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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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92話 鍛錬の誘い

ベンチに座りながらレミちゃんを見ていると鏡花さんが話しかけてきた。

「セツナ、なんだか暇そうだな」

「まぁ、レミちゃんを見るっていう事で手一杯なんだ」

「そうか、暇なら私と一度手合わせを願いたいところだが」

「私は暇じゃあないから千尋さんを生贄に」

私は千尋さんを生贄にしようとした。

「ちょっと!?」

「あっ、聞こえてた?」

「よくわかった、お前は暇だ。ちょっと鍛錬に付き合え」

鏡花さんは私の手首を引き、強制的に鍛錬に付き合わされた。

「それで鍛錬だがこの模造刀で行う、いいな」

「分かりました、ならやりましょう」

私と鏡花さんは実戦形式の鍛錬をし始めた、すると鏡花さんはすぐに私の近くに寄ってきた。

「ほら、早く受けを取らないと」

「くっ!」

鏡花さんの刀の一閃が私の脇腹に当たった。どうやらガードが遅かったようだ。

「ほら、攻撃は二段、三段と続くぞ」

鏡花さんの刀がグニャグニャと動くように見え、ガードするのがとても難しくなっていった。

(クソッ……じっくり見れば見るほど刃がグニャグニャ動く、どうやって見切ればいいんだ!?)

結果、私は鏡花さんにボコボコにされ、全身あざだらけになった。

「参りましたぁ」

「セツナはこの程度か、攻撃は出来ても防御が出来ないと駄目だぞ」

鏡花さんに無理やり立たされた私はベンチに座らされた。

「ほら、千尋殿もやるか?」

「私はやめとく、せっちゃんみたいになりたくないからね」

「なら私はスポンジの棒でやるから」

「ならいいけど、素人だよ?」

千尋さんと鏡花さんが鍛錬するらしい、私は静かにその戦いの行方を見ることにした。

(しかし鏡花さんの剣筋が見えなかった、改めてみると鏡花さんの刀の技術が研ぎ澄まされてた)

そして鍛錬が始まった早々、鏡花さんがスポンジの棒で千尋さんをボコボコにしていった。

「棒を持ってぼぉっとするなよ?」

「ぼぎゃぁぁ!?!?」

そして千尋さんは私の4分の1の時間耐え、ギブアップした。

「もうだめでぇす」

「歯ごたえが無かったでござるな」

「鏡花さんって強いんですね」

「ああ、この道数十年、研ぎ澄まされるってわけでござるよ」

「でもどうして攻撃を見切れるんですか?」

「それは簡単なことでござるよ、敵の殺気に目線や手首の向きで分かるでござるよ」

(私には分からないことだなぁ、一体鏡花さんには何が見えてるんだろう)

私は鏡花さんの言っている事が分からず、頭がパンクしそうだった。

「だがその技は数十年剣術を磨き続けてきた結果、授かった能力だ」

「何を言っているのか分からなかった」

「ふふふ、そうでござるか」

これを機に鏡花さんの過去話を聞き出そうとした。

「そういえば鏡花さんの過去ってどんなことがあったんですか?」

「それは言えないな、セツナには理解できない事だ」

「どうしても話してくれないの?」

それ以降鏡花さんは過去の話を話してくれなかった。何かトラウマがあるのかと勝手に考察してしまうが知らない方がよかったっていう事もあるだろうし考えなかった。

「そういえばせっちゃんってセリア家出身だったよね?」

千尋さんが私に話しかけてくるとセリア家の話題を出した。

「多分そうだね」

そう言って私は胸元に隠してあるロザリオを出した。

「フローズンと同じロザリオだね、でも彫ってある文字は違うね」

「これで私はいったい何者か分かったんだよね」

そう、私はセリア家だが分家の末裔なのだ。

「私さ、一応本家の方の人たちと仲がいいんだ。コンタクトを取りたいと思う?」

「まぁ……私が一体何者か確かめたいからね」

「なら大阪から帰った後、会ってみるといい」

千尋さんはとある場所に電話をすると頭をペコペコしだした。

(もしかして千尋さんより強い人なのかな?)

でも本家の話を聞いて私の過去が分かるかと言われたら分からないかもしれない、だけど手がかりさえあればいいと私は願うのだった。

「私は部屋に戻る、千尋さん鍵返して」

「私を鍵当番って思ってないか?」

「いいや、全然」

私はレミちゃんを回収し、部屋に帰っていった。

(さてと、昼寝でもするかな)

私はレミちゃんを横に置き、昼寝をし始めた。途中でお腹に何かが載る感触があったが恐らくレミちゃんは私の腹の上で眠ったのだろう。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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