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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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17話 被虐と加虐

ホームに着いた私はあの二人が来るまで待った。

(カップラーメン食べたかったなぁ)

そう思いながら待っていると先にラムダがやってきた。

「あれ~?セツナさんだ~」

「ラムダ、どうした?」

「千尋さんはトイレ中だから先来ちゃった」

「そうなんだ……だけど辛いラーメンを食べてる時に笑ったことは許さないからね」

「分かってますよ、セツナさん」

そう言って千尋さんの到着を待った。その間どこかよそよそしい空気が流れた。

「……んっんん、その……なんだろうな」

「どうしたんですか?セツナさん」

「いやぁ……ちょっと気がかりな点があるんだ」

「気がかりな点?」

「いやなんでもないんだ。そう、何でもない」

私はラムダについてどこか引っかかっていることがある。まず一つ、ラムダは電脳世界からサルベージした存在だ。私も電脳世界からサルベージされたがその結果アルターエゴだった。ラムダは普通の人間だろうか?二つ、私とラムダの共通点がありすぎるという点だ。新聞が好きなのはもちろんのこと、大食いという事も一緒だ。だが私は人を疑いたくない、仲間を疑っていたらとてもだが疑心暗鬼になって誰も信じれなくなるだろうと。

「ごめん待った?」

千尋さんがやってきて私たちは電車に乗り込んだ。

「しかしトイレが長くてね……ごめんよ」

「人の生理現象ですからね、仕方ないですよ」

そして電車が動き出し、ヒビがある地域の最寄り駅まで時間が出来た。

「暇だったら外の景色でも見てたら?」

「見て見ようかな……ってトンネルかーい!」

外を見ようとしたらすぐにトンネルに入った。

「おっと、ごめんよ」

そんな会話をしていき、時間を潰していった。そしてヒビが出来た地域に着き、私たちはヒビを見つけるためにあたりを散策した。

「あったね、じゃ入ろうか」

私たちはヒビの中に入った。するととっても傷だらけの女の子がいた。その様子はとても元気がなさそうだった。

「一般人じゃあないよね?」

すると女の子は私たちに気が付いたのか私たちに向かって歩いてきた。その手には血に濡れたナイフが握られていた。その時私たちは直感的に敵だと認識した。

(あの子の行く道が見える……なんだ?これ?)

それはあの女の子が歩く道筋が見えていた。

「千尋さんとラムダ、むやみに近づいて行くんじゃあないぞ!」

「どうしてだ?」

「……何か誘われているような」

私はレガリアのナイフで女の子を狙ったがやけに避ける素振りが無かった。

(なんだ?かわさないのか?)

私は女の子にレガリアのナイフを刺したが傷がみるみると治っていった。

(傷がどんどんと治っていくぞ!?無敵かこいつ!?)

「せっちゃん、なんだかこの子元気になってないか!?」

「え?」

私は女の子を見た、するとさっきまでとは違い、とても生き生きとしていた。

「なんじゃこりゃぁぁ!?!?」

私にあえて隙を見せて攻撃をしてきた。

「何だこれ!?とても気持ち悪いぞ!?」

(まるでゾンビだ……だがとても笑みがあふれているような)

私は女の子を投げ飛ばしたが平気な感じで立ち上がった。だがとても顔には笑みがこぼれていた。

(なんだこいつ……攻撃しても回復するし何なら元気になるしで何なの!?」

その時、千尋さんがボソッと言った。

「被虐体質か?あの子」

「何ですかそれ」

「被虐体質は攻撃を受けるたびに快楽物質が流れるってことだ、対処法はイくまで攻撃していって気絶させるしかない」

「なるほど、なら攻撃を当て続けてたらいいのね!」

「そうだな」

「なら……くらえ!」

私はナイフを出し、アルターエゴに飛ばした。だけどまだこの時点ではアルターエゴは高い高揚感のまま私たちの方に走ってきた。

「こっちに向かって走って来たけど!?」

「仕方ないなぁ……私が対処するよ。私こういう奴の対処得意だから」

千尋さんが前に出て鉈を出した。

「武装展開、モードH」

千尋さんの姿や形が変わった。

「さて、本気で行こうか!」

千尋さんの腕や手が素早く動き、アルターエゴを切りつけていった。だがアルターエゴはとてつもない再生力で傷が治っていっているがそれと同時に快楽が襲ってきているようだった。

「おらおらおら!!!どうだ!痛いか!」

快楽のキャパが肥えた時、アルターエゴはとてつもない声を出しながらぶっ倒れた。

「イッーーー……!!!」

「あれ、もうおしまいか?」

すると千尋さんは私に質問してきた。

「この子食べる?」

「いや……いいよ。被虐体質まで受け継いだら嫌だし」

「そりゃそうだよね~……どうする?連れ帰る?」

「また敵になったら面倒だし会社に連れて帰るか?」

「……いいね」

「ならこの子は連れて帰ろうか。だけどライさんがどう思うのかが不明だけど」

「それは連れて帰ってから考えましょ、今は運ぶこと優先」

私たちはヒビの外に出てヒビを埋めた。

「じゃ、帰ろうか」

「あい」

私たちは会社に帰ることにした。アルターエゴは千尋さんが背負ってくれているがとても苦の表情をしていた。

「千尋さん、重ければ私が背負いますが」

「いやいいの、全然重くないから」

電車の中では地面に寝かせるらしいが……それでいいのか?

最後まで見てくれてありがとうございます。

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