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送る手紙  作者: 山藍摺
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あんたへ送る手紙ー1

久しぶりすぎだ。ちったあけちけちしねぇできっちり文よこせ。しかし元気で何よりた。

風邪には気を付けろよ、お日さんがあたんねぇのなら、気温が下がるからな。きちんと渡した腹巻きを忘れずに寝ろよ。おまえときたらよ、布団を蹴飛ばして寝てるんだからな。もう、隣で布団を直すやつはいねぇんだから。足で三月も離れた都会なんざまで布団を直しに行けねぇんだから、きちんとしろよ。なんなら直してもらえる相手、好い人でも見つけろ。心配してくれる相手をな。おまえはのほほんだからな、変なのにはつかまるな。脱線したが、まあとにかく、一言だ。健康を保て。これさえ守っとけ。こっちは今はおまえの横にはいてやれねぇんだから。

あと、お師匠さまのいうことは的を射ているから、その通りにしてろ。おまえは、のんびりしてんだ。都会とか田舎とか関係ない。あんたがのほほんのんびりしてっから、まわりがはやく見えるだけだ。お師匠さまは別に失礼なこと入ってねぇよ、それ。お師匠さまに言ってみ、それ。逆に失礼だと殴られるのがオチだ。あと、それを他のやつにいうなって止められたのも、お師匠さま、さまさまだな。喧嘩うってんのかっていわれるか、もしくは鼻で笑われてバカにされっぞ。こっちとしては、幼馴染みがバカにされんのは嫌だからな。おまえをバカにしていい権利は、幼馴染み友達にしかないと思っとけ。

じゃあな、けちけちせずに字に励め。


追伸

都会の頭わいてるやつはおいとけ。今年は例年よりくもの日が多いだけだ。迷信信じてるやつはたいてい前見てねぇから、関わるなよ。触らぬ何とかに、なんとかなしだ。なんだったか。まあいいか。

まあ、だからだ。こっちのやつらをのんきとかいうんじゃない。お隣のぼんぼんに殴られるぞ。あんたは後先考えずに、思ったこと、頭に浮かんだことを話しすぎなんだ。少しは考えてから話せよな。

おまえは無駄遣いしてでも字をうまく書くべきだ。なんだよ、あのミミズのたくったような字は。それこそ、お師匠さまに怒られっぞ。

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