第三章 - 1
自分のブログ「フィーネ×ノベル×etc...」の以下のページより転載↓
http://blogs.yahoo.co.jp/fine_novels/64626686.html
それから四日。
結局赤髪の女の子と話せなかった。なんだか避けられている気がしないでもないが……、気のせいだろう。
そんなことよりも、宝積寺先輩がなんとかリメリィの通学許可を得ることに成功した。どうやったのかは企業秘密だそうだが。
ちなみに、リメリィでは流石にまずいので、みんなで考えた名前『白岡知美』を名乗ることに。これからは俺たちも知美と呼ぶことにしよう。
学年は、俺たちと同じ高校一年。クラスも二組になるよう計らってくれた。
初通学は来週の月曜日。その前日である今日は、日曜日ということで学校は休みだ。
そこで、俺、優紀、知美、真弓の四人で町の探索に出ていた。こっちに来てからまだ歩いて町の探索をしていないので、真弓に頼んだのだ。
朝、俺の家に集合。服装は俺や優紀は普通の私服、知美は夏菜子姉さんのおさがり……なのだが、
「真弓、一体どうした?」
「え、え~と……」
なんだかすごく気合の入った服を着てきた。詳しいことは俺にはわからないが。
「な、なんでもいから行くわよっ!」
四人で出発。まずはやっぱり町役所。
「全然違うじゃん。建て直した?」
「そう。二年くらい前だったかな。だからまだかなり新しいよ」
「確かにきれいだね」
「私がいたころとは全然違いますね~」
続いて、小学生のころよく行っていた商店街へ。
「着いたよ」
「……ここ?」
そこには大きなビルが建っていた。
「再開発でなくなっちゃったんだ。でも、ほとんどが後で行くショッピングモールに移ってるから、お店自体は残ってるよ」
「ほっ。駄菓子屋のおばちゃんに会えないかと思った~」
「そういえば優紀、よくお菓子買ってたな」
次は俺たちが通っていた小学校。
流石にここは変わっていなかった。
「懐かしいなぁ。もう四年、いや五年か」
「そうだね」
「私はあまり記憶にないなぁ」
「まぁ小三の途中までだし、仕方ないよね」
「そういえば、明日から学校ですけど、クラスの雰囲気とかどんな感じですか?」
知美の質問に真弓が答える。
「うーん、良くも悪くもにぎやかって感じかな」
「確かに。始業式の日は大変だった」
「楽しそうでよかった! 私もすぐ馴染めるかな?」
「大丈夫だと思うよ。ところで、優紀はどうだった? 誰か知り合いいたか?」
「えっ? ああ、うん……」
「……本当に大丈夫か? 一人ぼっちなんてことないよな?」
「大丈夫だよっ。兄ちゃん心配しすぎ」
「そ、そうか。ならいいんだが……」
そしてついにショッピングモールへ。
多分、この町で一番大きい建物だろう。それに、できてから一年半とかなり新しくきれいだ。
「すごいな。こんな町にもついにこれほどまでの建物が建つとは」
「真弓お姉ちゃん、何かいいお店ってある?」
「そうだねぇ……。大きなフードコートや映画館、結構な冊数を誇る本屋さんに、なぜかお化け屋敷があるよ」
「「「お化け屋敷?」」」
お化け屋敷単体で言うということは、屋内遊園地の一つというわけではなさそうだ。一体作った人は何を考えているんだ……?
「でも、なんだか最新技術を使っているらしくて、かなり怖いらしいよ。あとで行ってみよっか」
「そうだな。面白そうだ」
今後の作品の参考にしたいので、感想・意見等あれば是非お願いします!