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白の殺し屋と黒の殺人鬼  作者: ぜろしぃ
2/3

黒の殺人鬼

2話


放課後の学校で少女は一人呟いていた


少女

「許さない…絶対にあいつは許さない…殺してやる…!」


殺意に導かれるままに白は動き出す

この少女とのやり取りは何度目だろう、何度やってもうまくいかない、今度こそはと。


「どれどれ行ってみましょうかね」


白は少女のもとへと向かう。

そして少女のもとへたどり着いた


少女は突然目の前に現れたその男に驚く


少女

「なんですかあなたは」


「私は殺し屋です」


少女は驚いた表情で言葉が出なかった

半信半疑になりながらも勇気をふりしぼり口を開いた


少女

「ある男を殺してください」


「どのような方ですか」


少女はいきさつを説明する


少女

「ある男のせいで私の親友が行方不明になったんです、警察にも連絡しました、しかしあの男に家には何一つ証拠が出なかったんです」


時をさかのぼること数日前


警察へと駆け込む少女


少女

「私の親友が行方不明になりました、どうかある男を捜査してください」


警察は少女の言い分を聞いて黒木のことを調べることにした

ほかにも黒木の前歴や仕事など詳しい捜査を進める


そして数日後家宅捜査が行われた。


結果黒木の家からは彼女の指紋やDNAすら検出されなかった。


そして衝撃の事実も発覚した


警察

「黒木を捜査してわかりましたが、彼は3年前に彼女が自殺しています、とてもじゃないですがそのような男が何かを起こすとは考えにくいです」


そして警察の捜査は打ち切られた


少女には何故か確信があった、親友が行方不明になる前から彼女がどんどん暗くなっていき、学校にもあまり来なくなった。

それは黒木と付き合い始めてからだ。

日に日に暗くなっていく彼女を見て黒木が何かしているのではないかと思い、犯人が黒木であると考えていた。


時は戻り白との会話


少女

「絶対に彼女がいなくなったのは黒木のせいなんです、彼のせいに間違いありません」


「ふむ…それでは私も少し調べてみましょう」

このやり取りも何度目かわからない、毎回調べる度に黒木に翻弄される


白は黒木の事を調べ始めた、元カノの自殺、交友関係、ありとあらゆる面で彼を調べた。

白には殺人衝動のある人間がわかる。

しかし黒木からはそれを感じなかった。


そして黒木と接触することにした。


黒木の帰り道で彼は待った。


「どうも、私は白と申します」


何度目の自己紹介だろう、黒木からしたら初めて会う男だ


黒木は不敵な笑みを浮かべていた。


「あんた本当に人間か?とてもじゃないが人間のオーラとは思えないぜ」


確かに白は人間では無い


黒木には特殊な力があった、共感覚と呼ばれるものだ

そのせいで白が人間ではないと思ったのだ。


「お前みたいな化け物が俺に何の要件だ」


「実はあなたの付き合っている少女が行方不明だそうです」


「そんなこと知ってる、俺がやったと思っているのか?」


「少なくとも彼女の親友はそう思ってるようですよ」

白は淡々と経緯を説明する


黒はげらげら笑いながら答える


「あっはっはっはっは、そりゃあ傑作だ、確かにあいつは死んだ、だが果たして俺が殺したかどうかあんたに分かるのか?」


黒はいけしゃあしゃあと答える


「ふむ、それはどういうことでしょう」


「俺が元カノが自殺したことは知ってるな?その時思ったんだ、死んだら日本じゃ火葬される、美しい女を火葬するなんてもったいないと思わないか?」


「どういうことです?」


黒は説明する

黒にはほかにも特殊能力があった


「俺には死にたい人間がわかるんだ、あいつは死にたがっていた、だからその手伝いをしてやっただけだ」


彼には殺意は感じられないが黒木が殺しているのは間違いない、いや、正確には黒木が自殺に追い込んでいるのだ。


「では殺していないとしてもやっていることは殺人と一緒では?」


「だーかーらー、手伝ってやっだけって言っただろ」


