6話
6話
爺さんの実子であるとされた女は東京では一流の詐欺師として有名で業界でも一目置かれていたことが判明したが、手口が巧妙で警察官でさえ騙されたと言う話しを丹波に報告して実際の名前も東京のアパートに住所を持って居た事も判明した。だがどうやって実子のフリをしたのか、そして実子だと警察が言うまであの女は黙っていて勝手に警察が爺さんの実子だと決めつけたことは女が最初から仕組んでいたことだった。ようするに警察ならこういう具合に調べて来て、こう言う具合に勘違いしてと全ては計算通りだったのだ。そしてあの女が下水管を四つん這いになって別荘に辿り着いたと言う件では槇原は確かに女性なら四つん這いで進めるだろう言う思い込みがあって、勝手に警察が決めつけていた部分も大きかった。だがその女の言って居た四つん這いで下水管に入ったと言うには問題もあった。全ては女による自演に警察が騙された格好だった。そしてこの日、槇原は丹波に言い実際にあの女に下水管に入ってもらって、爺さんの別荘に到着できるかを調べると言うことになった。そして例の女の家に行き女を説得して下水管に入ってもらう実験が行われた。だが実際に女は下水管に入ったものの身動きが取れずに焦っていた。すると槇原は「どうしたんですか? 動けないのですか?」と、女を揺さぶって焦らせることで女に「ここから入るのには無理では無いですか?」と、言うと女は下水管の中で衣服が破れるほどに焦っていた。何故なら下水管の中にはゴミが詰まって流れをスムーズに流すための鉄で出来た柵があったから女は前に進めずにもがいていたのだった。女の言い分はこの時すべてが嘘だったことが判明した。
そして同じ時間に警視庁では裁判所の許可を得て女の名義になっているアパートに家宅捜査が行われ、中からは事件に関する内容が書かれたメモや警察への対処の方法が書き込まれていたノートも見つかった。そして女が書き残した詐欺のカモになるはずだった人間たちのリストも見つかり、もはや女が爺さんの実子でないことの証拠が揃って警視庁はその女の逮捕令状を取りその件は丹波にも流れていたが、槇原と丹波は下水管から出るに出られない状態の女を引っ張りだしてその場で身柄を確保し逮捕に至った。だがそれは槇原の推理に依るモノで女は下水管の中の構造を知らなかったことが判明したが、では女がどうやって実子になったフリをしてどういう形で事件に関わったのかは未だ槇原の推理の領域を出ていなかった。そして女は所轄の刑事達に引き渡されて厳しい事情聴取が始まったが女は「ガンッ!! として黙秘を続けたことに槇原も丹波もそのうち聞くだろう」と、考えていたが、この女は少なくとも別荘のオーナー殺人には手を染めていないことは槇原は知っていた。だがここで疑問が残るが別荘の床下から発見された女性が実は本物の実子であることは明らかであった。警視庁では医科大学の教授に力を借りて女性の白骨死体の頭部の肉付けを粘土で再現していてその作業が終わるのは数日かかると警視庁は返事を貰って居た。昭和38年だでは科学的な証拠を探すことも不可能で、こうした地道な作業が一般的であった。
だが、別荘での密室殺人のトリックは解けたが誰がオーナー達を殺したのかが、そしてオーナーが変わる度に殺人をした人間がいるのだが、槇原は場合によってはオーナー達を殺した犯人は二分の一の確率で一人の人間か又は複数の犯行か槇原は様々な確率を頭で追って居た。そしてその頃、所轄では女は黙秘したまま何も語ることなく警察は逆に追い詰められていた。もしもオーナー達を殺した人間が複数の場合は、オーナーが替わったことを知る者であって逐一、新しいオーナーになったとしても普通に考えればあり得ない話しだが、槇原は不動産屋ならオーナーが替わったことを知る職業であって、現地にも詳しくオーナーチェンジする際も当然知ることが簡単であることに着目していて、丹波に「東京の不動産屋を徹底的に洗って欲しい」と、頼むと丹波は圭史著の刑事達に槇原から言われた通り不動産屋を洗い始めた。