ドラゴン族の火山2
デカドラゴン族に会いに火山を登ることになった俺たち。
体力のない俺は楽をするために山の壁に階段を作った。
そうして俺たちが階段を上り終えると頂上にはデカドラゴン族がこちらを見ていた。
「今のは何テラ⁉」「階段ができてるテラ!」
どうやら俺が階段を作った時の物音に気がついて集まってきたらしい。
その集団にひときわ大きなドラゴンが一体こちらに向かって歩いてきた。よく知らなくてもわかるここのボス的な存在だろう。
「ワシはジョ=チョウ=フカセツと申すテラ。この階段は主が作られたものか?」
まずいことをしたかなあ…
便利になるようにと思ったがよく考えたら勝手にすることでもなかったように思えてきた。
「コウセイです。すみません、勝手に作ってしまって。いやだったらもとに戻しますので」
これを聞いて周りがシーンとなる。
やっぱり怒らせてしまったか…
「いやとんでもないテラ!このまま使わせてくれテラ。最近は登ってくるのも大変だったテラね」
よかった。気に入ってくれていたみたいだ。
「しかしこんなものを作ってもらってコウセイ殿に返すものがないテラね!」
「でしたら一つお願いがあるのですが…」
俺は当初の目的を思い出した。
「ほう、なんでも申すテラ」
セツのお父さんが火山を研究したいこと、そのために奥に入らせてほしいこと。
その旨を伝えた。族長のジョさんは少し考えてから申し訳なさそうに口を開いた。
「申し訳が立たぬがそれは出来ぬ」
「理由を聞いても問題ないですか?」
「あそこは次の族長を決める神聖な儀式をするところ、我らも常日頃から入れるものではないテラ」
「何が神聖ナノだ、あそこで岩投げ合ってるだけナノだ」
端で聞いていたセツがため息をついた。
周りの視線が一気にセツに向いた。これは殺気ってやつだ。当のセツは平気そうにしているが。
「小娘よ、客人がいる故今回は不問に致すテラ、次はないテラよ」
「ふんっ、それはウチのセリフナノだ」
相変わらず仲が悪いな、仲良くしてくれればいいのに。
「小娘は置いといて、コウセイ殿、今日はもう遅いテラ。泊まると良いテラ。歓迎するテラ。皆の者、宴の用意をするテラ!」
その言葉を聞いた途端周りのドラゴンが地響きを鳴らしながら近づいてきた。
「ウチに来るテラ!」「こっちにはウマい飯あるテラ!」
「うっ宴…ウチは帰るナノだ」
セツが珍しくビビっていた。
「ダメだ。一緒にいろ」
歓迎を受けないなんてあってはならないのだ。そんなことをしているからいつも喧嘩ばかりしているのだ。
「そんなあ~、宴はイヤ!嫌ナノだ~」
セツの声が空に響いた。
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