第十六話『女子部屋』
「ったく、なんでこんなボロい場所で、
うら若き乙女が寝泊まりしなきゃいけないのよ!?
しかも男どもの隣の部屋よ、隣!
ねぇシロちゃん、あなたもそう思うでしょ!」
暗く狭い部屋にステラの声が響き渡る。
振られたシロは――。
「そ、そのっ……そうですよね......」
壊れた魔導具だった。
「……シロちゃんって、人と話すの苦手?
さっきはそんな感じじゃなかったのに……どうしたの?」
ステラが恐る恐る尋ねると、
「そ、そそ、そんなことっ、ないでっす……よ……」
明らかに嘘である。
しかも堂々としてない。
「じゃあ何で、部屋の隅っこで壁に向かって話してるのよ」
そう。シロは壁に向かって正座し、小声で応答していた。
「……壊れた魔導具ですね」
ぽつりと呟いたのはナラルティア・フロウス。
デュークのチームの回復術師だ。
「あんたも人のこと言えないでしょ」
ステラの鋭いツッコミが入る。
ナラルティアも壁と向かい合って動かないのだから。
「……これ、ちょっときついかも」
ステラのため息が部屋に沈む。
――そう、こっちはこっちで地獄だった。
◆◇◆
ヤバいです、ヤバいです、ヤバいです……!
あの二人がいなかったら、
私ほんとに会話できないんですけど。
……ま、まぁ私にしては頑張ってる方ですけど。
思い返せば、あの二人は初対面のときも、ここまで酷くなかった。
――私達初めて会ったとき、それは出会いとしては最悪だったと思う。
それでも、二人は敵意も悪意も向けてこなかった。
……ただのお人好しですね。
私は人の害意に敏感だから分かる。
この二人、害意も敵意も邪意も悪意も反意も――全部ゼロ。
内心では「この人たち大丈夫?」「もうちょっと人を疑って?」なんて思ったけど……。
だからこそ、興味を持った。
私みたいな人間に対しても同行を許してくれた二人。
カエデさんに至っては、支援魔法をかけるたび目を輝かせて喜ぶ。
……あの人、子供みたいですよね。
というかもう犬ですよね。
そんな二人とだから話せる私が、今――
怖いお姉さんと、壁と会話する人と三人きり。
……正直、無理な気しかしません。
シロ(;´・ω・)「助けてください.....」
カエデ(;´・ω・)「助けてくれ......」
ユーガ(´-ω-`)「よろしくな、デューク」
ステラは美人ですがデュークと同じく目つきが悪いのでよく怖がられます。
中身は結構優しいですし尽くすタイプ。
ヒモの彼女してそうなタイプ(ど偏見)。
今は近い位置にデュークがいるので楽しく生きてます。
シロが初対面の時ああだったのは空腹、疲労感、その他もろもろのせいです。
むしろユーガからしてみれば初対面のカエデがそこまで取り乱してなかったことの方がおかしい。
周囲からのカエデ像(協力者二名:Yさん、Sさん)
・犬
・放っておけない
・情緒不安定
・犬
・何するかわからない
・たまに冷静すぎる
・犬
・病んでる
・臆病
・子犬
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