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ウチはドラゴンナノだ

新章突入?

「えっとじゃあ自己紹介してもらえる?」


 風呂から出た俺はみんなの前に先ほど会った彼女を連れてきた。


「ウチは『セツ=ナノ=マイークロ』よろしくナノだ」


「えっとセツとお呼びしてよろしいのですか?」


 ソニアが聞いた。俺もこの手の名前の仕組みを知らないのでありがたい。


「それでいいナノだ」


 そして俺たち3人も自己紹介した。


「私は由緒あるドラゴン族ナノだ」


「へえー、ドラゴンなのか。てっきりドラゴンってもっと大きいものかと思った」


 セツは俺のイメージするドラゴンでなく、1mくらいの人間のサイズに羽が生えた感じだ。


「ドラゴンは大きく分けて2部族いる。大きいデカドラゴンと小さいチビドラゴンだ」


 キリアが教えてくれた。もしかしたらデカドラゴンの方が俺のイメージするドラゴンなのかもしれない。


「チビじゃないナノだ。あんな脳筋と一緒にするでないナノだ」


「まあ、この通り2つの部族は仲がよくない」


「まあそれはいいとして、セツはどうしてここに?」


「泳いで来たのだ」


「飛んできてないの⁉︎ その羽は⁉︎」


「みんな……同じ反応をするナノだ」


 セツは見るからに落胆した。もしかしたらセツは病気とかで飛べないのかもしれない。悪いことをした。


「……どうして……どうして‼︎ みんな泳ぐロマンがわからないナノだ‼︎ 飛んで行ったって面白くないナノだ。泳いでいくことに意味があるナノだ‼︎ 私は生まれて海に魅せられてからずっと海の勉強をしてきたナノだ‼︎ なのに‼︎ みんな『飛べばいいじゃん』とか言ってくるナノだ‼︎ ウチは船長になって海賊王になるナノだ‼︎」


 俺は瞬時に理解した。セツは阿呆である。それもどうしようもないくらいには。さっきデカドラゴンのこと脳筋って言ってなかったっけ? セツがこの調子ならデカドラゴンの脳筋具合が怖い。


「どこから泳いできた?」


 という問いにはキリアが答えてくれた。


「あの海の奥に火山が見えるだろ。あそこがドラゴン島だ。あそこにデカドラゴンとチビドラゴンが住んでいる」


「チビって言うな‼︎」


 チビは厳禁らしい。それはともかくドラゴン島、意外と近いな。


「じゃあ泳いで帰れるな」


「ひどいナノだ‼︎」


「別にひどくないナノだ」


「真似したナノだ!!」


「まあまあ一晩くらい泊めてあげてもいいじゃないですか」


「だってトラブルの香りがブンブンするナノだ」


「ああ、そのトラブルだが、もう巻き込まれてるぞ」


「どこがナノだ?」


「コウセイさん、語尾が感染うつっています」


「ほんとうナノだ⁉︎」


 あれ?ほんとうと言おうと頭では思っているのに口に出すと『ナノだ』がついてしまう。


「さっきウチの語尾の真似をしたナノだ。それはドラゴン族の儀式ナノだ。チドラゴン族の泉に行かない限り解くことはできないナノだ」


「そんなの嫌ナノだ!」


 ああー‼︎ また『ナノだ』がついてしまった。ものすごい強制力だ。それにしてもなぜこんな妙に嫌がらせのようなことをするのだ?


「私は別にこのままでもいいと思いますけどね」


「絶対嫌ナノだ‼︎ セツ‼︎ 直すナノだ‼︎」


 ソニアはわかっていない。これはセツとキャラが被る深刻な問題なのだ。


「私には無理ナノだ。ドラゴン島に行くしかないナノだ」


「セツ‼︎ まさか俺を謀ったナノか⁉︎」


「そ、そんなことないナノだ。ドラゴン島に行かせて船を作ってもらおうとなんて考えていないナノだ」


 セツ、阿呆だと思っていたが、頭脳派である。自分のことなら頭が働くやつだった。この俺が引っかかるとはな。


「それにしてもどうして俺の『クラフト』を知っているナノだ?」


「『クラフト』というナノか。昨日使っているところを見たナノだ。それでこの作戦を、……なんでもないナノだ」


 まさか見られていたとはな。それで俺なら船を作れると思ったのか。


「やられたナノだ。仕方ないナノだ。船を作ってドラゴン島に行くしかないナノだ」


 セツに乗せられたのはシャクだがナノだを使い続ける人生はもっと嫌だ。


「ふふっ、やったナノだ。計画通りナノだ」


 セツが小さく呟いたのを俺は聞き逃さなかった。


 こうして俺たちは俺の語尾を治すため船を作り、ドラ

次回、ドラゴン島に上陸するナノだ。


ここまでお読みいただきありがとうナノだ。

面白かったら★★★★★

続きが読みたかったらブックマークをよろしくお願いするナノだ。

感想を頂けると嬉しいナノだ。

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