我が身のウタ
ヨロズ探偵社。
繁華街の古びた雑居ビルの3階にある。
八尾蓮二。それが俺の名前。
職歴は元警察官。その顔でかって?
余計な御世話だ、くそっタレ。
三白眼に切れ長一重、おまけにタッパも185cm。
どう見ても、堅気にゃ見えねぇ面構え。
色々あって今じゃ探偵稼業さ。
人探し、浮気調査、ペット探しなんでもござれだ。
だが普通の依頼はほとんどこない。
いつの頃からか、キナ臭ぇオカルトじみた話しか回ってこなくなりやがった。
それもこれも。。
ガキの頃から人には見えねぇモノが見えた。
生きてるのか、死んでるのかわかんねぇのがワンサカな。
ただそれだけだった。見えるものを見えると言っちゃあ気味悪がられたさ。
人と違うのが個性と言うが、白の群れに黒が居りゃどうなると思う?
ただただ、目立つのさ。
受け入れられず、染まらず、そうなるとどうなると思う?
はみ出して行くのさどうしようもなく。
血のつながりなんて、あってないようなもんだ。
暖かいのはそこに気持ちがあるからさ。
理解できないものは怖いのよ。
それが我が子でもな。
まぁ、くだらない自己紹介は置いといて。
依頼かい?
じゃあ話を聞こうじゃないか。