18話 虐めてぇ?
会社に帰ってきた私たちは一旦ライさんにアルターエゴを見せた。
「……とても傷跡が酷いがどうしてだ?」
「出会った当初、こんな感じでした」
「酷いリスカの痕だ、どれだけ苦労してたんだ……」
「確かにリスカの痕がありますけどこいつは被虐体質なのでそれで快楽を得ていたのかと」
「そうか……被虐体質なら暗殺課かあなたたちの課なんだよな……」
「ちょっと待って、まさかですけど」
「そう、この会社で匿おうとしてるんだ」
(やっぱりかぁ~ライさんに見せに行く=就職試験的な何かなんだよなぁこれぇ!!!)
出来るだけ人は救いたいとは思うけど……どうしてライさんはかわいい顔が好きなのだろう?もしかして……
(ライさんってアッチ系!?)
その時、ライさんは私の目の前に来た。
「なんですか……!?」
「私が百合が好きって思ってたでしょ?違うんだから」
(なんだ……?思考を読まれていたのか?)
「思考を読まれている、今そう考えたよね?」
ライさんは私の目を見てそう言った。
「もしかして……」
「おいおいライさん問い詰めるのはやめておかないとね」
「……はぁい、人間の思考を読み取れるからつい見ちゃったんだよね~」
(ライさんのレガリアってまさか……人の考えていることを感じ取れるのか?)
「セツナ、その考察は正解だね。私のレガリアは人の思考を読み取れるんだ。そして脳に負荷を与えて攻撃することもできるんだ」
「……あれ、もしかして地雷を踏んだ?」
「いや、地雷はまだまだあるんだけど……楽しくなっちゃった」
するとアルターエゴが起きた。
「……虐めてぇ?」
アルターエゴは千尋さんに寄りかかった。
「なんだよ!?!?ってライさぁん!?」
(もしかしてライさんがアルターエゴの脳を刺激して起こしたのか!?)
「虐めてぇ?」
アルターエゴは千尋さんを押し倒し、四つん這いになった。
「ひぃぃぃ!!!」
千尋さんは思わず逃げようとしたがそれをアルターエゴが許さなかった。
「捕まえた……虐めてぇ?」
「ちょっとせっちゃん!この子をとにかく拘束して!?」
「分かった!」
私はアルターエゴを千尋さんから剥がし、拘束した。
「これでいったんは安全かな」
「にしてもこれはこれでよかったかもな」
「拘束プレイ……へへ」
どうやらアルターエゴは拘束プレイを楽しんでいるようだった。
「でもこいつを暗殺課にぶち込んだら絶対浮くよね?」
「そうだけど……まさか言うんじゃあないよね!?」
「もちろんうちの課で預かろうか」
「……やっぱりねぇ」
千尋さんはアルターエゴを抱え、超常現象対策課のオフィスに向かった。
「連れ去りプレイね……ふへへへ」
(あのアルターエゴ……私たちで扱いきれるのか?)
私はそういう疑問がありながらも楽しそうだなと感じた。
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