第十三話『デューク』
「で、何見てんだお前、」
「へぃ!?」
あまりにいかついチンピラの雰囲気に、素っ頓狂な声が出た。
すっげぇ恥ずかしい。
「へぃって........」
シロは顔をうつむかせて、手で覆い、必死に笑いをこらえていた。
コイツ後でしばく。
その前に、とにかく何か返さなきゃ。
「名前―――を聞いてなかったので」
「名前っ」
シロは更に肩をひくつかせやがった。
「あぁ?名前?
人の名前聞くときゃ自分から名乗るって知らなかったか?
馬鹿が」
あ、いや、そうなん?
文化の違いだろうか。
「か、カエデっ....す.........
いじめないでください」
「おう、カエデ
俺はデューク
剣士だ、よろしくな」
――案外すんなりと言ってくれたな。
にしてもデュークか
なまえもいかついな。
んで、これユーガのことも紹介するべきか。
「ユーガだ、よろしく頼む」
「シロです」
二人共、俺より空気読める系ね。
というかどうしたシロ、俺たちとの初対面の時とは偉く違うじゃないか。
いや、あの時は一人だったし。
切羽詰まっていた、というのもあったのだろうか。
「ステラ、炎の魔法使いよ、よろしく、」
「ドイズ、戦士だ、これからよろしくな」
「な、ななっ、ナラルティア・フロウスですっ
か、回復魔法、つっ使えますっ、
よ、よよっよろしくお願いします!」
なるほど、まぁ職業とかなんとなく見た目でわかったけど、ここまで想像通りとは。
意外と言えば意外。
てか最後の人シロみたいだったな。
「まァ相手はドラゴンだ、半端な覚悟や戦力じゃあ話になんねェ
それに加え半端は協力も話になんねェ
まァ、仲良くしようぜ」
まさかコイツ、口と態度が悪いだけで案外マトモ?
ていうか、俺が勝手にキレさせて勝手にビビってただけ?
案外こっちのほうが素なのか?
わかんねえ。
とりあえず、チンピラなんて言ってごめんなさい。
まぁ謝罪したし許してくれる、よな。
「あ、あぁ、よろしく、デューク、でいいか?」
「おう、カエデ」
何だこの、熱い友情的なの――。
何だこの茶番、まぁでも、悪くない。
なんかこういうの好きだ、まぁ好きだけど、すんげぇ茶番なのにかわりはない。
てかしれっと天才君ハブってんなぁ、気にしないけど。
そう言えば俺のチームぶっちゃけ全員コミュ障気味だよな、
挨拶のときだって名前以外ほぼ何も言ってないし。
俺達まさか社会不適合チームなのではないだろうか。
「なんか今、私達を巻き込んだ自虐ネタ思い浮かんでませんでした?」
「思い浮かんでないです」
ネタじゃなくガチだから、嘘はついてない。
やっぱ社会不適合者だ。
それに比べてみろ、デュークのチームを。
仲間内のバランスもよく、なんか信頼してるぜオーラビンビンだし。
今度から頭の中ではデュークのことはチンピラじゃなくて陽キャって言おう。
これは確定事項だ。
冗談だけど。
「何にせよ、挨拶も終わったしここで解散だな
また今度、合宿とやらで」
デュークが切り出す。
「あれ、マジで行くの?」
「アァ、さっき言った通り相手はドラゴンだ
まだ詳しい話は聞いてねぇしな、なにより」
「何より?」
「拒否っても無理やりにでも連れてこさせられる」
「そ、そんなんできんのか、?」
「ヨーラの王都にあるギルドのギルマスだぞ?
それにかなりの実力者ときた、顔が効かない訳がねェ、」
いいやつだけど、口は悪いのな。
結局、強制合宿は回避できないらしい。
しおりを持ったまま、俺たちは宿に戻る。
そして夜――布団に入った俺は気付く。
……なんだこれ。眠れねぇ。
胸がソワソワして、眼が冴えまくる。
これ、あれだ。友達とお泊まり約束した小学生のやつだ。
キモいわ、俺。
シロ(;'∀')(実は二人がいなかったら割とヤバかったです)
カエデ(`・ω・´)(シロもやる時はやるんだな....)
デュークは威圧的に見えますが、中身はかなり常識人よりです。
少なくともホロウよりは。
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