No.44 なぽぽの実力
なぽぽ「スパンダ様、お久しぶりです。私にはとても相性の悪いスパンダ様ですので、少し緊張しております」
スパンダ「なぽぽ、また強くなったんだな。謙遜するな。血の滲む努力をしたのだろう。」
なぽぽ「スパンダ様。お願いいたします。今なら、まだ間に合うと思うのです。今ならまだ、スパンダ様とチェスパさんを救えると思うんです。」
スパンダ「なぽぽは相変わらず優しいな。でもな。もう戻れないんだよ。俺の心は闇でいっぱいだ。もう、止まらないんだよ。表の世界に対して、恨みの心しかない」
スパンダは少し悲しそうな顔で言った
スパンダ「俺はさ、表の世界の為だけに、必死に生きてきた。俺もシエナも孤児だった。こんな悲しい想いをする子は俺たちの代で終わらせよう。と。必死に強くなった。世界の為に沢山働き、傷付き、たくさん守って来た。でもよぉ。俺のたったひとつの願い。シエナを守るって事が出来なかった表の世界に、俺は居る必要があるのか?俺はそれでも、表の世界を守らなきゃいけねぇのか?」
なぽぽ「先程...マリア様が仰っておられましたが。誰も助けられる状況では無かったです。だからこそ。更に強くならねば。と。大切な大切なシエナ様の存在を後悔だけするのではなく。自分の未熟さを反省し、悔い改める為にさらに自分を追い込み強くなる。それしかマリア様には出来なかったのだと思います。スパンダ様が知って居られるマリア様より、現在のマリア様は数倍。いや、数十倍強くなられております。私は傍で、決して休まず鍛錬を重ねるマリア様を見てきました。」
スパンダ「そうか。でも。なぽぽ。ごめんな。もう引けないんだよ。」
「固有スキル スパーダ」
スパンダの両手の指から糸が放出される
スパンダ「なぽぽには俺の固有スキルは相性が悪いもんな。スパーダ。決して切断されない糸。だからな。」
両手を振り、10本の決して切れない糸は自我を持った鞭の様に激しく音を立てる。
なぽぽ「残念です。70%の力のスパンダ様を切れない様であれば、私は何も守る資格がございません。スパンダ様。失礼致します。」
「切り捨て、御免」
なぽぽは1歩も動いていない。刀も振るっていない。
そっと。刀を鞘に戻し。正座し。こうべを垂れた。
スパンダ「お見事。なぽぽ。強くなったな。」
スパンダの身体はみるみる細切れになって行き、消滅した。




