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第三章+y

怒らないY

本当に心が広いと思う。

ただ純粋に尊敬する、

けど、僕はひとつ思う。あれは恋なんじゃないかって…

あの苛立ち方、けど傷つけたくないって気持ち、もどかしさ、心配のしかた…

すべてがそう見えてしまっていた僕がいた

まあ、男同士だから、ありえないだろうけど多分僕が恋してるからそう見えるだけだろう。

僕もあいつとは今日も喋れるかな。

多分意識なんてしてくれてないだろう。

普段からニコニコとただ笑ってるだけの僕に。

下を向いてるばっかのあいつは多分友達としてしか見ていない。

いや、友達としても見てないかもな…


一番乗りで更衣室に入り、

まだ、誰もいない更衣室を一番乗りで更衣室から出た。


今日の体育はバレーである


そういや、僕があいつを意識したのはバレーの授業からだった。

僕が取りこぼしたボールをあいつがそっと拾ってくれたのだ。

運動音痴の僕だから、その時はすごくキュンとしたし、叶わないことも知ってたから、すごく胸が苦しかった。


あいつには好きな人がいる。


その好きな人には付き合ってる人がいる。

諦めて僕のものになれよ…

なんて言えないよな。


苦しんでるあいつを見るのは辛くて、

だから何も言えなくて。

思春期だからとかいうけど、

そんなこと通り越してただ辛い。


好きな人が泣きそうな顔を見るのは本当に辛い。

好きな人が我慢している顔を見るのは本当に辛い。

好きな人の目の前でそいつらがいちゃつくのを見るのも辛い。


だから、この気持ちは隠して、応援しなきゃ

あいつが後悔しないように


だから好きって気持ちは、あいつにあげたお菓子の中に隠して


僕はただ、傍観者でキューピットで偽善者でいなきゃ。


そうしなきゃ、僕の心は砕けてしまう気がする。


僕のハートはガラスじゃなくて、シャボン玉だな。


馬鹿みたいな気持ちを抑えて、

僕はグラウンドに向けて走り出した


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