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ホロウの放浪譚~世界を知らない悪魔と歩く~  作者: あんたったー
第一部 一章 出発編 【???】
12/23

第八話『裏切り』

 超高性能学習系仮面魔道具ってなんだよ。

 名前だけはめちゃくちゃ強そうだが。


「ユーガ、どう思う」


「性能までいいなら申し分ないな、」


「シロ、」


「絶対ぼったくりですよね、これ」


「だよなぁァ〜〜」


 ....まぁ、考えても仕方ない。

 まずはつけてみるか。


 仮面をそっと顔に当てると、ひんやりした金属の感触が伝わってきた。

 視界は少し狭まるが、思ったより軽い。

 息苦しさもない。


「―――どうだ?」


「妙に似合ってますね」


「似合ってるんじゃないか」


 お、おう....似合ってるのか。

 そうか、似合ってるか、似合ってるなら良かった。


「カエデ」


「どした?」


「今気づいたんだが、金があまりない」


「........まじ?」


「まじだ」


 まじかぁ....。

 確かに、俺の備品だったり仮面だったり。

 散財ばかりしてたからな。


「じゃあ二人で金稼ぎ(ギルド)—」


「何言ってるんですか

 カエデさんも行きますよ」


「え、俺も?」


「当たり前じゃないですか」


 ユーガは戦闘、シロは支援、俺は....???


「俺の必要性がわかんないんだが.......」


「私達だけお金稼いで、

 カエデさんは何もしないなんておかしいです」


 正論、くそ、逃げ道がない。


「わぁったよ」


 ユーガが少しだけ嬉しそうに笑った。

 ——満足そうで何より.....。


 ユーガって感情を隠さないタイプだな。

 まぁ表情はほぼ変わらないけどな。


「じゃ、さっさとギルドに行きますよ」


 こうして俺は、仮面デビューという不名誉な形で、二度目の依頼に向かうことになった。


◆◇◆


 前に行った街のギルドは、小ぢんまりとしていたが――。

 この町のギルドはやけに立派だ。

 酒場も兼業してるらしく、昼間からにぎやかでうるさい。


 俺はシロに腕を引かれ、半強制的に中へ。

 目的はもちろん、楽して稼げそうな依頼探しだ。


「なぁユーガ、

 この依頼書の真ん中にある変なマーク、なんだ?」


 掲示板にびっしり張られた紙。

 その中央右側にドンと描かれた謎マークに、思わず首を傾げた


「ランクか」


「らんく?」


 すっとぼけたけど、なんとなく想像はつく。


「冒険者の階級だGからSSまで、九段階ある

 依頼は自分のランク以下しか受けられない

 俺はA」


「あー、ステータス測った時に言われたな

 俺は....Cだっけか

 シロは?」


「Dですね」


「パーティで受けるときは平均ランク

 つまり俺たちはCランク依頼までだ」


 なるほどな....。

 まあとりあえず。


「討伐依頼は行きたくない」


 トラウマもんだぞあれ。

 腹減ったし迷子になるし死にかけるし。

 ――準備ゼロで行った俺が悪いんだが。


「行きますか、討伐依頼」


「なんで!?」


 あれ、俺行きたくないって言ったよな。

 聞こえてなかったのか?


「報酬が多いですから、当然です」


 シロはにこにこしながら言う。

 その笑顔、逆に怖いんだが。


「それに討伐じゃないと、

 私達二人とも出番ないじゃないですか」


 た、確かにユーガは剣士。

 シロは支援。

 ———ん?


「いやでも支援魔法は―――」


「ではコレで」


 俺が言い切る前にシロが依頼書を手に取る。


「あと、これとこれとこれとこれも」


 気づけば手には5枚の依頼書があった。


「依頼って複数同時に受けれるのか?」


「上限はあるがな

 ただし、期限を守れなきゃ罰金だ」


「はあ!?」


 俺の叫びは、にぎやかなギルドに吸い込まれていった。


◆◇◆


「すっすごいです!

