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胸の傷と心の傷  作者: 乙女一世
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第27話:ストロベリードリーム

くちびるの感触ってこんな感じだったんだー・・・。


最近キスしてなかったから、すっかり忘れてた・・・。


もっとも、覚えてるほど、沢山していた分けでは無かったけれど・・・。


こんなことを思って、じっとしていた私でしたが・・・。


次の瞬間、彼の肩に手をやり、彼を押し離しました。


彼が、舌を入れて来たからです。


人が見ているこんな場所で、ディープキスをしたことが無かったので、


反射的に拒絶してしまいました。


どーしよう・・・。


そう思って動けないでいた私に、彼が言いました。


「ごめん。みんなが居るのに、調子に乗り過ぎだよね。


それじゃーカラオケ、始めようか。」


私は、黙ってうなずくしかありませんでした。


バンドのメンバーが、順に歌い始めましたが、私は、動揺が冷めぬままで、


まるで耳に入って来ませんでした。


とうとう、メンバー全員が歌い終わり、丸山さんが、私に歌うように言いました。


はっとして、急に緊張が走り、目が醒めたようになりました。


歌う気分ではなかったのですが、歌わない訳にはいかないので、


前回注意された事を考えながら歌いました。


気が付いてみると、みんなが真面目な顔で聞いていました。


『ちゃんと歌えよ。』『声が出てないぞ。』


いくつか注意され、何度か繰り返し歌いました。


すると、『もう1曲、何かないかな?』


の丸山さんの問いかけに、メンバーの1人が、


『それじゃー、同じラベッカのストロベリードリームは?』


っと、私を見て言いました。


「ラベッカは、好きで知ってます。」


『多分そうだと思って、楽譜用意してきたよ。』


『よー、気が利くじゃん!』


楽譜がみんなに渡り、カラオケが入り、丸山さんが言いました。


『じゃー歌ってみようか・・・。』


歌ってはみたものの、楽譜とは違うところもあって、注意されながら何度か歌い、


やっと丸山さんからOKが出ました。


そして、ライブの日に、1時間早く来るように言われました。


えっ? これって、まさか?



(つづく)(登場する人物・団体・場所の名前、名称は架空のものです。)

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