81話 警察署占拠
早速私たちは天王寺方面で聞き込みを始めていった。
(でもとっても忙しそうな人には声をかけれないよね。あれ、ここに居る人たちのほとんどが通勤の人だね)
周りを見るとスーツ姿の人がいそいそと駅の方に向かっているのが分かった。
(もしかして聞き込みをする場所を間違えたのかな)
私はふと空を見た。
(やっぱり空に突然亀裂が走ってるのは空の模様じゃあなかったか、ならどうして?)
私は千尋さんの聞きこみ場所に向かった。
「千尋さん、もうライさんに電話を掛けたらいいと思うけど、どう?」
「電話を掛けてもいい時間帯になって来たし、ちょっと電話してくる」
千尋さんはライさんに電話をするために人が通らない場所に行き、電話をした。
(もしあの亀裂が電脳世界に通ずるヒビだとしたらとてもまずくないかな)
千尋さんが頭をペコペコと下げた、すると突然千尋さんの体が固まった。
「嘘だろ……!?」
千尋さんは空を見てこう言った。
「せっちゃん、今すぐみんなを呼んで」
「どうしたの?」
「今すぐ呼んできて!!早く!」
千尋さんが誰かに電話をし始め、私は仕方なくみんなを呼びに行った。
(一体何があったって言うんだよ……!)
私はラムダやジータ、鏡花さんを呼びに各地を走り回った、そして後ろにいるレミちゃんは大人しくしてくれていた。
「ラムダ!ジータ!今すぐ戻ってきてくれ!」
「どうしたの?」
「千尋さんが今すぐ戻ってって」
「分かったけど鏡花さんは?」
「私が呼びに行ってくる!」
私は奥にいる鏡花さんを呼びに行った。
「すげー乳!」
「おねーさん、ちょっとホテル行かない?」
鏡花さんの元に着いた私が見た物はナンパをされている鏡花さんだった。
「ふぅん、ならお前が私に見合う男かどうか、見極めてやる」
(まずい、このままだと鏡花さんが男を切り捨ててしまう!!)
私は鏡花さんの腰を掴み、後ろに引きずっていった。
「鏡花さん、招集かかりましたよ」
「そうか、今日はここまでだ」
そう言って私と鏡花さんは走って千尋さんの元に戻っていったのだった。
「千尋さん、みんな集めました」
「そうか、ありがとうな」
千尋さんはスマホをポケットにしまうと空に浮かんでいる亀裂を指さした。
「あれ、気になっているようだけどね、あれは正式にヒビと分かった。だがあの規模のヒビは私たちにはどうすることもできない」
「ならどうすればいいんだ?」
「……あのヒビを開けた人物を殺せばいいんだ。そしてせっちゃん、前に電脳世界に入った時、大量にペットロボがいただろう、恐らくあのヒビを開けた正体、それはシグマだ」
「シグマがあのヒビを開けた?」
「そう考えた方がいいな。それであのヒビがしっかりと開くまで猶予はある。だから私たちが打てる作戦は今のうちにやっておいた方がいい」
「千尋さん、もしかして……」
「シグマと直接戦うこともあるかもしれない。心してかかるように」
私たちの間で独特な緊張感の中、千尋さんはとある人に電話を掛けようとしていたが全然かからなかった。
「クソッ、どうしてかからないんだ」
「誰に電話を?」
「奥山だよ、全然電話がつながらないんだ」
「まさかだけどシグマが拠点としようとしている場所……」
「そのまさかがまさかにならないように祈らないとな」
そう言って千尋さんは急に警察本部に向かい始めた。
「可能性は潰す、だから今すぐ行くぞ!」
「ちょっと待ってよ千尋さん!!」
私は千尋さんの後を追って行った。そして鏡花さんたちやラムダ、ジータも私の後を追うのだった。
「まったく、これだから千尋は嫌だ」
「ちょっと待ってくださいよ千尋さん!!」
「ねーちゃん~まって~」
だが私の放った一言が本当になるなんて思わなかった。
「……どうしてペットロボが警察本部の周りにいるんだ?」
警察本部の周りにはもうすでにペットロボが警戒していて入り口には血の跡がびっしりとついていた。
「もう攻撃は始まっていたのか、仕方ない。今はこのペットロボを殲滅するぞ!」
そう言って各々戦闘態勢に入っていった。
「これでこそ戦闘が楽しくなるよのぉ」
「鏡花さん、あまり前に出すぎないで」
私と鏡花さんは正面から切り込んでいった。
「オラオラァ!!超常現象対策課だコノヤロー!!」
そして超常現象対策課VSシグマのペットロボ軍の戦いに入っていくのであった。
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