 この短時間で討伐クエストを5つも......!?」


 コイツラマジカ。


 俺たち―いや正確には、ユーガとシロがギルドで騒がれている理由を説明しよう。


 ―森についたのはつい数時間前


「着きましたね〜」


「疲れた、死ぬ」


 依頼場所の森は、町から小一時間の距離

 支援魔法でブーストされても、走れば当然疲れる。


 なのに、ユーガもシロも、呼吸一つ乱れていない。

 ....百歩譲ってユーガはわかるが、シロまでかよ。


「カエデさん、ここで待っててください」


「は?どこ行くんだよ」


「ユーガさんゴニョゴニョ」


「....わかった」


「一応、防御だけ上げときますから

 死なないでくださいね」


 その言葉を残し、二人は風のように消えた。

 気づけば俺は森の入り口で一人。


 ......まさか捨てられた?


 俺はいらない子なのだろうか。

 いや、流石にユーガはそんなことしない。

 防御魔法も掛けてくれたし。



 ―十分後



「すまない、待たせた」


 ぼんやり落書きしていた俺の前に現れた二人の手には―


「うわァァァァ!?」


 魔物の首、五つ。


「ど、どうしたんですかカエデさん」


「急に生首見せんな!

 心臓止まるかと思ったわ!

 ――てか、一匹ずつだけでよかったのか?」


「あぁ、そういう依頼だけを選んだからな」


「って、ユーガはともかく

 ....シロ、お前何で血だらけなんだよ」


「そんなん拳で、こうですよ」


 シロは魔物の首を下すと、近くの大木に掌底を叩き込んだ。

 メキメキと音を立てて大木が傾き、そのまま倒れた。


「お、お前!!

 めちゃくちゃ強ぇじゃねぇか!

 戦えないとかほざきやがって!」


「なに言ってるんですか

 私、戦えないなんて一言も言ってないですよ

 嘘つきじゃないです!」


 胸を張るシロが続ける。


「それとゴリラでもないです!

 ただの怪力で木なんか折れません!

 これは武術です、次ゴリラって言ったら怒りますよ!」



 なんだかんだ言ってシロは、無能(コッチ)側だと思ってた。

 なのになんで、有能(ソッチ)側なんだよ。


 俺はどうやら、裏切られたらしい。


◆◇◆


 で、今に至る。


 ちなみに二人とも、もう血だらけじゃない。

 川で全身を洗った後――


 俺が支援魔法で強化され、衣服をぶんぶん振りまわして乾かした。


 

 ....あのやろう。

 「何もしてないじゃないですか」とか言いやがって。

 着実に俺をなめてきてるよな。

 昨日まであんなにパシリにノリノリだったのに。


 まあいい。

 

 今はもろもろの手続きを済ませ、俺たちは正式なパーティーとなった。


「ところで、お三方のパーティ名を伺っても?」


 受付嬢の一言をきっかけに―

 会議(喧嘩)が、幕を開けた。

Q . 支援魔法使いでありながら一人で戦えるのに、

  どうして『同行』にこだわったの?


A . 寂しいから


ユーガのセンスはちょっとアレ

シロのセンスは小学生男児


【ユーガスペック】

『ユーガヘアー』・・・黒いぞ!

『ユーガアイ』・・・隻眼で赤眼だぞ!

『ユーガイアー』・・・かなり良いぞ!

『ユーガフェイス』・・・イケメンだぞ!

『ユーガボディ』・・・かっこいいぞ!

『ユーガボケ』・・・天然だぞ!

『ユーガセンス』・・・厨二だぞ!


【シロスペック】

『シロヘアー』・・・白いぞ!

『シロアイ』・・・青いぞ!

『シロイアー』・・・めちゃくちゃ良いぞ!

『シロフェイス』・・・ちっさいぞ!

『シロボディ』・・・ちっさいぞ!

『シロメンタル』・・・クソ雑魚!


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