62話 荷物まとめ
会社に帰ってきた私たちは大阪に向かう準備をしていった。
「まさか北海道に行って一日後に大阪に行かないといけないなんて……」
「私はライさんに大阪に行くことを伝えに行く、みんなは準備をしておいてくれ」
千尋さんはライさんに大阪に行くことを伝えに行き、私たちは荷物をキャリーケースに詰めていった。
(そういえば鏡花さんはどうなんだろ)
鏡花さんに目をやると刀をポンポンしていた。
「鏡花さん、荷物をまとめないんですか?」
「私はパンツと布があれば十分だ」
「ほら早く用意してくださいよ~」
私は鏡花さんの背中を押した。
「ちょっと……なんなのよ」
「ほら下着類をキャリーケースに入れてくださいよ~」
「……そういうなら家に行っていろいろと詰めてくるでござる」
そう言って鏡花さんはキャリーケースに乗っていった。
(キャリーケースに乗るんだ……まぁ疲れないし……)
そして千尋さんが帰ってきた。
「今、鏡花がキャリーケースに乗って家に帰っていったんだけど……」
「うん、家に戻らせて服を詰めてくるようにって」
「せっちゃんが言うほどなのか?」
「だって鏡花さん、持って行くものはパンツと布って言ってたんだよ?」
「まぁ……そうだよな」
千尋さんは困った顔をしていた。
「それでだが正式に大阪遠征が決まった、一週間程度を予定している」
「おっ、一週間!」
「そうだ、不測の事態があったら駄目だからな、多めに請求した」
「請求って」
そして千尋さんは荷物をまとめ始めた。
「それでさ、どうして北海道遠征終えた後にすぐ大阪遠征って……」
「それさっき話した」
「ありゃりゃ」
そして私たちは荷物をまとめ終えると鏡花さんを入り口で待った。
(まだかな……)
ラムダとジータはわちゃわちゃと遊んでいて仲のいい終いのように見えてきた。
(とっても楽しそうだなぁ)
そして数十分後、鏡花さんがキャリーケースに乗ってきた。
「とりあえず詰めてきた」
「服を詰めてきたのよね……?」
「そうだ、服を詰めてきた」
鏡花さんの服という物が何なのか恐ろしいが……これで大阪に行ける。
「じゃ、大阪行きの飛行機目掛けてGO!」
千尋さんがそう言うと私たちは空港目掛けて歩き出した。
「このまま空港まで歩く気なの?」
「そうだけど?」
足が棒になりそうだなぁと思いつつ、私たちは大阪に向かい始めたのだった。
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