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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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60話 久しぶりの出撃

{超常現象発生、職員はポジションについてください}

久しぶりに聞いたアナウンスに私たちは殺意が湧いてきた。

「最近聞いてなかったこのムカつく声のアナウンス、暴れたくなるね」

「千尋さん、気分押さえてくださいよ」

私たちは電車のホームに向かった。

「こことてもいいね」

電車の中に居たのは鏡花さんだった。

「鏡花さん……どうしてここに居るんです?」

「ライにここを紹介された時にアナウンスされ、ここに待機しておいてと言われたんでござる」

「そうなんだ……」

「それでなんだが……部隊名とてもダサイね」

「まぁ……仕方ないよ」

そしてみんなが電車に乗り込み、走り出した。

(さてと駅弁駅弁っと)

何故か電車の設備が豪華になっていて着くまでの遊びの道具が増えていたのだった。

「ジータ、四目並べやろ~」

「いいよ~」

「まったく、新しく設置された遊び道具、居るの?」

ジータとラムダはテーブルで四目並べをやっている横で私は駅弁を4つ食べていた。

「とても大食いだな……」

「これだけ食べても全然腹が膨れないんだよね~」

「大食いチャレンジ無敵でござるな」

鏡花さんは何をやっているのかというと刀の手入れをしていた。

(刀をポンポンしてるなぁ……でもこの作業は何をしてるんだろう)

「鏡花さん、そのポンポンしてるのって何なの?」

「これは古い油を取ってるんでござるよ、錆びるといけないのでな」

「そうなんですね……」

「刀の汚れは心の汚れだ」

「かっこいい~」

「セツナの刀はやらなくてもいいのか?」

「私の刀はどうなんだろ……ぽんぽんやらなくてもいいのかな」

私は刀を出し、刃の部分を見た。

(綺麗だなぁ……輝いてるよ)

「とても綺麗だ、手入れはしているのか?」

「いやしてないけど……」

「そうか、とてもきれいな心だ」

そう言って鏡花さんは刀をポンポンしていった。

「着くまでまだまだ時間かかりそうだね」

「せっちゃんはまだ駅弁食べるか?」

「いいや、4つで勘弁」

そして私は電車の座席でくつろいだ。

(そういえば鏡花さん、服装はそのままなんだ……)

「この服の事を思っているのかい?セツナ」

鏡花さんは私の思っていることを口に出した。

「ばれていたのか……」

「ばれていたさ、この服はライに頼んでこのままでいいと言われている」

「そうなのね……それで巡礼者ってのはどうするの?」

「その事だが……この会社に手を貸しながら巡礼者として活動する予定だ」

「大丈夫?負担にならない?」

「大丈夫だ、体力には自信があるのでな」

そう鏡花さんが自信満々に言うと目的地に着いたらしい。

「おっと、もう着いたのか」

「もう着いたと言っても1時間ぐらいは経っているのかな」

私たちは駅のホームに降り立ち、ヒビが発生した箇所を探していったのだった。





私たちがいる場所とは違う場所で同じ時、とある人物がある物を探していた。

「どこだー?アルバー!何処に行ったー!」

とある少年は逃げたペットを探して路地裏に入った。子犬の声が聞こえ、少年はその方向に行った。

「……へ?」

少年が目にした光景、それはペットの形をしたロボットが無残にも子犬の血を口元につけていた。

「アルバー……う……うわぁぁぁ!!!」

ペットロボットは少年に向かって飛びかかり、ロボットの表面に少年の血が飛び散った。

「良い子だ良い子だ、よく食べろ。そして少年、こんな真っ暗闇の場所に紛れ込んだら……悪い子になっちゃうじゃあないか」

奥から美少女がやってくるとペットロボットを撫で始めた。

「この子は人を襲うんだ、それにまだまだペットロボはいるんだ、邪魔をしないで」

どうやら私たちの知らない所で面倒なことが起こっていたのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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