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8話 平穏な朝

翌日、ベッドから起き上がると千尋さんとラムダはぐっすりと眠っていた。

(二人を起こさないように静かに起きないと……ね)

ラムダの顔には新聞紙が張り付いていて寝る寸前まで新聞の記事を見ていたのが想像できる。

(ラムダは新聞紙が好きなのかな?)

超常現象対策課の外に出て、会社の外に出ると空は青く、空気が綺麗だった。

(とっても気持ちがいいほどに空が青い……気持ちがいいなぁ)

「すぅぅ……はぁ~」

私は思いっきり息を吸い、そして吐いた。

(とても清々しい朝だ……まるで新品の下着を着て夜明けを見たようになんて清々しいんだ!)

通勤する人々もいれば学校に向かう学生もいて平和という二文字でこの町は表せれた。

(おなかが空いたしコンビニに行っておにぎりかカップ麺を買ってこようかな)

私はそのままの足でコンビニへと向かった。そこで私はポケットに入っていた262円でカップ麺を買った。そしておつりは12円しかなかった。

「たった12円でどう生きていけばいいんだよぉ」

だが一つだけ買えたカップ麺にコンビニの湯沸かし器で出来た湯を入れ、3分待った。

(さてと、どんな味なのかなぁ?)

私はカップ麺の麺を食べた。

(ん~とてもスープと麺が絡み合っていてとてつもないジャンキーな味がする……これ完全栄養食って認定します)

カップ麺の麺を食べていくと最終的に残るのはスープだった。

「このまま捨てるのはもったいないし、飲んじゃうか」

私はカップ麺のスープを一気に飲んだ。

(豚骨とうっすらと魚介の出汁が感じられる……この味は物凄くこだわっている味だ!!!)

腹は満たされなかったがとても満足感のある一杯だった。金があればカップ麺のタワーが出来るぐらいの量を買っていたのだろう。

「あれ、ここに居たんだ」

コンビニにフローズンさんが入ってきて私見つけたらしい。

「どうも、おはようございます……」

「そんなかしこまらなくてもいいのよ~会社の外だし、気楽に話そうよ」

そう言ってフローズンさんは私の横に座った。

「そういえばそのロザリオ、私たちセリア家の物なんだけど、記憶を無理やり見せる人に頼んであなたの存在を調べたんだ」

「そうなんですね……」

「それで分かったこと、セツナはセリア家の分家の方だけどまだ血はつながっているってことだね」

「つまりだけど、私から見てフローズンさんは……いとこって事ですか?」

「そうなるな。3代前、ひぃおじいちゃんの代から分家が始まっていてね、その分家の子孫があなたってわけ」

「そうなんですね……」

「だからセリア家特有の身体能力が凄いんだよね……私でもびっくりしちゃうけど」

「身体能力……かぁ」

(確かに今まで考えてこなかったけどジャンプやダッシュが他の人と少し違っていた、もしかしてそれはセリアの血が流れているからなのかな)

「それにレガリアという特殊能力があるのだが……それは後で話そう」

「フローズンさんのレガリア……とてもワクワクします」

「そうだろう、私はとても強いレガリアを持ってるんだぞ~?」

フローズンさんがそう言ってきて私はとても楽しいと思っていた。

「まっ、そういう難しい話は仕事中にでも。それで腕の調子はどうだ?何か変な感じはないか?」

「無いですね……いったいあの腕は何でしょうね?」

「死の間際に発現した腕だし……一体その正体は何だろうね」

(この人……イレギュラーだといって私を殺そうとしたのよね……?どうして馴れ馴れしいの?)

「どうして私に対して馴れ馴れしいんですか?昨日私を処分しようとしてましたよね?」

「あーその件か、じつはライさんに説明されてな、うまく行けば会社の目的達成に一歩近づくって言ってたんだ」

「そうなんですね……」

「気にすることは無いよ。暴走したら私が止めるだけだから」

その時、支給されているスマホが鳴り響いた。

{超常現象発生。職員はポジションについてください}

「おっと、呼び出し食らったね。じゃ頑張ってこい!」

「そうだね、行ってくるよ」

私は急いでカップ麺の容器をゴミ箱に捨て、その足で会社に戻っていった。

「うみゃぁ……眠い~」

「そうだなラムダ……」

「あれ千尋さんとラムダ、いたんですね」

「アラームで起こされたんだ、あと数時間は寝ておきたかったよ」

「そうだね~」

寝起きでとても体が硬い千尋さんとラムダはストレッチをしながら電車に乗り込んだ。

「ったく、私が体をほぐしてあげますね」

私は電車に乗り込み、二人の体をほぐしていった。その間に電車はヒビがある地域の最寄り駅に向かって発車していた。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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