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報われない日々の始まり。

息抜きかつ不定期ですが、楽しんでいただければ幸いです

ああ、またこれだ。結局なんど人の事を好きになっても、とにかく優しくしても、顔が良い人間に持っていかれる。


どれだけ仲良くなっても、なんど二人で出かけても、いくらお金を使っても、フツメンは投げ捨てられる。


ああ、なんだ。結局顔で、その人に捧げた時間やお金は全くの無駄で、最後に残るのは恋焦がれた思いと、その人が自分以外の男と幸せになっているんだろうなという無力感や虚しさ。


大好きな人を想う気持ちは素敵だと誰かが言った。

恋焦がれる想いは青春だと誰かが言った。



しかし、なにも報われなければ全てはクソだと俺は嘆いた。


好かれる為に体を鍛えた。

身なりも整えた。

雰囲気を盛り上げる話し方を覚えた。

匂いに気を使った。

その他いろんな事を相手の好みに合わせて頑張ってみたが、結局無駄だった。


「あ、そういえば私、戸上くんと付き合ったから」


高校に入学して2年間、大好きだった女の子へ募らせた思いは、楽しいデートの帰りにまるで失敗したダルマ落としのように崩れ去った。



「あ、そーなんだ」

辛い気持ちをひた隠して、絞り出すかのように言う。

壊れそうな涙腺を塞き止めながら「幸せになってくれ」と告げる


「うん、絶対になるよ。今日は楽しかった。バイバイ」

彼女の笑顔は、俺の胸を締め付け、そして抉った。


帰りの電車の中で俺は考える。


頑張れば報われるんじゃない。思い続けても恋は成就しない。いくら友達として好きだからって恋人にはなり得ない。


あー、電車代に食事代。途中途中で奢った飲み物。服、数えたらキリがない。

かけたお金は多く、返ってこず、報われない。


多分俺は、報われない星のもとに生まれたんだろう。

今回だけかもしれない、報われなかったのは運が悪かった、相手が悪かった。

次はきっと、報われるんじゃないだろうか。



開き直った俺はくだらない希望を抱いて、電車に乗った。

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