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No.64 リーナの成長

リーナ「本日も、よろしくお願いいたします!」

メゲ王国での鍛錬から1年が経過し、そこには自信を身につけたリーナが立っていた


ニックス「今日はフレアと二ーナの一騎打ちだ。お互い全力を尽くすように!それでは。始めっ!!」


開戦である


フレア「リーナ、どこからでもいいわよ。」


リーナ「行きます!」

杖を構え、足のみに風強化魔法を纏い、走り出すリーナ


リーナ「おりゃゃゃーーーあっ!」

瞬時に、杖と腕を重点的に風強化魔法を纏わせて打撃に出る


フレアが金棒で受け切るが、勢いに押され後退する


フレア「いい打撃だ。魔力の消耗を押えるため、必要な時にしか強化魔法を使わず、最小限の魔力消費で、最大級の攻撃力を出せてるよ。初めて見る奴らは、リーナが治癒魔道士だとは思わないだろうな。」

フレアが冷静に分析し、金棒を構える


リーナ「っ!!させませんっ!風よっ!荒れろっ!サイクロンっ!」

上級風魔法すら使いこなせるようになったリーナが、大きな風の渦を発生させ、フレアの動きを封じる


リーナ「切り裂いて!!風裂破!!」

無数の風の刃がサイクロンに混ざりフレアを襲う


フレア「流石…」

フレアは防戦一方である


サイクロンが消滅した瞬間、多くの傷を負ったフレアが飛び込んでくる


フレア「こんのぉぉぉぉぉーーーっ!」

全力で金棒を振り切り、リーナは金棒をモロに腹で受け吹き飛ぶ


リーナ「………間に合ったっ!!ぐはっ」

小規模な風障壁をお腹に纏わせる事に成功したリーナだが、流石、鬼族フレア。攻撃力は甚大である。障壁魔法が間に合ってもなお、ダメージはしっかり与える。


ニックス「そこまで。もういいよ。」


リーナ「…!まだやれます!止めないで下さい!」


ニックス「いや。もういいよ。このまま戦っても、時間が過ぎるだけさ。」

フレアが金棒を下ろす


ニックス「リーナ。良く頑張ったね。今の君なら、多くの大切な人を守り切る事が出来ると思うよ。魔力を長持ちさせる為に、身体の各部位にほんの一瞬だけ強化を纏わす。治癒魔道士なのに、強化魔法の魔力量をしっかり調整し、戦士並の攻撃力を瞬発的に生み出す。本当、素晴らしいよ。あとは、己との勝負だ。1日も休む事無く、この1年やって来たみたいに鍛錬を続けな。おめでとう。卒業だ」

ニックスの言葉の途中からリーナは大粒の涙が自然とこぼれ落ちていた。

嬉しいからでも無く。

悲しい訳でも無く。

これでマリーを守れるレベルになったんだと。

ニックスの言葉が太鼓判を押してくれた事への安堵であった。


リーナ「…ありがどうございまず…」

リーナの涙は止まらなかった


キュカン「わぁ、3人とも、強くなったね。特にリーナ、魔道戦士に転向したの?」

計ったかのようなタイミングでエスティム王国からキュカンが帰ってきた


ブンブン「そうだよ。リーナは筋肉隆々な戦士に転向したんだぜ?へへへっ」

ブンブンも嬉しそうである


リーナ「…私だって女の子だもん!」

リーナの顔が、やっと笑顔になった


ズキっ。


頭が痛いな。なんだろう。

人の心や想いに触れる度に頭が痛くなるな。

もうちょっとで、大切な何かが思い出せそうなんだよなぁ…


ブンブン「…ユーム、大丈夫か?どこか悪いか?お腹減ったか?」


ユーム「あははっ!ブンブンがお腹減ってるだけじゃないか!あはははっ!」


ニックス「よし!今日は俺が祝ってやる!!飯に行くぞっ!!」

満面の笑みのニックスがリーナの肩を強く抱き街へ連れ出すのであった

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