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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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51話 謎の狙撃

私とレイさんは街中を歩きつつリンゴを食べていた。

「このリンゴ美味しいね」

「そりゃブランド物だからね、美味しくないわけないじゃあないのよ」

「そりゃそうか」

和気あいあいとした会話をしているとレイさんは急に光を操りだした。

「レイさん?」

「ただ単にレガリアで遊んでいるだけだ、別に深い意味は無い」

レイさんの周りには光の球が集まり、軍隊のように統率されているかのようにきれいに動いていた。

「綺麗ですね~」

「これでプラネタリウム作れないかなぁ」

レガリアで遊んでいる時、信号に捕まった。

「……仕方ないか、小休止だ」

私とレイさんは飲み物を飲み始めた。だが急に私のペットボトルの下半分が飛び散った。

(……ん?)

私は再度ペットボトルを見ると綺麗にペットボトルの下半分が綺麗に飛び散っていた。

「……よく見えるようになったなぁ」

「そんなことを言ってないで早く逃げるぞ!」

レイさんは私の手を引いてビルの壁を走っていった。

「えぇええええ!?!?」

(レイさんビルの壁をダッシュで登っていってる!?これもレガリアなのか!?)

そして私とレイさんはビルの屋上にやってきた。

「さすがに壁走りのレガリアは疲れる……半分人間の力だぞ」

「いや人間の力でも壁を走って登れないから」

レイさんは両手の親指と人差し指でズームして索敵をした。

「うーん、私たちを狙っている人は今のところ見当たらないね、残念」

「でもどうして私を狙ったんだ?」

「……多分だけど飲み物を飲まなかったらセツナの顔はぶっ飛んでたな」

レイさんがそう冷静に言った。

「怖いこと言わないでくださいよ」

「ならその上半分しか残ってないペットボトルを飲もうとして」

「どういうことなのかな」

私はペットボトルの中を飲むふりをした。

「恐らく弾が当たったのは下半分のあたり、セツナ、飲むのをやめて信号待ちの体勢になって」

「分かったけど……」

私は不満げに信号待ちの時の体勢に戻った。

「あら不思議、弾がセツナの顔面に当たるじゃあないの」

「確かに命中するね、ならあの時飲み物を飲まなかったら……」

「この場にいないね」

その一言に私は鳥肌が立った。

「なにそれ怖!?」

「しかしよかったよ、弾が外れてくれて」

そしてこの後どう動くかレイさんと話した。

「しかしこのままだと一方的に撃たれ続けるってことだな」

「そうですね……」

「ド派手に暴れるとさすがに一般人を巻き込むからなぁ……」

レイさんは周りを観て何をしたらいいのかと考え込んでいた。

「とりあえずこの場から去ることを考えた方がいいですね、雨雲が近づいてますし」

「どうして雨が降ったら駄目なんだ?」

「雨が降ると音があまり聞こえなくなるじゃあないですか、敵の接近に気が付きにくくなるんですよ」

「そう考えるか、なら早くこの場から撤退することにシフトするか」

レイさんは首元から布切れを出した。

「その布切れは一体?」

「セツナ、掴まっていてよ」

私はレイさんにしがみついた。

「掴みましたけど?」

「これは建物から建物に移動するときに使える布だ、これを使うとはな」

レイさんは向かいのビルに布を引っかけた。

「あれの先端には磁石が使われていてな、私含め3人の重量を支えれる。飛ぶぞ!」

レイさんは飛び降り、向かいのビルに向かって勢いをつけた。

「届けぇえ!!!」

そして向かいのビルに何とかたどり着いた私とレイさんは大人しく非常階段から地上に出ることにした。

「恐らく奴はまだあのビルに私たちがいるという勘違いを起こしているはずだ、今のうちに逃げるぞ!」

「そうですね……レイさんって案外レガリアの特徴分かってるんですね」

「何言ってるんだ?」

「私なんかまだまだですよ、レガリアなんてあまり使いこなせないですし」

「最初は誰だってそうだ、どんどん使っていって上達させていくんだ」

「上達かぁ……」

そして私とレイさんは無事にその場を切り抜け、協力組織の豪邸に帰ることに成功したのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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