ルビーシア忘却の惨禍
何かありそうで、なにかあるんだと思う一軒家。俺の部屋、俺の部屋はどこだ、あった、階段登って2階、そう立派な6畳間。
真ん中に丸いテーブルがあり、ベットはなく、端に布団が置いていて、シンプルで簡素な部屋だ。何となく気に入った。
───右隣にはまりもキコウの部屋。
───左隣にはきらり、堕天の部屋。
お嬢らは、お風呂に入ったり、キッチンで夕食の準備をしたり、リビングでテレビを見ながら自分の時間を堪能したりしている。
相部屋の太陽はリビングで、大音量を流しながら、アイドルミントちゃんの、えるえるサイズレボリューション☆を踊っていた。
「ミントちゃんは、僕のパワーイッパーツなんだ」
意味がわからん。一通り部屋を観察してから、自室に戻る。そういえば、きらりが俺の部屋にくる予定だ。トントントン。
「入るよ」
「礼儀良しだな。きらりどうした、まあ座れよ」
きらりは丸机の上に胡座をかく。おい、地べたに座れよ。
「…」
「で、どうした、そんなに重要な話なのか」
「類って人間とグノリスのハーフでしょ、一緒に探してほしい、生徒がいる」
「生徒?」
「私たちの記憶から結城ロミを取り戻して欲しいの」
「結城ロミ?」
「当時私の大親友だった、結城ロミ。この子も類と同じで、グノリスと人間のハーフのプルサード」
「それがどうした」
「突然、いなくなったんだ」
「引越しとかじゃないのか」
「いや、違う。そこで、奇妙な事件が起こった。その頃、一九十五年、ルビーシア忘却の惨禍が起こった。ルビーシア帝国学園の生徒、学長合計98人が殺害され、皆が叫び荒れ狂っている中、ターゲットにされたのは、園庭でガーベラの花を何本も土に埋めている奇妙な光景、結城ロミその姿には大量の血痕が飛んでいた。結城ロミはその後行方不明、ルビーシア学園を去っていた。そしてここからが謎。ルビーシア忘却の惨禍の事を誰1人として記憶がないんだ。きらり自身も。結城ロミがいなくなってから、私たちは記憶から、結城ロミがいなくなっていた」
「で、記憶を取り戻したいってことか」
きらりが突然頭を抱える。
「あの子の声が聞こえるんじゃ、何か、叫んでる声」
「…単純にお前が作った幻想じゃないのか」
きらりが俺の首を瞬時に締め、強固にキリキリと殺気に変わる。
「違う、違う、違う、違う。これは堕天にも、太陽にも、まりもにも、キコウにも、学園にいた皆に聞いた。が何も知らない。取り戻したい、あの言葉を聞きたい、結城ロミに会いたいんだよ」
きらりが泣き崩れると俺の足に、きらりの涙がポタリと落ちてきた。
「きらり」
「…知らないといけないんだ、きらりが。結城ロミの真実を、どうして、いなくなったのかを」
「それは本当に俺が触れていい案件なのか」
きらりは、俺の足に頭をつけ、懇願する。
「お願いだ、あの子の叫びは今も続いている。この事件に関わっていない、類にしかできないんだ」
「…1つ約束だ。お前の責任はお前が取れ。
協力はする。だが必要な情報があれば提供するが、なければ開示しない。何があっても覚悟しとけよ」
きらりが頭を上げて、長い舌をべろりと出し、唇を全身で噛む。
「切腹でも、何でもしてやるぺろ」
俺は早速、太陽に聞く事にしたからリビングに降りる。太陽はまだ、ミントちゃん、アイドルのエルエルサイズ☆レボリューションを踊っていた。緑の髪色、半袖ハーフパンツ、女性の憧れのような豊満なミントちゃんは、アイドルなんだけど、体操のお姉さんみたいにもっと大胆に〜エルエルサイズ〜って柔軟をして股を開いている。
「うう、ミントちゃん、エルエルサイズ〜」
太陽は腰が硬く、股が開いていないので俺が後ろから背中を精一杯押す。
「おっと滑った、エルエルサイズ〜」
ボッキっと股関節の悲鳴が聞こえた。
「うぎゃあああああ」」
太陽が攻撃体制に入るから俺は降参の両手をあげる。
「ごめん、ごめんって、ミントちゃんに協力してあげたんだよ」
「類、いじめないでよ〜。もう柔軟できちゃったじゃんか。毎日のミントちゃんが」