そしてそれと並行する形で最後のオーナー殺人でパーティーに来ていた客達の身辺も洗うように丹波に頼んだ。槇原はパーティーに来ていた複数の人間で不動産屋と接点のある者を探していた。そしてそれから数字が経過したが詐欺師の女は黙秘したままで進展が無く悪い風潮だが刑事達は詐欺師の女が口を割るまで眠らせない作戦を貫いたが女は一向に話さず、仕舞にはトイレも使わせず拷問のような取り調べを繰り返し刑事達は女の疲労を交代で攻め続け口を割るように仕向けたが、それを知っていた槇原は丹波に言って拷問のような取り調べには賛成できませんと、詐欺師の女は留置場で疲れ切ったことで爆睡していた。
そして数日が経過すると最後のオーナー殺人に関与した形跡のある男を特定し不動産屋との接点も見つかり、また過去の殺人でも不動産絡みが捜査で解って来た。そしてそれを聞いた槇原は「もしかしたら… 最後の殺人のパーティーに参加した者達が繋がっているかもしれないと丹波に頼み警視庁に丹波は連絡して刑事達を動かしたが、槇原の推理は当然のように当たっていた」と、槇原は手帳に記した。そして次々に不動産屋と関りを持って居たとされる容疑者を過去に遡って捜査したところ、最後に起きた殺人と過去の殺人が不動産屋とパーティーに出席していた人間たちとの唯一の接点であることも判明した。そして警視庁の刑事達は次々に来る丹波の命令にてんやわんやしていた。だがそれはそれとして戦果があって警視庁の刑事達は次に来る丹波からの連絡を待って居た。そして槇原は一つの推理を完成させた。それは不動産屋たちとパーティーに来た複数の人間たちが個々に仲間だった可能性があって、床下に興味を持たないが深夜に起きる心霊現象で別荘を退居した人間たちは殺されずに生きていると言う事実であって、槇原は丹波に心霊現象だと思い込んで退居した元オーナー達と何とか連絡が取れないかを頼んだ。すると丹波は警視庁の刑事達に新しい捜査を命令した。もしも宝箱の存在に気が付いたオーナーを密室殺人として殺したのは不動産屋と結託した第三者がいるはずと考えた槇原だが「どうやって… いや… 何で執事までも殺したのかと言う以前から引っかかっていた疑問と、新たに見つかった女性の白骨死体だが誰が何の目的で殺害したのかが解らなかったが第三者の存在も未だに解明できてはいなかった」と、槇原は苦悩していた。
時間が経過すると槇原の脳裏にあったモノは一人のオーナーを殺害するために不動産屋と共謀してオーナーを殺して行ったのだと槇原は推理していた。そしてその推理が時間の経過に依って一つまた一つと刑事達は必死に冬だと言うのに額に汗して走り回った。そして槇原はこの時点で留置場に居る女詐欺師が白骨化した爺さんの実子を殺害して入れ替わったのだと確信した。だから女詐欺師は自分が殺したことが知られれば殺人の罪で逮捕されることを知っているから黙秘していたのであろうと槇原は推理した。ただ解らない部分が他にもあってそれはどうやって別荘の床下に棺桶を運びどうやって死体を棺桶に入れて埋めたことだった。女一人の犯行とは思えなかったのだ。槇原は女に協力者が居ると確信していた。そして槇原は丹波に「容疑者全員の顔写真を見せて一瞬でも女が反応したらその容疑者らしき人物について追及して欲しい」と、頼むと丹波は「よしっ!! 来た!!」と、ばかりに警視庁に連絡して刑事達に指示した。そして詐欺師の女に容疑者である人物の写真を一枚ずつ見せて行くと一瞬だが詐欺師の女の表情が変わったところで、その容疑者を探すべく駐車場に待機していた刑事達はその人物を追うために赤色灯を回して走行した。だが事件はまだ続いていると槇原は考え執事を誰が何の目的で殺害して棺桶に入れたのかと言う最大の謎だあった。そして数時間後、とある不動産屋に行った刑事達はそこの社員に任意同行を求め警視庁にその身柄を確保して取り調べに入った。だがその不動産屋の社員も詐欺師の女同様に黙秘したため少々手荒なやり方で追い詰めていた。
