第十九話『キッショ、なんでわか(((』
腕立て二百回。
上体起こし二百回。
スクワット二百回。
ランニング十キロ。
――死んだな、俺。
今、俺たちはおんぼろ館の前、少し開けた場所で地獄の筋トレに挑んでいた。
デュークは反抗した罰でボコボコにされ、満身創痍で腕立て中。
なんか……うん、可哀想だ。
でも俺も無理。
まあほかにせんたくしがないのも事実。
もうちょっとだけ頑張ってみようかな。
◆◇◆
なーんて、できるわけないだろ!
途中でシロに支援魔法を頼んだら、バレてぶん殴られた。
いや、なんでバレるんだよ……!
一応、ユーガは全部こなしてた。
デュークも涼しい顔で終わらせてたし、ドイズもほぼ同タイミング。
俺?
ぶん殴られた衝撃で気絶してましたけど?
気がつくと、ユーガが座って俺を見ていた。
シロは泣きながらガクブル脚でスクワット中。
健気すぎる。かわいそう。
――待てよ。
てことは、腕立てと上体起こしは終わらせたってことか……?
……ちょっとだけシロを褒めた。
ほんのちょっとだけ。
そして現在、俺は腕立て中。
死にかけカエデ君です。
「あべっばばばっ……!」
脳内は冷静だが、身体は完全に悲鳴を上げている。
声も出ない。ガチで死ぬ。
◆◇◆
「さて、ヘンテコ頭仮面野郎以外、全員終わったな」
……え、ひどくない?
しかもシロも終わったのかよ……!
横を見ると、シロは床にぐでーっと伸びていた。
うん、頑張ったな、泣くほど。
そこで理解した。
シロが魔法使い組に入れなかった理由。
たぶん、近接戦闘者扱いされたんだ。
てか実際そうだし。
「雑魚はほっといて、お前たちは次のステップだ」
ざ、雑魚……!
まあ未だに上体起こししてるけど!
しかも、終わった人はまた次があるのか……?
地獄か?
「次は実戦だ」
「ゔぇっ」
シロが奇声を発した。
まさか、テシリアさんと直接バトル……?
「場所は目の前の森。
そこで数時間、生き延びてもらう」
あ、そっちか。
でも俺、ボッチでトレーニング……?
うわ、なんか虚しいし悲しい。
「付いてこい」
「ひゃ、ひゃぇ……」
シロ、頑張れ……俺はここで死にかけてるけど……。
そのまま、テシリアさんはみんなを連れ、森の中へと消えていった。
ユーガ(・`ω・´)「カエデ....」
カエデ(; ・`д・´)「テシリアさん、ぜってえ許さn(((
シロ(; ・`д・´)「テシリアさんの鬼!人でなs(((
今回の訓練、二チームに分けられていますが、分け方は魔法使いか否かではなく。
近接戦闘か遠距離・支援かで分けられています。
支援魔法使いのシロですが、今回はアタッカーとして認められました。
また、魔法使いか否かで分けられていた場合、カエデは魔法使い組に混じることになってます。
森に行く訓練ですが、一応人によってその深さが違います。
シロみたいに満身創痍だと入口付近。
ユーガみたいに余裕だと奥につれていかれます。
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