No.68 鉄のマルロ
セバスチャンが香り高いお茶やお酒、軽食を用意してくれた
どれも香り高く、しかし、喧嘩する事なく
とても華やかなテーブルが出来上がった
セバスチャン「さぁみなさん。召し上がれっ」
セバスチャンは満面の笑みで言った
マルロ将軍「うむ、さすがセバスチャン、
どれも美味そうだっ!」
ブンブン「こ...これが...ソムリエの能力なのか...
素晴らしいっ...!」
匂いだけで感動するブンブンであった
ユーム「わぁ!いただきますっ!!」
和やかな雰囲気のままお茶会は進み
ユーム達はラトゥーザ島まで来た経緯を
再度マルロ将軍へ語る
マルロ将軍「エヴィリー海賊団か」
不機嫌そうにマルロ将軍が言う
マルロ将軍「ビビア王の首を獲るとかほざいてる海賊共だろ
どうしたらそんな思考になるのかが、全く理解出来ん。
近海にて、更に大きな海賊船団を組んで
こちらへ向かっているとの情報が入っておるな」
ユーム「定期船に容赦無く魔道砲を撃つあたり、
本当に非道な海賊だと思いました」
漂流した日を思い出し、悔しさが滲む
リーナ「マルロ将軍様。
エヴィリー海賊団がこのラトゥーザ島へ攻め込んで来たらどうするのですか?」
リーナが不安そうな顔でマルロ将軍へ質問した
マルロ将軍「ん?
船ごと全て叩き割るだけじゃぞ?
ワシのニョル二のハンマーの一振で終わりじゃ」
マルロ将軍の右手にはハンマーが握られている
ハンマーの部分は正方形の金属で各面に棘がはえている
セバスチャン「マルロ将軍が戦い始めたら
将軍の盾の後ろに隠れて居れば安心ですよ。
大丈夫。こんな私がここまで生き延びれて居ますから
あははっ」
セバスチャンは陽気に答える
マルロ将軍「ん?あれかの?」
マルロ将軍が南の海を指差した
遠い海の上
無数の黒い粒
きっとエヴィリー海賊団の船団だ
ブンブン「来ちまったぜっ...」
ブンブンが遠くの船団を睨みつける
トンっ! トンっ!
瞬間
2つの影がお茶会へ降り立った
キング「マルロ将軍、来たようだな」
ライオンの獣人族
序列称号1位の終炎のキングが立っていた
シキ「うーん。23隻。マルロ将軍だけで良さそうだね。」
黒髪で鷲鼻が特徴的な
序列称号2位の世界の頭脳 シキが呟く
キング「マルロ将軍、援護しようか?」
マルロ将軍「いや、ええよ。わし1人で問題ない。
若き冒険者達に良い格好見せにゃならんし」
キング「ユームとブンブンか。ジゾ坊から聞いておる
難儀だったな」
優しい目でユーム達を見下ろすキング
ユーム「キングさん、お久しぶりです!」
キング「うむ」
大きく頷くキング
マルロ将軍「では、さっさと沈めて来るかの。
ビビア王に刃を向けると言う事が
どれほど無謀かを
しっかり教えてやらねばな」
ゆっくりと立ち上がるマルロ将軍
マルロ将軍「護れ アイアス」
左手に装着したアイアスの盾を掲げた瞬間
ラトゥーザ島の周辺に超巨大なアイアスの盾が幾つも顕現し
島全体を囲う様に配置した
隙間無く配置されたアイアスの盾は
独特のオーラを発し、
オーラだけで、この盾の壁は破れない
と、本能で分かる程だ
マルロ将軍「では、行ってくる」
マルロ将軍は少し膝を曲げ飛び上がった
一直線にエヴィリー海賊団の船団へ向かって
空を突き進む
マルロ将軍「じゃあな、愚か共たちよ」
エヴィリー海賊団の海賊達がマルロ将軍を視認した瞬間
マルロ将軍の握るニョル二のハンマーは巨大化した
巨大化したハンマーを
まるで木の棒を振るかの様に
簡単に振り下ろすマルロ将軍
「「「 ズドーーーーーーーンッ!! 」」」
海は割れ
エヴィリー海賊団の船団は跡形も無く
木っ端微塵になった
マルロ将軍は海の上に立って居る!
再度、膝を少し曲げ、こちらへ向かって飛び跳ね帰ってきた
マルロ将軍「なぜ、愚か者が生まれのかが理解出来ん」
何事も無かったかの様に、お茶会の席へ再び座る
キング「わしにも分からん」
シキ「お疲れ様」
セバスチャン「お二人もお茶して帰られますか?」
セバスチャンですら、
何事も無かったかの様にお茶を進める
キング「うむ、頂こう」
シキ「俺は帰るよ。
シンシアの傍をあまり離れておきたく無いからね。
それが俺の仕事だらかね。」
シキは振り返り、長城を軽やかに帰り始めた