そして時間だけが経過した頃、槇原は突然部屋の中で立ち上がると手帳を持ってクルクルと何かを考えて回り出した。そして別荘で起きた密室殺人は過去を含め全てに不動産屋が絡んでいる事を確信したが、別荘が無料で手に入ると言う歌い文句で客を集め別荘のある田舎町に客を連れて行きオーナーとして手を上げた客に賃料は既に頂いているからと言葉巧みに客をオーナーとして貸し出したが、実際には別荘が朽ち果てて行くのを防ぐ目的があったはずだと槇原は考えていた。もしも別荘が朽ち果ててしまえば床下の宝も見つかってしまうと判断したのだろうと槇原は部屋を回りながら手帳に何かを書き込んでいた。だがその内容を盗み見したいと思って居たのは他でもない丹波だった。そしてこの間も警視庁の刑事達は不動産屋の社員を片っ端から任意同行を掛けては一人ずつに写真を見せて顔色をうかがい表情が変わったのを見て事情聴取をして一人また一人と容疑者を特定して裁判所から家宅捜査令状を取り容疑者と思われる人物達を追い込んで行った。そして別荘に居て槇原は再び殺害現場の中に居て部屋の中でグルグルと回って手帳を持って、執事の件を考え直していた。そして事件が発覚した頃の執事はなんのために本当のオーナーに尽くして来たのかがどうしても解らなかったことと、執事を殺して棺桶に遺体を隠した人物象がいくら考えても槇原はまだ知らない謎が多すぎていた。そして槇原は仮説を立てて見た。もしかしたら本当のオーナーと執事の関係が未だに解明されていない事が頭から離れなかったが、何処かに接点が必ずあるとしながらも警視庁の刑事達は執事と本当のオーナーの関係を調べていたが成果は上がって居なかった。
槇原は「どうして最初のオーナーに尽くしそして殺害されたのか」と、言う疑問が槇原を苦しめた。そしてその頃、過去の密室殺人に関わった人物達を逮捕に切り替えたことで、一応の成果は無しえたが執事が殺された原因が何なのかがまだ解らない槇原のところへ丹波がやって来て「先生!! 過去の殺人の容疑者が全員逮捕されましたぞ」と、槇原の前で鼻を膨らましたが、それでも槇原の中にあるのは執事の事だった。そして丹波の口から出たのは詐欺師の女と協力者が殺人で逮捕されたと、聞いたが何かに、とりつかれたかのように部屋の中をぐるぐる回っている槇原の中に一つの仮説があった。それは執事は殺害されたのではなく自ら死を選んで棺桶の中で青酸カリを飲んで棺桶の蓋を自分で閉じたのではと、槇原は手帳を出して何かを書き込んでいた。だが仮にそうだとしても青酸カリは何処の誰が別荘に持ち込んだかと言う謎にぶち当たっていた。すると槇原は丹波と一緒に事件現場の別荘に居て、片っ端から秘密のドアを開けて壁の中に入り屋根裏の部屋に入ると一回り見回して「ここにも無いか…」と、腕組をすると「密室殺人を起こした容疑者達は何処から青酸カリを入手したのかまでは取り調べが済んでは居なかった」と、報告を受けていてさっそく槇原は丹波に容疑者達が何処で青酸カリを手に入れたのか至急調べて欲しいと頼むと丹波と槇原は一旦、旅館に戻って丹波は警視庁の刑事達に連絡して指示を出した。そしてそれから数日後のこと丹波に連絡が入り容疑者達は全員、執事から手渡されたと証言したと報告が入った。