「では彼女はなぜ死んだんですか」


「あいつが死にたいと言っていたから俺はきれいなまま保存することにしたんだ」


警察が家宅捜索した際には何も出なった、指紋や毛髪、ルミノール反応、何一つ検出されなかった。

しかし黒の家には秘密の地下室があった


「見せてやるよ、お前みたいな化け物は死体なんか見たって驚かないだろ」


そう、白は殺し屋だから死体など見慣れている


「まぁそうですね、拝見させていただきましょう」


黒は秘密の地下室へと白を案内する


中はすごいことになっていた

少女の死体がホルマリン漬けになって何人も飾ってある。

何度も見た光景だが毎回全員一緒の女性というわけではない、タイムパラドックスという奴だろうか

しかし3年前黒木の彼女が自殺したのは毎回変わることはない、必ず黒木の彼女は自殺し必ずそこから黒木は殺人鬼へと変貌するのだ


「やはりあなたは殺人鬼じゃないですか」


「わかってないなあ、俺は自殺する奴がわかるんだ、だからそれを手伝っているだけだ」


黒は元カノが自殺したときにこの能力を手に入れた、死んだら人は蘇らない、だから美しい姿のまま保存しているのだ。


「実際に殺しているのはあなたなんですか」


白は黒へと問いかける


「難しい質問だな、綺麗な状態で人を死なせるってのは大変なんだ、だから普通の殺し方じゃあ駄目なんだよ、まぁそこは企業秘密ってことで」


白は今までそんな人間に出会ったことはない

いや、出会ったことはあるがそれは黒木だ


「貴方は変わりませんね」


意味深な言葉を白は発する


「どういうことだ?俺はお前なんか知らないぞ

まぁいい、その親友とやらにこの日記を見せてやれ」


日記の内容はこうだ

彼女は本当は親友の事を嫌っていた、その文章はとてもじゃないが親友が見たらショックを受けるだろう


しかし白はあえてその日記を彼女に見せることにした。

見せなかった世界戦でも結局彼女は黒木の殺人依頼を取り消したからだ。


少女の元へと白は向かう、日記を持ったまま


そしてその日記を彼女に見せた

彼女は日記を読み進めた、涙と共に怒りの感情が見え隠れしてる。


「どうします、黒木を殺しますか?その場合貴方の一番大切なものを私がいただきます」


少女は日記を読み終えると涙を拭き悲しそうな笑顔でこう言った


少女

「私を殺してください」


白の能力はあくまで依頼人との契約をしてターゲットを殺すルールがある、依頼人とターゲットが同じ場合ルールに反する

アンドロイドの彼には制御機能がついているためルールに反することはできないように作られているのだ


「すみませんがそれはできません」


白はそう言い残すとまっすぐな目で彼女を見ていた

彼女は学校の屋上へと向かっていた、白は黙ってついてゆく

彼女は日記を読み返す、自分が親友だと思っていた相手は実は親友なんかじゃなかった

彼女の心は既に壊れていた


そして屋上の柵を越えて白に向かって笑顔を見せた

作り笑いにしか見えなかった


少女

「ありがとうございました」


そう言い残し彼女は屋上から飛び降りた


白は助けなかった、助けようと思えば助けられただろう

しかし白にこの運命を変えることはできない、それは自分が一番よくわかっている


「また彼女を救えなかった、…黒木、貴方との決着はまだまだ先になりそうですね…」


そう言い残すと彼はまた夜へと消えていった。


場面は変わって黒木の地下室

部屋に飾ってある少女たちの死体を眺めながらご満悦の様子だ


「俺は殺人鬼じゃない、俺は悪くない、悪いのは全部この力が悪いんだ」


そう言い残し彼は地下室を後にした


「しかしあの白い野郎、どこかで会ったような気がするんだが、あんな印象に残るやつ忘れるわけがないからきっと気のせいだろうな」


そう自分に言い聞かせ黒木はまた次のターゲットを探すことにした。


死のオーラを求めて。


こうして二人は毎回出会い、運命の歯車は動き出す。

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