸の傷と心の傷  作者: 乙女一世
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第7話:ユニフォーム

面接が終わり、配置が発表になりました。


その時、気づきましたが、面接官は、空きのある各部署の係長だったのです。


そして、私の配置された部署の係長は、なんと、なんと・・・。


『青山さんと中根君、こちらに来て。』


うっそー!  


あのセクハラ質問のデリカシーナッシングな新井面接官でした。


『これから、ロッカーと作業場所に行くからついて来て。』 


なんか、イヤーな空気。


ロッカールームに着くと、新井係長は一つのロッカーを開けて、


ユニホームとエプロンを取り出しました。


ユニホームを広げて、私を見ながら言いました。


「このくらいかな? 念のためにこれも。ロッカーは、こっち。


着たら、階段下に来て。」と言い残し、ドアの外で待っていた中根君を連れて、


1階にある男子ロッカー室へ降りて行きました。


私は、ユニホームを見て、


「なんか、お菓子屋さんみたいで、可愛い。」と思いました。


上は、白地に薄いピンクのストライプが縦に入っていました。


下は、白のズボン。


「まずい!」


思いのほか薄手なのでした。


こんなこと、考えていなかった私が馬鹿でした。


今日は、濃いブルーのパンツをはいていました。


どう考えても、透けてしまう!


どうする? どうする?


「前はエプロンで隠れるけど、後ろは・・・。


脱いじゃう? ん〜でも、やっぱり、それは・・・」

 

結局、大き目の方を着て、上のシャツを腰の外に出して、


何とか、お尻半分ちょいくらいまで隠れました。


「今日は挨拶だけだから、しょうがない。何とかこれで・・・。」


下に降りると、2人が待っていました。


新井係長は、私を見ると、『上のシャツは、ちゃんとズボンに入れて。』


「ガ−ン!!」 


なんで今日は、こんなことばっかりなのー!


仕方なく、ズボンに押し込みました。


係長は、私を見て、気づいたらしく、


『今日は、挨拶だけだから、出してていいや。明日からは、ちゃんとしとけよ。』


「はい。すみません。」


そして、持っていた雑誌大の茶封筒を、入っていた履歴書のコピーなどを取り出して、


『これあげるから』と、私に手渡しました。


これで隠せという事? 案外、デリカシーあるじゃん。


色々な場所の説明も受け、無事挨拶も終わり、解散となりました。


『あっ! ちょっと待って!』と、係長の声。


『昼飯食べて行くんだろう? これで、定食を食べれるから・・。』


社員食堂の食券を2人に、渡してくれました。


「ありがとうございます。」


『はい、お疲れ! 明日から頑張って!』


あー疲れた! 



(つづく)(登場する人物・団体・場所の名前、名称は架空のものです。)

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