第四話『旅支度』
町の図書館。
でっかい。とにかくでっかい。
その奥で、俺は机にかじりついていた。
……何冊目だ、これ。
ユーガは冒険者をしながら、世界を回っているらしい。
ユーガについていくことにした俺も必然的に世界を回ることになる。
ということで知識を増やすことを目的にここへ来た。
まぁ、それだけじゃないんだが。
というか、もう一つの理由こそが本命だ。
「つっかれた~~~……
も~無理、これで記憶戻ったら奇跡だわ」
そう、記憶喪失の手掛かり。
世界を知れば、あるいは『記憶喪失』そのもに関連する本でもあれば、と思っていたが。
天を仰ぐ。
気づけば四時間経過。
よく燃え尽きなかったな、俺。
とりあえず今日わかったことを、頭の中で整理してみる。
◆この世界『オーズ』について◆
・種族は4つ
人族:普通っぽいけど欲深&戦闘民族。怖い。
獣族:五感が鋭くプライド高い。肩身狭そう。
精族:長耳&長寿。基本自己中。
魔族:その他いろいろまとめて魔族。便利かよ。
・大陸は2つ
人大陸:みんなでワチャワチャ暮らしてる。
魔大陸:追われ者たちの巣窟。魔王が支配。怖い。
・宗教はイリヤ教がトップ
通貨まで握ってる。つまり経済ヤクザ。
・国ざっくり
ヨーラ:でっかい自由国家。超有名。
イリヤ:神聖王国。信仰ゴリ押し。
ヴァルドラ:実力主義で血なまぐさい。
リューグレイヴ:森の中の商都。裏は闇。
グラン=バーゼル:女王と騎士がカリスマ。
獣族は西が商業、東が伝統。精族は利己的。魔族は謎。
……うん、RPGで見たことあるやつだな、これ。
「はぁ……俺、どこに属してんだろ」
昨日、ユーガに言われて衝撃を受け、慌てて確認した自分の顔を思い出す。
半分白髪、半分黒髪。目は緑なのか青なのかよくわからん。
なんじゃこりゃ、と。
そんな時、ふと目に飛び込んできたタイトル。
『これ一冊で大丈夫‼ 魔法のすべて‼』
……タイトルふざけてんな。まあ今の俺にはちょうどいいか。
◆魔法のざっくり知識◆
・魔法は「体内の魔力を精霊に渡して発動」。
・系統は自然魔法(火水風土)と干渉魔法(治癒や結界)。
・想像力が命。派生魔法もあるらしい。
そして――
氷の魔法。
何故か、胸がざわつく。
俺の中で何かが引っかかる感覚。
それ以上進むなと、脳が警告しているような。
「氷......」
「氷?」
「ひぇあっ!?」
耳元で急に話しかけるのやめろ司書さん!?
心臓に悪いわ!
「氷の魔法使いなら有名ですよ。
人かどうかも怪しいけど
まぁすごく性格が悪いことは確かなんじゃないですか?
なんせ氷なんか使いますからね
殺すことに特化したそんな魔法を生み出して使う奴がまともなわけがない」
すごい喋るな、この人。
「名前は?」
「知らないですね。そもそも謎だらけで」
謎の氷魔法使い。
司書さんに聞いた話によると白髪で碧眼らしい。
謎だらけの癖に見た目は知られてんのかよ。
にしても俺、半分白髪で目は緑っぽくて光の加減で青。
……おい、めっちゃ怪しくないか俺。
ユーガに報告したら、そうか、とあっさり言われた。
まぁ、手掛かりでもなんもないしな。
司書1(/・ω・)/「あの人可愛かったな~」
カエデ(;´・ω・)ゾクッ
【カエデスペック】
『カエデヘアー』・・・白と黒の半々!奇異の眼で見られるぞ!
『カエデアイ』・・・緑色でなんか綺麗だぞ!
『カエデイアー』・・・ただの耳だぞ!
『カエデフェイス』・・・童顔で舐められがちだぞ!
『カエデボディ』・・・弱そうだぞ!
『カエデメンタル』・・・めんどくさいぞ!
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