世界資料《オーズ》 国家編「人族・獣族」
◆人族の国◆
【共栄連邦ヨーラ】―多種族のが共存する大陸最大の自由国家
人大陸の北西に位置する【共栄連邦ヨーラ】は、
あらゆる種族を受け入れる寛容さと、
先代王の優れた手腕によって繁栄を極めた、
世界最大級の国家である。
民主制を採用し、
技術・文化の両面で高い水準を誇る反面、
若き王の未熟さが、国の安定に影を落とす。
それでもなお、
多種族が手を取り合う理想の国として、
ヨーラは今も注目を集めている。
【イリヤ神聖王国】―信仰に根差した秩序の国
人大陸において唯一、「神聖」の名を冠する
国家【イリヤ神聖国】は、イリヤ教を国教とし、
信仰による統治が行われている。
教皇家による世襲制が敷かれ、
教皇の長子が宗教の頂点「教皇」に、
次子が世俗の頂点「国王」に就くのが慣例。
識字率は全国家中で最も高く、教育・学術で他国をリード。
多種族も存在するものの、支配層が人族に限られるため、
ヨーラほどの寛容さはない。
規律と信仰によって築かれた秩序の国。
それがイリヤである。
【ヴァルドラ王国】―実力主義の血に濡れた王国
人大陸北部、常に雷鳴が轟く
「常雷域」のすぐ傍に位置する。
国王の座は、かつて『血に濡れた王子たちの戦い』と語られる
内乱を勝ち抜いた若き王によって統治されている。
その陰には、かつてこの地を訪れた『異世界人』の影が囁かれ、
人々の間で今も半信半疑のまま語り継がれる。
王族は代々ドラゴニュートと強い繋がりを持ち、
歴代の王妃は必ずドラゴニュートの使者から選ばれる慣習がある。
強き血と誇りを背負った王国。
その歴史の裏には、未だ明かされぬ過去が眠っている。
【リューグレイヴ商都】―森に咲く金の街
大森林の中央部に広がる商業国家。
西の獣族国と経済連盟を結び、
この地が“生産・加工”を担い、
獣族側が“貿易・流通”を支えている。
表向きは職人と商人の集う華やかな都市だが、
裏通りに一歩足を踏み入れれば
奴隷商の罠が張り巡らされている。
「一言の契約で人生が終わる」
――そんな噂すら、日常のように語られる街。
商人たちは笑顔で交渉し、刃を隠して握手する。
この国で生き残るには、金と知恵、そして運が不可欠だ。
【グラン=バーゼル】—富と名声、そして下剋上
かつて貧民街に生まれたひとりの女が、強さと欲、
そして民の信頼だけを武器に王座へと登り詰めた。
騎士制度が色濃く残るこの国では、
女王と騎士が絶対の象徴とされている。
だが王室に血筋はない。
誰であろうと『支持を得て力を示せば王になれる』という。
ある意味もっとも民意に忠実な国家だ。
強欲で口は悪いが、貧民街出身ということもあり、
その生きざまには芯が通っている。
国民はその姿を「王の器」と呼ぶ。
◆獣族の国◆
【ヴァス=リィカ貿商連邦】―牙も智慧も磨く、交渉の獣たちの国
大森林の西部に広がる【ヴァス=リィカ】は、
獣族が築いた交易の中心地である。
商業を軸とした繁栄と革新を国家理念とし、
強靭な肉体と研ぎ澄まされた嗅覚で、
金と物資の流れを掌握する。
『リューグレイヴ商都』とは経済連盟を結び、
加工・製造を担う人族との結びつきは非常に強い。
都市国家ではなく、複数の商業都市が集まった「連邦制」で、
各都市の代表が議会で国家方針を定める。
拳ではなく言葉で戦う者たちが、
日々の取引の中で静かに火花を散らしている。
【神獣郷ヨザクラ】―誇り高き獣の魂を今に伝える静謐の国
大森林の東部に位置する【ヨザクラ】は、
古き風習と美しい自然を守り続ける、
獣族の伝統国家である。
街並みは美しく整い、
外から訪れる者を受け入れる観光の地としても栄える。
しかしその穏やかな空気の奥底には、
数千年続く獣の誇りと戒律が脈々と息づいている。
支配は王家によって行われるが、
その地位に就くには伝統儀式と
『神獣の加護』を得ることが必要。
血ではなく、精神が血統を超えるとされる、
清き伝統の国である。
世界は管理されている。
管理のためには『括る』こととそれを入れる『器』が必要であり。
国がその『器』を担っている。
だからこそ国には個性が必要だ。
いつまでも国々は廻っていく。
それがつくられた循環とも知らずに




