56話 バグを食べても治らない傷
輸血やらやけどの治療をした私だったが念のため入院することになった。そして病室に運ばれたが横には千尋さんがいた。
「あれ、千尋さん目が覚めてるじゃあないですか」
「そうなんだよね~あはは、それでどうしてせっちゃんは包帯ぐるぐる巻きなんだい?」
(そういえば千尋さん、私たちがさっき戦ったことを知らないんだよな)
私は千尋さんに今さっきあったことを話そうとした。だが話そうとした直後にラムダたちが病室に入ってきた。
「千尋さん!!!大丈夫ってオワァァァァ!?!?」
千尋さんの横に私が全身包帯ぐるぐる巻きでいるからラムダが思わず叫んでいた。
「結局火傷はバグを食べても治らなかったのか?」
「そうだね、それに知らない人に斬りかかられてね」
千尋さんは話の流れが分からず固まっていた。
「ちょっとまって、頭がオーバーヒートするんだけど」
「とりあえず今まであったことを話すけどさ、仰天しすぎて気絶しないでね」
私は今さっき会ったことを1から10まで話すことにした。
「私はユプシロンの手下からユプシロンを殺した、最後は千尋さんが知っている人と共闘だったけど」
「そうそう、確か名前は安城寺さんだ」
「安城寺……知らないな」
「私たちがヘリコプターで離脱した時に居たアルターエゴ、もといピルグリムだ」
「そのピルグリムっていったい何者だ?」
「巡礼者っていう感じで各地を転々としてるらしいけど……正直私にも分からない」
するとラムダやジータの後ろに私をここに送り届けてくれた人がいた。
「それでラムダとジータの後ろにいるのがその巡礼者だ」
「っていつの間に」
足音をしていなかった、通りでラムダとジータとレイさんに気配を気取られなかったのか。
「そうだ、安城寺の件では助かった」
「いいや、私たちはただ単に千尋さんの敵を取ろうとしてたんだ」
「そうか、私は永遠に咲く桜を探していてな、ここにないかと探しに来たでござる」
(永遠に咲く桜……そういえば)
私は永遠に咲く桜について覚えがあった。
「そういえば今の時期桜が咲いている場所があったなぁ」
「それは真なのか!?」
「まぁ今はこんな体だ、すぐには連れていけないけど必ず行こうか」
「そうか、なら名前を伝えておこう。名は宮杉鏡花だ」
「私はセリア・セツナだ」
そう言って私たちはアイコンタクトで最低限の会釈をすると鏡花は後ろを向いた。
「呼びたいのならこの電話番号に電話をするがいい、私が出る」
そう言って私に電話番号が書かれた紙を渡してきた。
「わかった、治ったら行こう」
そう言って鏡花は病室を後にした。
「それでもうユプシロンは死んだのよね?」
「そうだ、私が最後首を斬った」
「そうか、ならもう安全……か」
そして私と千尋さんは病院で治療をしていき、他のメンバーは豪邸にいったん帰り、会社に帰る準備をしていったのだった。
最後まで見てくれてありがとうございます。
少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想とレビューをお願いします!
評価が自分のモチベーションになってハッスルハッスルするのでよろしくお願いします!