「あ、それはまじごめん」
「何かあったかい」
「太陽、きらりの事なんだけど、きらりの大親友の話って覚えてるか」
「それ、きらりにも聞かれたけど覚えてないんだよね」
「少しでも何かないのか、例えばきらりと遊んでいたとか、堕天、まりも、キコウとも仲が良かって一緒に住んでいたとか」
「ごめんね、類。僕も過去の記憶は全部覚えてるはずなんだ、だけど出てこない」
「そうか、ルビーシア忘却の惨禍もだよな」
「何度もきらりから聞いてるんだけど、情報が一切ないんだ。もしかしたら、ルビーシア学院の学長に聞いてみて繋がりがある人物に繋がるかもしれない」
「そうか、聞いてみるよ」
「血色のセレモニーまではまだ1ヶ月時間がある。きらりのお世話してあげて」
「おう、やってみるさ」
お風呂のあがった、堕天、まりもは頬がピンクに染まっている。キコウはたこ焼きの下準備をしている所に太陽がミントちゃんの余韻で近ずきうざがられていて、きらりはお風呂に入っている。テーブルにはたこ焼き器がセットしてある。堕天が水を飲みながら、
「鍋じゃなくて、たこパなのか」
「うおおっしゃーーマシュマロチョコ入れるぞ」
まりもが上腕二頭筋の雛をパンプしている。
「タコとマシュマロチョコうげえええまたかよ」
堕天は滅亡した。
「いいだろ、どうせ堕天は納豆とキムチとかいう臭くてうんちと下痢ピーみたいな人間の好む罰ゲーム入れるんだろ」
「マシュマロもおしっこだろうが」
おい、お前ら下品すぎるだろ、やめろ。
「だめだ、うげええゲロパ」
「お前ら流石に世間に喧嘩売ってるぞ」
俺が提案する為、堕天とまりもの間に入る。
「じゃあこうしろ、右半分はたこ、左半分はチョコ」
「えーやだよ、もういいや、こいつらと食べない」
まりもはテレビの前でミントちゃん☆を見て、身体をフリフリしている。
キコウが生地をだまにならいようにくるくるして、たこ焼き器の鉄板に流し込みだした。
「子供か、すねんなよ。おい、まりもこっちに来い、たこ焼きは時間が命だ」
「こうなったまりもは拗ねモード全開で戻ってこないからね、しばらく置いとくのが一番。後からお腹空いてくるよ」
太陽はこの4姉妹のお母さんみたいだ。
「だが、俺渾身、カリフワっレベル最強すぎてたこ焼きに転生したんだけどを食べてほしい、まりも、堕天、ゲームをしよう。今から俺の考えてる事を当てれば、自分のたこ焼きの範囲、陣地を広げることが可能」
「何だと、お前の考えてる事なんか知らん」
俺は大量のマシュマロを掴んで、鉄板に入れようとするが、堕天が手で掴む。
「待て、やろう、やらしてくれ」
「じゃあ、今俺が思っている事のヒントを与えてやる、そうだな、今お風呂に入ってるきらりの問題だ。きらりには、大親友の結城ロミという生徒がいる。その結城ロミは現在行方不明になっていて、どこにいるのか探している。問題、結城ロミはどんな容姿だ」
「誰だそれ」
「きらりの大親友だとさ」
「正解はGカップ」
「関係ないだろ、どんな容姿なんだ、さあランダムで答えていいぞ」
「大親友は、星になりましたとさ」
「いいね!大親友ペウス座きらり」
「やっぱこうだよなー。お前も結城ロミの事知らないか」
「となりに僕のミントペウス座太陽もいれて」
太陽も参加してきたが、無視だ。
そこでキコウがダンボールを外しながら、
重要な事を口にする。
「記憶を消すよう頼まれたんだ、それだけだ」
「…キコウは結城ロミを知っているのか」
「全くわからないが、記憶が一度リセットされた事がある。1915年にーーたしか」
「そうか、キコウ大正解だ、キコウは大量すぎてもうお腹いっぱいよの権利をやる」
「はあー?結局かよ」
ぎゅるーと誰かのお腹の音が鳴った。
「はい、おしまい。きらりが来たら、俺渾身、カリフワっレベル最強すぎてたこ焼き転生したんだけどを作ってやるぞ」
そこにキラリから湯気が上がっていて、
「あー腹ぺろー」
堕天、まりも、キコウ、キラリは喧嘩しながら、俺の転生たこ焼きを食べてくれるのであった。