すると滅多に首を傾げない槇原の姿を見た丹波は「先生… どうかされましたか?」と、聞くと槇原は何故執事が容疑者達に青酸カリを渡したのか疑問があって… そして執事が何故と言う壁にぶつかっていた。また詐欺師の女が別荘の図面を持って居たのかも聴取されておらず槇原はいよいよ最後の仕上げに入ったと呟いた。だがこの時間に警視庁では不動産屋に家宅捜査に入り7件にも及ぶ捜査を開始していた。だが槇原は詐欺師の女がどうやって別荘の図面を持って居ることも疑問のようだった。そして仮に盗んだのであれば何故、詐欺師の女が図面のありかをしっていたのか。まぁ、詐欺師だから執事からでも情報を集めたのか、普通はそんな大事なものをその辺に得居たりはしていないはずで金庫にでも保管するはずだし、それに最初のオーナーの死因にも疑問を呈していた。そして宝箱の場所も記した図面を詐欺師の女はどうやって手に入れたのか。疑問は消えることなくドンドンと槇原を追い詰めていたが、七人の殺人に関わった容疑者達は既に身柄を検察庁に移送されあとは裁判を待つのみとなっていて、そんな事には一切関与しない槇原はとにかく目の前の疑問を推理するしか方法は無かった。そして別荘の本当の持ち主を殺した犯人は未だに不明であって、何故、別荘の本当の持ち主がこんな家の中に別の家がはいったような造りにしたのか、そしてこの別荘を建てた建築会社の社長以下役員たちの不審な死とそこから逃げ出した元の社員そして放火されたと思える会社事務所に至っては何も解決されてはおらず、今回の事件も3割程度しか解決していない状況に槇原は、もがいていた。
そして槇原は丹波に「建築会社の重役たちの殺人と放火について洗って欲しいと頼む」と、丹波はいつものように警視庁に連絡して刑事達に洗うように指示を出した。もうこの辺で今回の事件の闇の部分が見え隠れする中で、今回の事件はまだ終わっていないと槇原は感じていた。そして槇原は建築会社の重役を殺したのは別荘の持ち主で放火したのも本来の持ち主と推理し、詐欺師の女が殺した白骨死体の爺さんの親族だと言って、本物の実子ともしかしたら以前から交友があったのかもしれないとも考えていたが、その辺も警視庁はしっかり仕事をしていて詐欺師の女は本物の実子から様々なことを聞き出して自分が財宝を盗みだそうと画策しその中で本物の実子を殺して自分が成りすましていたらしかった。だが普段から付き合いの無い白骨死体の爺さんとどうやって知り合いになったのかと言う疑問も確かにあった。だがそれも警視庁の捜査で明らかになったものの詐欺師の女はそれを否定して検察の取り調べでも黙秘で応じたが、白骨死体の爺さんが唯一やっていた家庭菜園を週に一度くらいで手伝いに行って爺さんから「たまに遊びにきなさい」と、誘われ詐欺師の女は嘘の話しを爺さんに聞かせ爺さんは顔面蒼白で「お… お前もしかして…」と、爺さんの話しに首を縦に振って答え自分が爺さんの実子だと勘違いさせ、爺さんから別荘の図面と床下に眠る財宝のありかを聞き出し図面を貰ったと供述していた。
さすがの私立探偵の槇原にも詐欺師の手口には気づいていなかった。そしてこの話しは、建築会社の件にすり替わっていて槇原は自分の推理を丹波に伝え真相に近づくために協力して欲しいと槇原は頼んだ。だがもしも執事が床下で死んでいたらもっと不可解な事件だろうと槇原は考えていた。何故執事は自室で青酸カリで殺されたのかそして、もしかしつたら執事は殺されたのではなく自殺したのかも知れないと考えた槇原は誰も知らない、この別荘のからくりを執事は知っていた可能性もあって、最初間頃は執事に依る殺人かと考えていたが、実際にはパーティーに来た複数の人間たちは不動産屋が絡んだ密室での殺人だったことが明らかになった以上はと、槇原は頭の中から一先ず忘れることにして執事を殺したのは複数のパーティーに来ていた人間たちの仕業だと初めから解っていて丹波にパーティーの参加者を泳がせるために丹波に人間たちを解放させたのであった。そして槇原の言う通り容疑者達は何らかのアクションをして警視庁の刑事達に逮捕されたが、それは槇原の推理を丹波が実行したことで次々に容疑者の確保が出来ただけのことで、槇原は執事の殺人に関しては警視庁に身柄拘束をされている者達は口裏を合わせたように、その件は知らぬと口を閉ざしたと連絡を受けたのだった。すると丹波がやって来て「先生! もう事件の解決は時間次第ですなあ~♪」言って槇原の部屋に来て「先生、風呂にでも入りませんか?」と、笑顔で言うと槇原も頭をリフレッシュするかと考え丹波と浴衣に着替えて風呂場へ向かった。
