序章 ズドドド、ドンかいじゅう 愛は、一方通行にゃのだ!
今日も、【ズドドド、ドンかいじゅう】が、ガチャの向こうから、現れた。
そして、また……。
そんな、くるちゃんのお家のお話だにゃ♪
「……、ズドドド、ドン! ズドドド、ドン‼」
「あっ⁉ あの音は、ズドドド、ドンかいじゅうの足音にゃ!」
「ガチャッ! あっ! くるちゃん、発見!」
「やめれーー‼」
「うーん、可愛い!」
そうして、今日もまた、わたしはつかまった。
わたしは、くるちゃん。
ガチャッの向こうから来る ズドドド、ドンかいじゅうにつかまりたくにゃい。
だから、このお部屋で隠れるの。
けど、ズドドド、ドンかいじゅうは、すぐ、わたしを見つける。
そして、つかまえる。
からの、すりすり。
からのぶぅーをする!
毎日、毎日……。
やめてほしいにゃ‼
だから、相談してみた。
召使である、紅pに!
☆*☆*☆
「ねえねえ、紅p!」
「くるちゃん、どうしたの? おやつがほしいの?」
「紅p、うぉーたーべっと(膝)を出すにゃ!」
「膝で ねんねしたいんだね。おいで、くるちゃん♡」
そして、わたしは召使である紅pのうぉーたーべっとで、ねてあげた。
紅pは、わたしの召使である。
でも、わたしと紅pは話せない。
と言うか、紅pがわたしの言葉を理解できないだけにゃ!
そして、紅pは何か勘違いしてて、飼い主なんて言ってる‼
「ねえねえ、紅p。ズドドド、ドンかいじゅうがまた、わたしをつかまえたにゃ!」
わたしはそう言って、紅pを見上げた。
「くるちゃん、さっきは大変だったね」
すると、紅pはそう言って、わたしを優しくなでた。
「紅p……、わかってたんなら、にゃんで早く助けてくれなかったにゃ!」
そう言ったわたしは鼻で大きくため息をついてやった!
そしたら、紅pはある事をお話してくれた。
「まあ、ズドドド、ドンかいじゅうは猫様が好きだからねぇ」
「好きを通りこしてるにゃ!」
「そうねぇ……。あれじゃあ、愛は一方通行って感じだね」
「やめさせてにゃ!」
「無理だろうねぇ。ズドドド、ドンかいじゅうは特に くるちゃんが好きだから」
たまに紅pはわたしの言葉がわかる。
いつもわかってほしいものにゃ!
「だってね、くるちゃんはリロちゃんに似てるし」
「リロちゃん? 誰にゃ?」
わたしは紅pの目を見た。
「それはそれは、可愛かったんだよ? 真っ白い女の子でね」
「わたしは、茶色だけどにゃ? それに、黒いタビーだにゃ?」
わたしはそう言ったにょに、紅pは話しを勝手に進めた……。
「リロちゃんがいたから、くるちゃんがいるんだよ?
だから、リロちゃんは、くるちゃんのルーツかな?」
「にゃに⁉ 聴きたい、その話!」
わたしは紅pの口に、ちゅうをしてみた。
紅pに、わたしの言う事を聞かせる為にゃの。
紅pはこうすると、イチコロだって知ってるから♪
すると、計画通り!、紅pは後ろに倒れた。
「きゃーー! くるちゃん♡♡‼ 可愛すぎ! リロちゃんのお話を聞きたいの?」
「聞いてやるから、さっさと話すが良いにゃ!」
そして、紅pは姿勢を戻した。
わたしは座りやすいように、紅pの うぉーたーべっとに座り直した。
「じゃあ、お話してあげるね!」
そして、紅pはリロちゃんなる猫のお話を聞かせてくれた。
わたしは、くるちゃん。
【ズドドド、ドンかいじゅう】へ。
毎日、毎日、本当に、やめてほしいにゃ‼
そんにゃ事をするから、愛は、一方通行にゃんだよ?
ところで、【紅p】……。
愛は、一方通行って、にゃに?




