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2話 電車出動

入社して数日、何も知らなかった私だが新聞紙やネット記事を読んでみて分かったことがある。この世界はどうやら2044年で都心部はとてもディストピアになっている、そしてここ大海町は田舎すぎて2024年の大海町の様子のまま発展していっているらしい。

「超常現象対策課の部屋って新聞紙大量に置いてるんですね」

「ここ超常現象対策課はいろいろな年代の新聞を貯蔵しておかないと過去の超常現象について調べられないからね……仕方ないよ」

千尋さんはスマホを触りながら私を見ていた。

「仕事は無いんです?」

「無いね、だけど超常現象が起こった際には出動しないといけないけど」

「千尋さんはこの扱いについて酷いって思ったことないですか?」

「無いね。話すととても長いけど……」

(それだけ千尋さんの過去、濃いのかな……?)

「簡潔にまとめれないの?」

「うーん、簡潔にまとめると死んで生き返った影響でねぇ……いろいろとややこしくなって学歴とかそういう関係で普通の仕事にはつけなくなった。だけどライさんが私を拾ってくれて、今の私があるんだ」

(生き返ったってことはアンデットだよね?でも皮膚は腐っていないし生気がある)

「死んで生き返ったってことはゾンビって事ですか?」

「ゾンビじゃあないけどね……死ぬ前はAっていう体、そしてこの体はBっていう体。つまり死んで魂になって、そしてBの体に魂を移したんだ」

「ですがどうして死んでしまったんですか?」

「この超常現象対策課に就職する前、綾瀬陽菜という人の寺の元に住んでた。そしてとある事件の調査で森熊村という村の跡地に居たんだ。その時に敵の襲撃に会ってしまったんだ」

「そうなんですね……苦労したんですね」

「苦労したよ、襲撃にあった時、敵は綾瀬さんと私を建物の壁をぶち抜くほどの威力で飛ばしたんだ。そこで綾瀬さんは腹に穴が開いて瀕死、そして私はその時半人半霊の状態だったからすべてを綾瀬さんに託したんだ。そして次に目が覚めたらこのBの体だったわけ」

「でもどうして別の体に魂が移ったんですかね?」

「私にもわからないけど……神が許してくれた一時の奇跡って思えばいいと思うよ」

「うーん……なんだかファンタジーですね」

「だろ?私はその展開ワクワクするんだよね~他人の体を奪うのは何故かゾクゾクするんだよ」

その時、アラームが鳴り響いた。

{超常現象発生、職員はポジションについてください}

「えっ!?急にアラームが!?」

「おっと、話はここまで、仕事だよ」

千尋さんは灰色の鉈を机から取り出し、腰に提げた。

「そういえばあなたの武器って何なの?」

千尋さんは私の武器が何なのか聞いているようだったが私はまだもらっていなかった。

「武器……?」

「おっと、無いんだっけ。とりあえずこの銃を持っておいて、素手よりはマシだ」

千尋さんから渡されたのはアサルトライフルだった。

「これで大丈夫なんですか?」

「まぁ……大丈夫」

千尋さんは言葉を濁し、どこか嫌な感じを漂わせていた。

「じゃ、行くよ」

千尋さんは壁に付いているボタンを押し、地下の扉を開いた。

「ほら、私の後をついてきなよ」

「はい!」

私は千尋さんの後をついて行くと電車のホームみたいな場所が見えてきた。

「移動は電車だよ。一応地下鉄やら新幹線やらの線路と繋がってるからまぁ……どこでもいけるね」

「そうなんですね……」

「速く乗り込むよ」

私と千尋さんは電車に乗り込んだ瞬間、電車は発進した。

「これ運転してる人は誰なんだろ」

「自動運転だよ、超常現象対策課が乗り込んだら自動発進するようにしてあるんだ」

「なるほど……」

電車がどんどんと加速していく中、私と千尋さんは椅子に座っていた。

「それでどこで超常現象が起こってるの?」

「四国の方だね、だけど四国が本州と繋がっている路線は一つだけなんだよね。だから時間はかかるかも」

「そうなんですね……」

すると千尋さんは後方に歩いて行くと駅弁を持ってきていた。

「ほら、これを食べて戦いに備えないとね」

「これって駅弁だよね」

「そうだね、全国の駅弁をそろえてあるらしい。これはライさんの趣味だ」

「ライさんって本当に変人なんですか?」

「変人だね、私と同じぐらい」

「……駅弁何があります?」

「言うより見てきたら?何があると言うより見に行った方が理解が進むと思うんだ」

「なら見てきます」

私は駅弁置き場を見に行った、そこには九州や四国、そして北海道の駅弁が全部綺麗に並んでいた。

「凄い……」

その時、腹の虫が鳴り、私は大阪の駅弁3つを持って机に置いた。

「えっ……あなた駅弁3つ食べるの?」

「おなかが空いているからね、仕方ないよ」

そして私と千尋さんは目的地に着くまで駅弁を食べながらくっちゃべっていった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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