だが槇原は湯に浸かっていても執事の殺人の犯人について考えていた。そして「執事を殺して得をする者は誰だろう」と、天井を見ていたが丹波はそんな槇原が何かを考えていることをしっていて静かに入浴していた。すると槇原が丹波に「執事が死んで得をする者は」と、呟いた。そしてあの別荘のカラクリを知っていた人物は誰なんですかね… と、付け加えた。丹波は執事が死んだ日にあの屋敷に居たのはパーティーで来ていた人間たちの中にいるんですかねと質問すると、槇原は「いえ。それは考えられませんが… 普段から壁の中で暮らして居た人物さえ特定出来れば事件は解決するのですが…」と、丹波の顔を見ないで天井を眺めて呟くように小声で話した。槇原は別荘の秘密を知っている何者かが犯人であるとした上で、顔を湯で洗って再び天井を見て、過去の殺人はパーティーに来ていた人間たちと不動産屋の関係者であるのは、もはや否定は出来ないが、必ず別荘のカラクリを知っている誰かが居たはずと、頭の中で考えていた。そして槇原は丹波に会社を辞めて逃げ出したと言う男を洗ってもらえませんかと頼んだ。そして槇原は風呂から出ると休憩場で休んで居た時、詐欺師の女の家の下水管で本当に音が聞こえるかを風呂から出てきた丹波に話すと、丹波は明日にでも検証してみましょうと、槇原に笑みを見せた。そして翌日、槇原は女詐欺師の家の下水管の蓋を開け別荘の床下にいる丹波が普通に蓋をあけて声を上げると「確かに音は聞こえる…」と、丹波に終了を伝えると詐欺師の女の家から出てきた槇原は丹波に会うと家のカラクリを知っていた人物の特定に入ったことを丹波に伝えた。
そして槇原は丹波にそろそろ昼ですからラーメンでも食いに行きませんかと誘い、詐欺師の女の家の次に店を構える食堂に入ると二人でラーメンほ注文してオバサンの目を盗みながら調理場に下水管の蓋がないかを確認すると確かに、そこには下水管の蓋があったことで丹波は無言で槇原に笑みを浮かべた。 そしてラーメンを食い終わった二人は食堂の次にある理髪店へ行き辺りを見ると下水管は外にあったことを確認した。そして槇原は別荘の床下で話し合って居る過去の殺人犯の声が聞こえたのは食堂だと突き止めた。そして槇原は犯人をあぶり出すための策を考えていた。だが所轄に財宝が運ばれていた事は新聞記者にもテレビの関係者にも伏せられていたことで、槇原は丹波と二人で別荘の床下で「おお!!!! これし何だ!!! これは財宝じゃないか!!!」と、大きな声で下水管の蓋を開けて話すと何処からか蓋を開ける音が聞こえ槇原と丹波はニヤリと笑みを浮かべた。そして続けて「おお!! 何だこれは!! 財宝じゃ無いか!!!」と、何度も大声を上げた。そして別荘の前から警察官を外し丹波と槇原達と警察官の4人て別荘の中で暗くなるのを壁の中で待って居ると、午後10時頃、別荘に鍵を壊して入ってくる足音が聞こえ別荘に入って来て真っすぐに床下へと降りて行く足音を確認すると槇原と丹波と二人の警察官の4人は秘密のドアか屋敷の部屋に出て床下への入り口を板で釘を使って蓋をすると突然床下から掛け登る誰かの音が聞こえた。そして槇原は丹波に笑顔を見せ警官達と槇原と丹波は明るくなるのを待った。これで袋のねずみだと丹波は床下から出ようとしてドンドンと板を叩く音にその場に居た4人はニヤニヤして待って居た。
