No.41 招かれざる者
この日も普段と変わらず、
昨日と同じように時間が過ぎて行く
お昼ご飯を食べ終え。
ユーム「あれ、チェスパさん、どこ行ったんだろ?
午後からはお祭りの設営の手伝いって言ってたのに」
チェスパの姿が見えない
次の瞬間
「「「 ズーーーーン。 」」」
とても重たい空気が流れた。
正門前に...何かが居る...
正門へマリア、なぽぽ、俺達4人が走り出す
正門の外には、こちらに背を向けた、
いつも通りタンクトップ姿のチェスパが居た。
マリア「チェスパ!!離れろっ!!上級魔族だっ!!」
言葉と同時にマリアがサーベルを抜き、鞘を投げ捨てた
なぽぽ「チェスパさん!離れて!!私が切ります!!」
恐ろしく長い刀を抜き、覇気を纏った なぽぽを初めて見た
上級魔族「くくくっ。安心してください。
ただのお届け物ですよ。」
明らかに異質。
上級魔族が笑いながら喋った
マリア「チェスパ!早く離れろ!
なぜ世界の穴が塞がってるのに上級魔族が表の世界に顕現出来る!?」
上級魔族「くくくっ。考えたら解るでしょ?
裏の世界から来れる訳ないって。
じゃあ…どうして?」
ニヤッっと上級魔族は目を細め笑顔になる
なぽぽ「まさか...!チェスパさん...!」
上級魔族「正〜解!!パチパチパチっ!
チェスパ君がちゃーんと繋げてくれました!
まぁ、私1人が通るぐらいしか出来ないほど小さな穴ですがね。」
マリア「チェスパぁぁ!!
貴様、何をしたか分かっているのかっ!!」
血管が浮き出るほど叱責をするマリア
チェスパ「分かっていますよ。」
チェスパは凄く冷静に答える
なぽぽ「切ります。」
なぽぽが構える
チェスパ「1つだけ、言わせて下さい。」
マリア「なんだ。最後の言葉ぐらい聞いてやろう。」
マリアの目は怒りでぐちゃぐちゃだ。
チェスパ「マリア様は先程、「なにをしたか分かっているのか」と仰られました」
マリア「あぁ。」
チェスパ「それでは、貴方は何をしたか忘れたのですか?」
マリア「まさか。スパンダとシエナの事か...!」
チェスパ「はい。そうです。」
チェスパが震える
チェスパが振り返り。続ける
チェスパ「お前達!!序列称号者達がっ!!
スパンダ様とシエナ様を見殺しにしたんだろぉぉぉぉがっっ!!!」
チェスパの目は真っ赤になり、涙を堪えながら訴える
マリア「何度も。何度も説間したじゃないかっ!!
仕方なかったんだっ!
でも私は諦めていないと!
何度も説明したじゃないか!!
私は諦めていない!
スパンダもシエナもきっと救うんだと!!」
チェスパ「見殺しにした癖にっ!!!
何が救うだ!!!?
あの時救っていれば!!!
くっ!時間は戻らない!!!」
マリア「どうして分かって貰えない...」
マリアはとても悲しい表情になる
チェスパ「もう、いいんですよ。マリア様。」
冷静さを取り戻したチェスパも冷静に答える
マリア「...何がだ」
上級魔族「だからねぇ。
プレゼントを持って来ただけだと言ったじゃないですか?」
「ボンッ!」 どこからか、上級魔族は大きな箱を出した。
上級魔族「んー、70%ぐらいですかね。
連れて来れた複製体は。
あっ!でも、意識はちゃんとリンク出来てますのでご安心を!」
箱が開き、1人の男が出て来た。
マリア「...スパンダ!!!!!!!!」
なぽぽ「スパンダ様っ!」
チェスパ「あぁ...スパンダ様...待ちわびておりました...」
泣き崩れるチェスパ
スパンダ「久しぶりの表の世界だな。
この身体でどこまでやれるか。」
マリア「スパンダ!どうして!生きていて良かった!」
スパンダ「マリア、勘違いするなよ。
これは復讐だ。
お前達は私の妹、シエナを見捨てた。」
覇気の無いスパンダは淡々と言葉を吐いた
マリア「スパンダ!お前はあの場に居たから分かるだろう!
みんな終わっていたんだ!限界だったんだ!
もう戦う力が!誰1人として残って無かったんだ!」
スパンダ「分かるよ。」
マリア「じゃあ!どうして!!!?
私たちはどうすれば良かったんだよ!!!!?」
スパンダ「分かってんだよ!!
だがなぁ!
なぜ!なぜ私の妹シエナだけが犠牲を払ったんだ!!なぜ、シエナだけが...!!!」
スパンダが血管を浮き彫りにして叫ぶ
マリア「それが...シエナの答えだからだろ!
シエナがどれほどの想いで!どれほどの覚悟で!
この世界を救ったか!
あの日から、私はシエナを救う為に。
もっと強く、あの時の悔しさを。仲間を失う辛さを二度と味合わない為に鍛錬を続けて来たんだよ!!
シエナの覚悟に答える為になっ!!」




