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胸の傷と心の傷  作者: 乙女一世
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第34話:デートの聖地

仕事での出来事は特に無かったのですが、同じ係りで働いている中根君と、


目がよく合うようになったのが、気になっていました。


私が困っていると、いつもどこからともなく現れて、解決してくれる中根君。


いつの間にか、彼を頼りにして、待っているかのような私。


そして、これから起こる丸山さんとのことまでも、


彼が解決してくれるとは、思っていませんでした。


いいえ、ほんとうは心の底で、彼を待っていたのかもしれません。


バンドの人が車で迎えに来る丸山さんとは、一緒に帰ることは無かったのですが、


例によって私は、中根君を教習所まで、バイクで送る毎日でした。


そして、丸山さんとのデートの無い休みの日には、駐車場などで、


中根君にバイクの運転を教えていました。


私に特別な感情は無かったのですが、この時間が無心で楽しめた大切な時間だったと、


きっと、別の私が感じていたのだと思います。



破局へのカウントダウン、3回目のデートです。


行き先は、メールのやりとりで、ディズニーランドに決まっていました。


朝早めに待ち合わせをして、開園前から待つことにしました。


夏休みになって、物凄く多くの人でごったがえしていました。


それでも、私は大はしゃぎ。


「ね〜次は、あそこ行こうー。」


『まじ? チョー疲れたんだけど〜。』


「まだまだ、これからだよ〜。」


『そんなに、おもしろいか〜?』


「もちろん! さぁ、いくよ〜。」


こんな感じで過ごした1日、アトラクションも楽しかったのですが、


このディズニーランドで、彼と2人で並んだり、手をつないで歩いたり、


食事をしたりすることが、一種のあこがれだった私。


大満足の1日でした。


もちろん最後は、熱いKISSでお別れ。


でも、この頃から私は、いつか訪れるであろうKISSの先のことで、悩んでました。


はじめは付き合っても、うまくいかないで、すぐに別れるかもしれないから、


そんなことは、その時になって考えようと、後回しにしてきた私。


でも、後になっていくほど、怖くなっていく私。


この日にでも、本当は彼が私を愛していないと、見抜く力が私にあったなら・・・。



(つづく)(登場する人物・団体・場所の名前、名称は架空のものです。)

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