そして朝を迎えた頃に二人の警官がバールを使って釘で打ち付けた板を外すと中から出てきたのは食堂の旦那と奥さんが出て来て丹波は警官二人に手錠を掛けさせた。罪は建造物不法侵入で別件で逮捕してパトカーに乗せると所轄へ身柄を送った。だが疑問は残って居た。食堂の夫婦は執事を殺してはいないと、追及する刑事に声を大きくして怒鳴った。するとその様子を隣の部屋で聞いていた槇原は首を傾げて両腕を組んで何かを考えていた。すると丹波もふの夫婦が執事を殺してはいないようですねと、槇原に話すと今度は懐から手帳を出して部屋の中をぐるぐると回って手帳に何かを書き込んでいた。その様子を見た丹波は無言で槇原を見ていた。すると槇原はな人を思い出したように目をパッと開くと何かに納得したような顔を丹波に見せた。そして同時期に過去に7人を殺した容疑者は罪を認めて肩を落としたようだった。だが、執事と別荘のオーナーを殺した犯人はまだ特定されておらず警視庁では「またお宮入りか…」と、疲れた身体を引き摺って席に着いた。そして槇原は丹波にもう一度、白骨死体の爺さんの実家の家宅捜索を頼み、今度は槇原もその捜索に入れてもらえるよう丹波に頼んだ。そして4人の警官を別荘に残し丹波と槇原は東北から汽車に乗って身体を揺らしていた。そして汽車が東京に着くと丹波と槇原を待って居た刑事達が迎えの車で待機していた。そして刑事は丹波に「家宅捜索は明日の朝から始まりますので」と、声高に丹波に伝えると丹波と槇原を乗せた車は一旦、警視庁にもどり捜査本部に丹波は槇原も同席させた。そして捜査会議が始まると丹波より格下の警視が司会を務めてこれまでの経緯と事件そしてその内容を刑事達は立ち上がって報告した。
だが槇原は無言で報告を聞いていたが、聞けば聞くほどに疑問が膨らんで行った。そしてホテルに部屋を取っていた警視庁に感謝しながら槇原は明日の家宅捜索で何かを見つけてやると、意気込んだ。だが翌日令状を持った刑事達の数は100人を超えていて家中と庭の二つのグループに分けられ槇原は丹波と家中に足を踏み入れた。そして槇原が真っすぐに向かったのは、白骨死体で発見された爺さんの書斎に向かって押し入れに登ると天井の板を外して身体半分を乗り出し懐中電灯を頼りに辺りを見回すと、そこには一冊の日記のような物がホコリをかぶっていた。そして槇原は直ぐに日記の中身を読むとそこには「ワシは殺されるかも知れない」と、書かれていて庭の植え込みの中にある毒物の場所を手書きの地図で記していて、さっそく丹波に庭の植え込みの場所を掘り返させると中から木箱がが見つかり青酸カリと思われる薬物を発見し、鑑識に手渡した。そして誰に殺されるのかも書かれていてそれは爺さんの実子の長男だと書かれていた。だが既にその長男も亡くなっていて、あとは槇原の推理に頼るしかなかった。そしてその日記を丹波に手渡すと槇原は、家中の壁をコンコンと叩いて空洞がないか調べていて床の間の壁に空洞があることを見つけ警官にその壁を壊させて中に槇原が入ってみるとまたもや別の白骨死体が見つかり大勢の刑事達は槇原と同様に壁を叩いて調べていた。
そしてこの日の家宅捜索では床下から天井に至ることまで広範囲に徹底して捜査がはじまり鑑識も刑事達も床下を四つん這いになって不審なモノが無いか更には天井まで大勢の鑑識と刑事達がホコリ塗れになって捜査していた。すると天井からホコリに塗れた有価証券も多数見つかり、壁の中からは別の白骨死体が見つかり刑事達は丹波に聞いてこの家に住む奥さんを任意で同行を求めたが、慌てて掛け連れた弁護士が奥さんの任意同行を認めなかったが、丹波はこれを無視してこの家で見つかった二つの白骨死体があると言って丹波は弁護士の制止を振り切って奥さんを緊急逮捕してパトカーに乗せた。そして鑑識は二つの白骨死体をシートを敷いて白骨死体を乗せ写真を何百枚も撮って警視庁に運んだが、いずれの死体も頭部に大きな穴があることを重く見て鑑識はそのまま医科大学の教授に協力を要請して頭部の復元を依頼した。