72話 なれ合い
私はコンビニがある階層に移動して飲み物を買った。
(ミックスジュースっていうの、ちょっと癖になるしもう一度飲んでみよう)
その時ラムダが同じくコンビニと同じ階層に居たのを発見した。
「おーいラムダ~」
「あっ、セツナさんだ、どうしました?」
「ラムダも何かを買いに?」
「お土産を買いに来たんですよ」
「お土産を買うのは最終日とか最終日前日にした方がいいかもよ。荷物多くなるだろうし」
「確かにそうですね……ありがとうございます」
そう言うついでに私はラムダにミックスジュースを勧めた。
「ミックスジュースですか……私はコンビニによくあるコーヒーが好きなんですけど……わかります?」
「コンビニコーヒーかぁ……飲んだことは無いかも」
「短時間で出来るので眠い時に一発行動を起こしたいのなら便利ですよ」
「へぇ~救急隊員って寝ようとしても出動とかであまり寝れないんだっけ?」
「寝れないですよ……本当に……」
ラムダは頭を抱え、照れくさそうにしていた。
(ラムダ……なんだか記憶が戻ってからかは知らないけど表情豊かになったなぁ)
ラムダは前までは作ったような笑顔をしていたが今となっては自然な表情をするようになった。
「私の顔に何か?」
「いや、なんだか表情が豊かになったなぁって思ってたんだ」
「そうですかね……?」
「ほらなんだか自然に笑顔が出来るようになってるじゃんか!」
「こ……こうですか?」
ラムダはニマァーと笑い顔をした。
「なんだか怖いけど表情豊かになってるぞ!」
「そういえば私何をしにここに来たんだっけ」
ラムダはここのフロアに何をしに来たのか会話で忘れてしまったのだった。
「そうだ、ペットロボについて一般の人に聞きに来たんだ」
「ペットロボ……ああ、あいつらの事についてか」
「そう、猫型や犬型がいたと思うけど……本物の猫や犬っているのかなって」
「いると思うけど……ペットロボが生まれているからかなり個体数は少なくなっていると思うな」
「だから一般人に聞こうとしてたんだ」
「なら私もついて行くよ」
「なら聞き込み頼みますよ」
そう言ってラムダは一般客に聞き込みをしていった。
(ペットロボとは何かという事を頭に叩き込んでおかないと……だな)
私も一般客にペットロボとは何かという事を聞きに行った。
「すいません、お話いいですか?」
「おや、どうしました?」
最初に聞き込みをしたのはフロントマンだった。
「ペットロボについて聞きたいんですが……いいですか?」
「ええ、良いですよ」
「まずペットロボはどういう経緯で作られたんですか?」
「動物が少なくなった今、生き物をロボットに見立てて飼おうと言う事が流行になって開発されたと聞いたことはありますね」
「それで人を襲うってことはありますかね?」
「まずロボットの三原則で制限されているので襲うことは無いかと」
その時豪華なスーツに身にまとった人が入ってきた。
「あっ、どうもいらっしゃいませ」
「今日宿泊予定の設樂だ」
「少々お待ちください……設樂様ですね、どうぞ1203の鍵です」
(とってもこの人忙しそうだなぁ……でもとっても好印象だなぁ)
「話しても大丈夫でしょうか?」
「いいですよ」
私は最大の疑問をぶつけてみた。
「ペットロボってハッキングされたりしないんですか?」
その問いにフロントマンは答えようとした、だが後ろで豪華なスーツに身にまとった人の足が止まった。
「ペットロボがハッキングされたっていう事件は多分なかったなぁ……でも野良ロボになったら気性が荒くなったとは聞いたことがある」
その時後ろから声をかけてくる人がいた。
「君、今ペットロボの事について話をした?」
「ええ……私全く知らないのでこの人に聞いたんですけど……」
「まったく知らないのか?ニュースは見た事があるのか?」
「いえ……ですが犬のペットロボが私に襲ってきたんですよ」
その言葉に男は頭を傾げた。
「ペットロボは確か人を襲わないはずだがな……」
「そもそもあなたは何者なのよ!?ペットロボが好きなの!?」
「だってその製作者、俺だもん」
その一言に私は凍り付いた。
「う……うぇい?」
私が固まっているのを見つけたラムダがこっちに近づいてきた。
「ペットロボに関して何か分かったんですか?」
私は男に向かって震える指で指した。
「この人……ペットロボの製作者」
「……本当ですか?」
「ええ、製作者ですよ」
「これは月までぶっ飛ぶ衝撃だわ……」
ラムダはこれ以上ないチャンスと言う事でその人に質問をぶつけてきた。
「ペットロボってどういうAIを!?」
「人の感情を読み取って最適な愛嬌を振りまくんだ、だがハッキングされて凶暴性が増すのだろうか?」
その人はハッキングされることに不可解と思っていた。
「ハッキングの件はこちらで対処しておく、今日は寝させてくれないか」
そう言うとペットロボ製作者の人はトボトボと客室に向かっていった。
「まさかペットロボの製作者に出会っちゃうとはね……どんな確率だよ」
「これってセツナさんの運じゃあないですか!?」
「そうなのかなぁ……?」
私はラムダになぜか持ち上げられ、勝手に気持ちよくなっていったのだった。そして私はラムダと別れ、宿泊部屋に帰ったのだった。
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