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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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31話 レガリアの応用

目の前にいる人間は外を見ながら私たちに話しかけてきた。

「……外は綺麗だね」

「お前は一体誰なんだ!?」

奴は少しだけ笑い、ゆっくりと動き出した。

「ふふっ。私かい?」

すると奴は私たちの目の前に立った。

「私はね……最近この地にやってきたんだ」

すると奴はスカートを徐々にたくし上げていった。

「良かったな、この中に男はいないぞ」

「男がいない?私は色仕掛けで見せるわけじゃあないぞ」

すると奴のスカートの中から虫がやってきた。

「虫ぃぃぃ!!!」

千尋さんがこの場から逃げようとしたが私が食い止めた。

「そんな虫、私が叩き潰してやる」

私は矢を周りに出したがいつもとは違い矢の本数が増えていた。

(矢の本数が増えている……体になじんできたから使いこなせるようになったのかな)

私は矢を放ち虫の顔に的確に突き刺していった。

(しかし虫の数が多い……私のレガリアでも数には勝てない)

私たちはじりじりと下がっていったがラムダとジータは急いで部屋の外に出ていった。

「ちょっとラムダとジータ!?」

「あなたの仲間はあなたたちを見捨てて逃げるなんて、最高じゃあないか!!」

私たちも逃げようとしたが上から大きな蜘蛛がドアを閉じて塞いできた。

「蜘蛛ォォオ!!!」

「千尋さん一旦黙れ!!!」

(まずい、千尋さんがノイズでしかない……退路は塞がれてしまった、絶体絶命ってこの事か)

千尋さんを先導しながらの戦闘はとても苦だ。

「さぁさぁ、私の人形たち!狂ったように戦いなさい!」

「クソッ……」

(奴のレガリアはなんだ!?虫を操るのか!?だがバグが虫に寄生してある以上、制御できるのか?いや待てよ……)

私は地面にいる小さなアリを踏みつぶした。

(なるほどね……こんな小さなアリにも寄生してある……ライさんが居てくれれば……!)

私は奴のレガリアについてわかり切っていた。

「お前のレガリア、分かったぞ」

「そうか?言ってみろ」

「普通じゃあ考えられないが……今わかった!」

私はレガリアで矢を出し、奴に向かって放った。

「へぇ、私を狙うのね」

当然奴は虫を肉壁にして矢を防いだ。

「お前のレガリアは寄生バグを作り出すことと虫を操ることだ!」

「……なかなか頭が切れるのね」

奴の肩から何かが生えてきた。

「ふぅ、このレガリアは体になじみ始めてたけど……とっても今清々しい気持ちだ」

奴の肩から生えてきたものはムカデみたいなものだった。それはぬるぬるテカテカしていて自由自在に動かせるようだった。

「これでお前たちを捕食できる……」

「ふきゅう」

千尋さんはあまりにも虫が部屋の中に居すぎて気絶してしまった。奴は私たちに向かってムカデの胴体で鞭のように攻撃してきた。

「千尋さん!?って痛い!」

私は千尋さんを引きずって奴の攻撃をかわしていったが少しばかり攻撃に当たってしまった。

(痛いけど止まったら……千尋さんもろとも死んじゃう……)

だが周りには蜘蛛の巣が張り巡らされていて逃げる場所を制限されていた。

(重い……千尋さん……早く起き上がってぇ……!!!)

逃げることしかできない私は必死に逃げ続けることを考えた。

(一体どうしたらいいんだ……ヒビで逃げる……?いやそうなったらラムダやジータが殺されるかもしれない……どうしたら……)

私はドアまで下がったがなぜか蜘蛛が居なかった。だがドアには蜘蛛の糸が張られていてびくともしなさそうだった。

(なんだ?この変な匂いは……まるで何かが撒かれて気化したような……)

奴がこっちに突撃してきていたが私は千尋さんを引きずってその場を退避した。

「お前たちをぐちゃぐちゃに捕食してやるぅぅぅ!!!」

奴が私たちに飛んできた時、爆炎が私と千尋さんが居る部屋にあふれてきた。

(なんだこの火は!?)

その爆炎の影響かドアは吹き飛び、奴の体に強く叩きつけられた。

「飛んで火にいる夏の虫とは言ったか」

「なら私たちが火を作る!」

入り口に立っていたのはラムダとジータだった。

「ラムダとジータ!!!」

「セツナさん!助けに来ました!」

「ったく、遅いぞお前ら!!」

二人は部屋に入ってきたがジータの服が濡れていた。

「ジータ、どうして濡れているの?」

「どうして濡れているか……わかるか?」

ジータはライターを持ち、それを点けた。

「私のレガリアは超再生、こういう風に自分をトーチにするってことが可能ってわけ!」

「……全く頼りがいがあるよ」

ラムダは私たちに近づいてくると千尋さんを運んでくれた。

「後は私たちに任せてください」

「分かったけど大丈夫?」

「うん、もう私たちは文明の利器を得ましたので」

そしてラムダは私たちが居た部屋に入っていった。

「まったく、かっこいい後輩なんだから」

そう言って私は千尋さんを安全な場所まで引っ張っていった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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