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No.49 イアンは決して許さない

ニガーの町、中央広場に少女を抱き抱えたイアンが立っていた


イアン「聞け。我、序列称号10位 かまいたちのイアン。我の名において命令する。ニガーの町領主。ギルドマスター及びギルド職員。この少女の両親は我が前に現れろ」

イアンは言葉に重みを持って大声で言った


呼ばれた者達が広場中央、イアンの前に現れる


女「あっ!うちの娘!」


イアン「女。お前の娘、シャイナはどこにいる?」


女「実は、、3日前から家出してまして。。」


イアン「家出した心当たりはあるのか?」


女「いや、、それが、、全く心当たりがなくて、、、」


イアン「シャイナは先程死んだ。生きたまま、ゴブリンに喰われてな。どれほど自分の子供に興味が無いのだ?」

イアンが冷たく言い放つ


女「あぁ...なんてこと...」

女は泣きながら膝を落とす


イアン「ギルドマスター」


ギルマス「はい。」


イアン「貴様の。ギルドの本分を言ってみろ。」


ギルマス「...町の...平和を維持する事です...」


イアン「幼き少女が姿を消し、捜索もせず、生きたまま喰い殺される事が平和な町なのか?」


ギルマス「...申し訳...ございません...」


少女が目を覚まし、母親に泣きながら駆け寄る


イアン「領主よ。お前は領主として、なにをしている?領主の椅子にふんぞり返り、税を徴収するだけか?」


領主「...っ!滅相もございません!そんな事ありません!今回の事件は、私の耳に入っていなくて!私の耳に入って入れば、近衛兵を派遣してでもシャイナちゃんの捜索をしていたでしょう!!」


イアン「耳に入っていなかった?耳に入れる気も無かったの間違いでは無いのか?」


領主「...っ!そ、そんな事...っ!」


イアン「少しの間。この町へ滞在していたが。この町は、ハッキリ言って狂っている。何かと都合の良い言い訳や御託を並べ、大人達は夜の町へ繰り出し。子供達はそっちのけ。なぁ、女よ。そうだろう」


女「うぅ...そんな事...ございませんっ!」


イアン「それでは。いつだ?何日前に、今お前のその腕にしがみ付いている娘の背を優しく叩き寝かしつけ、一緒に朝を迎えたのはいつだ?その娘に手料理を振る舞い、共にお風呂に入り、愛してると伝えたのは何日前の話しだ!?」

イアンの語尾は強くなる


女「...それは.....」


イアン「思い出せぬのであろう。お前だけじゃない。この町の殆どの民は狂っている。」

群衆を見渡し、イアンが言う。群衆は俯き、バツの悪そうな顔になる。


イアン「領主よ。全てお前の責任だ」

イアンは領主を睨みつける


領主「...そんな...私がした事ではありませんっ!」


イアン「黙れ!.......死罪だ。」


!!!!!!!!

群衆も、イアンの目の前に立つ者たちも絶句する。


イアン「宣誓する。我、序列称号10位 かまいたちのイアンの名において。領主とその一族の全て。ギルドマスター及びギルド職員の全て。シャイナの両親とその祖父母。全員死罪とする!」


場が無音になる。


少女「ママを奪わないで!お願いします!私!なんでもしますから!お願いします!ママだけは!お願いします!」

少女が泣き叫ぶ


イアン「女。救われたな。お前にだけはもう一度チャンスを与える。次はない。」

女の顔を睨みつけ、イアンが言い放つ


イアン「先程の宣誓の通りだ。今から刑を執行する。領主及びその一族。ギルドマスター及びギルド職員の全て。我、イアンが斬首の刑に処す」

次の瞬間。宣誓された全員の首が飛び広場は血の海となった。

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